えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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アメリカ南部にアラバマ州コルバート郡の片田舎の町、マスクル・ショールズに伝説のレコーディング・スタジオ、フェーム・レコーディング・スタジオがあったことは何度も書いたし、そこから、いくつもの、全米どころか、世界中で今でも愛されているソウル・ミュージックは発信されていたのだった。そのスタジオのハウス・バンドのかもす音は、南部の鐘の音のように、二つとないwarmthとtenderness、日本語にすれば暖かさとやさしさにあふれていたと言われるけれど、それはどんな演奏でどんな音なのだろうと想像するに、Percy Sledgeの、どんなに時を経ようが、いつまでも忘れられないアルバム"When A Man Loves A Woman"が思い出された。

サザン・ホスピタリティー(Southern hospitality)とは、南部のおもてなしの心、アメリカ南部は客人を家族同様あたたかくもてなす、というような意味らしいけれど、そんな空気が音楽に吸い込まれているのでしょうか?

"When A Man Loves A Woman"、名曲に名演奏で名唱だなぁ。これをソウル・ミュージックの不滅のトリニティー、三位一体と言います。そして、サザン・ソウル(Southern Soul)、大好きです。















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モンドな空気がただよいまくるこのアルバム"MAMBO SINUENDO"は、Ry Cooderが、忘れられていて、ヴィム・ヴェンダースの映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で復活したろうかいなキューバのギタリスト、Manuel Galbanをプロデュースしたもの。南国的無国籍、コスモポライツな風が椰子の木陰にこだまします。気持よくてかっこいい。ドラムはRyの盟友、Jim Keltnerが叩いておりますが、一人ポリリズムみたいな独特のうねるすごいドラミングで、これにもぶっとんだ。話題にならない埋もれた名盤だと思う。









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1960年代といえば、オーティス・レディングらのソウル・ミュージックの黄金の隆盛時代なのだが、その時代にたくさんの素晴らしい音楽、ヒット・チューンを量産していたアメリカ南部のスタジオとして、テネシー州メンフィスのスタックス・レコードのスタックス・レコーディング・スタジオと並んで、アラバマ州の片田舎、マスクル・ショールズにはフェームのマスクル・ショールズ・レコーディング・スタジオがあった。スタックスと同様にこのフェームのスタジオにも黒人と白人の混成のハウス・バンドを抱え、日々、さまざまなミュージシャンを迎え、素晴らしいソウル・ミュージックを量産していたのだけど、そのフェームの看板娘といえば、キャンディ・ステイトンで、彼女のフェーム時代のコンプリート録音集"CANDI STATON EVIDENCE THE COMPLETE FAME RECORDS MASTER"が素晴らしい。

キャンディのしゃがれたというより割れたような声が、ゴスペル仕込みの唱法と相まって、なんともブルージーでかっこよく、フェーム・ギャングと呼ばれた、スタジオのバンドは、当時、ジェームズ・ブラウンのバンドと並ぶ最強のソウル・バンドともいわれ、衆目の的となっていたそうだ。しかも、その音楽の音の空気感が、なんとも暖かく心地良い。曲目にはソウル・ミュージック好きの垂涎の名曲が並ぶ。

ジャケットの裏にはこんな言葉があった。"48 tracks recorded by the Southen Soul diva with producer Rick Hall"。けれども、キャンディのこのルックスはぼくにとっては、サザン・ソウルの女神というよりは、やっぱ、看板娘なわけです。そんなキャンディが今年の初夏に来日します。とても楽しみ。










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弁ブルースの元祖といわれるコージー大内さんのセカンド・アルバム「ばってんブルース」が気にいって、毎晩、聴いている。弁ブルースとは、地方なまりの言葉で歌うカントリー・ブルースのことで、大内さんは翻訳が必要なほどの強い九州筑後地方のなまりでブルースを歌う。ブルースの流派としてはテキサスのライトニン・ホプキンス流だけれど、そのリアルさと深いフィーリングでブルースというジャンルをも越えてしまっているのは、このアルバムに入っている涙なしには聞けない「大鶴村のサイレン」。それでもやっぱこれはロックするブルーズだ。

また近いうちに、ライブバーみたいなところに生のコージーブルース、コージーのロックを聴きに行きたいのです。RESPECT!


コージー大内さんのホームページ
http://kozyouchi.adliv.jp/









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おはよう。お休みの土曜の朝にぴったりの音楽を聴いています。これは名盤だと思う。Taj Mahalの"Giant Step/De Ole Folks At Home"。Taj Mahalって名前も変わっていて、そこから演奏される音楽も、何かちょっと風変わりというか、根底はブルースなんだけど、ジャンルを少しだけ、あるいは大いにはみ出してしまうようなところが、魅力的。アナログレコードのころはこのアルバムは2枚組になっていて、1枚目の"Giant Step"はバンド編成で、2枚目の"De Ole Folks At Home"は古いアメリカの土臭い音楽の弾き語りで、その2枚目にはTajのハンド・クラップの伴奏だけで歌われる歌もある。バンド編成の方はあのかっこいいインディアン・ギタリストのJesse Ed Davisが参加。Jesseは確か、Tajのことを自身のアルバム"Ululu"で"My Captain"と尊敬を込めて歌っていたな。"Giant Step"に入っている、なんとも思いやりのあふれた曲"Take A Giant Step"を意訳してみます。

誰かを好きになって、うまくいかなくて、落ちこんで、迷子になって
悲しみがきみの心を凍らせて
そんな時はぼくがきみの心を直してあげよう
子どものころを思い出してみなよ
目覚めたら、朝がほほ笑んでいて
そんな時、もう一度、あのころの気持ちを思い出すのさ

思い出す過去なんて本当はなにもないんだよ
また生きようとして、ついには愛そうとする
きのうをゴミ箱に捨てて、ぼくと歩きはじめようよ
きみの悩む心から、大きな一歩を踏み出すのさ

きみは不信の目でぼくを見つめている
きみは信じられるものなんて何もないとつぶやく
けれど、本当は何もきみを傷つけたりはしない
ひとりぼっちて部屋にすわりこんじゃいけない
憂鬱な過去ばかり思い出しても
それはきみの持ちものなんかじゃない

ぼくと歩いてごらん、人生がみどりにあふれるみたいなところに連れていってあげるよ
毎日がんばれば、ちょっとづつ見えてくる
きのうをゴミ箱に捨てて、ぼくと歩きはじめようよ
きみの悩む心から、大きな一歩を踏み出すのさ










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この前オーティス・レディングのファースト・アルバムのことを書いたのだから、今夜はウィルソン・ピケットのファースト・アルバムについて書いてみたいと思います。畢竟、オーティスと比べてしまうのだけど、ウィルソン・ピケットに比べ、オーティスの歌が、何ともマイルドでソフトケイトされた歌のように聞こえてくるのだった。逆に言えば、ピケットの歌声はあまりに無骨で熱情的で、どこまでも行ってしまう世俗のゴスペル歌手のようでもあり、しかも自作の歌はとてもロマンチックなのです。たくさんの歌が、ロック・アーティストにカバーされていて、オーティスと並ぶ1960年代のソウルのキングだったことはやはり間違いない。そんな数々のヒット曲の中からこのアルバムの1曲目"In The Midnight Hour"を意訳してみます。

「真夜中の時間まで待っているよ
そのころ、おれの愛が転がり始めるはずさ
真夜中の時間まで待っているよ
そのころ誰もいなくなってしまう
きみを誘って手をにぎりしめ
どんなことだって話してあげよう
あの真夜中の時間に
そう、このぼくが
このぼくが
もう一度今すぐ言わせておくれ

星が輝きはじめるまで待っているよ
きみの瞳にキラキラ星を見るのさ
真夜中の時間まで待っているよ
おれの愛が輝くころ
きみだけがぼくを本当に愛してくれる
そんな女の子さ
真夜中の時間に
もう一度演奏してくれ

真夜中の時間まで待っているよ
そのころ、おれの愛が転がり始めるはずさ
真夜中の時間まで待っているよ
おれの愛が輝くころ
きみとぼく
きみとぼくだけさ
きみとぼく以外に誰もいなくなって
ぼくはこの腕にきみを抱きしめる」

それで、このアルバムを聴き進め、5曲目の"I Found A Love"を聴くころには嬉しくて、悶絶しているわけよ。
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西海岸のジャズってほとんど聴いたことがなかった。西海岸とは主にロサンゼルスを指し、東海岸とはニューヨークなのであろうか。そのウェストコースト・ジャズで聴いたことがあるものといえば、クリフォード・ブラウン、チェット・ベイカー、あとはオーネット・コールマンぐらいなもの。フリージャズの創始者であるオーネット・コールマンをウェストコースト・ジャズとして位置づけることには議論もありそうだ。

そのウェストコースト・ジャズのアルトサックス奏者、アート・ペッパーについては、村上春樹の訳した英国の作家、ジェフ・ダイヤーの短編集「バット・ビューティフル」に登場する人物で、とても興味を持ち、三人目のウェストコースト・ジャズとして聴いてみたくなり、近所の中古CD屋さんディスク・ユニオンで買ってみたのが"the art of pepper"。ウェストコーストのジャズってニューヨークのジャズとはまったく違った響きがします。ありていにいえば、明るく乾いている。カリフォルニアはヤシの木が並木を埋める常夏のもう一つのアメリカなのだろうか。

買ってきたCDを聴きながら。このアートのサックスの響きと音の連なりは邪気払いの音楽にぴったりだと思う。57年間を生きたこのジャズマンは生涯、麻薬中毒に苦しんだといわれるが、サックスを吹くときだけは無垢の若者として生きたのではなかろうか。小鳥の自由と純真なさえずりのようなアートのサックスはぼくのお気に入りとなりました。








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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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