えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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日比谷公園の野外音楽堂にブルースカーニバルを見に行きました。10年ぶりのブルースカーニバルは「ジャパン・ブルースカーニバル」から「東京ブルースカーニバル」と名前は変わりつつ、外国のミュージシャンが来なくとも、濃いブルースに溢れておったよ。

三宅伸治さんのRed Rocksがブギやロックンロールを決めて、ゲストで入った鮎川誠さんがギターをかきむしるようにガンガン弾きまくる。

コージー大内さんの弁ブルースが最高で、夕暮れの中、名曲「大鶴村のサイレン」でぼくの目に涙がにじむ。

blues. the-butche-590123のモダンブルースの素晴らしさ、コテツさんのハーモニカ、永井ほとけ隆さんの歌声にニューオーリンズから帰国した山岸潤史さんのハードエッジな泣きのギターがからむ"First Time I Met the Blues"。

吾妻光良& The Swinging Boppersのフルバンドに入ったゲストの伊東妙子さんの日本語訳ブルースの"Send Me To The Electric Chair"はえぐくて最高じゃった。

さて、帰り道、誰か、外国でブルースをする人で、呼んでほしい人っている、と友だちに聞かれて、ぼくは最近、ライ・クーダーとアルバムを出したタジ・マハールと答えたよ。M&Iカンパニーさん、よろしくたのんます。

Blues never die! Blues is all right!
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国立劇場に雅楽を聴きに行きました。ぼくにとって初めての雅楽をライヴで見る経験です。演者は宮内庁式部職楽部の方々。今回のコンサートは音楽に合わせて舞いを踊るという「舞楽」というもの。

会場に入り、席に着き、舞台を見れば、火焔太鼓の人の背丈の三倍もあろうかと思われる大きさと美しさに驚く。古今亭志ん生の落語「火焔太鼓」なども思い出していた。

二部構成の一部ではかなり、うたた寝をしてしまった。それがまた気持ちいい。まるで宇宙からやって来て響き、宇宙に消えていく、そんな音楽です。聴きながら、フリージャズ期のフリーキーなサン・ラの音楽を思い出してしまった。ジョン・コルトレーンはインドの古典音楽、ラーガを聴き、触発され、自分の音楽を築いていった、という説もあるけれど、この雅楽を聴いたなら、どのようなジャズを創造したのだろうか、などと妄想もしてしまう。雅楽隊の編成を見れば、笙や篳篥、龍笛など、ジャズと同じ吹奏楽ではないか? しかも、総勢二十人近くのビッグ・バンド。おー、サン・ラ・アーケストラ。こじつけかな? やはり、今まで聴いたことのない音楽であった。

中国、当時の唐、朝鮮半島、当時の高麗から伝わり、独自の発展と洗練を遂げながら、皇室の宮中で細々とだが確かに受け継がれてきた音楽、雅楽。おそるべし日本の伝統。素晴らしきかな。見どころ、聴きどころ、一杯のコンサートでした。
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吉祥寺のサムタイムに酒井俊さんを聴きに行きました。


まわりお客さんで、安くもない洋酒もボトルでいれている人も多く、さすが吉祥寺だ、などと思ってしまいました。

酒井俊さんの圧巻の歌声と歌はジャンルを越え、ジャズスタンダートから「かんぴょう」まで歌ってしまい、それを支える凄腕の面々、ピアノの田中信正さん、チェロの須川崇志さん、コントラベースの落合康介さん。あまりに激しい演奏でチェロの弓の馬の毛の弦がむしられとられていくのなんか、初めて見たわ。

Charaもそうだけど、ぼくは酒井俊さんみたいな自由でエモーショナルな歌が好きなのを改めて知るようです。ウクライナでひどいことが進行している今の時代、今夜はビクトル・ハラの「平和に生きる権利」をご自身の日本語訳で歌ってくださったのだけれど、そういうメッセージを歌で発するところも共感してしまう。

途中のMCで生まれ故郷の東京、谷中の子ども時代のころのことを語っておられたのだけど、なんと古今亭志ん生をよく見かけたそうです。志ん生は小さな庭のある鄙びた一軒家に住んでいて、とてもかっこよかったとのこと。昼はぼくは新宿末廣亭にいたではないか。その偶然の一致に少しびっくり。それから、谷中の五重塔が放火された心中事件のことも。その焼け落ちていくのを実際に見たとのこと。三島由紀夫は「金閣寺」を書いたけれど、ああいう建物が燃える姿は本当に美しい、と語っておられました。

めちゃくちゃ元気な酒井俊さん、今はベトナムのホーチミン市に住み、コロナウィルス禍でかの地で完全なロックダウンを経験し、三カ月、ほぼ家に閉じ込められ、日本への入国も大変だったそう。何度でも日本にやってきて、そのパワフルで切実な歌を今の時代の島国日本に響かせてください。
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"Chara 30th ANNIVERSARY Premium Symphonic Concert 2022 – Chara’s Time Machine –"を見に、渋谷の東急のところにあるオーチャードホールに行きました。マエストロ栁澤寿男さんが指揮する東京フィルハーモニー交響楽団をバックにデビュー30年の間のいろんな曲をCharaは歌っておりました。

あー、このシンガーと同じ時代を、同じ言葉をしゃべる同じ国で生きれこれてよかった、とぼくほ本当に思います。そういえばぼくは思い出す。デビューして数年目の時に、彼女は音楽雑誌のインタビューで、あたしは歌もあまりうまくないから、作詞作曲に専念しようとも思うの、と語っておりました。ぼくはCharaの当時のホームページにあったメールフォームを通して、偉そうに、へたかうまいかほ分からないけれど、あなたは唯一無二の歌手なんだから、決して歌うことを止めてはいけない、と送ったことがあったのです。今夜の記念すべきコンサートにも唯一無二のシンガーがそこにはいて、その歌にぼくは30年前に聴いた時以上に、その歌も進化していて、感動してしまうのです。

近頃はエモいという言葉があるそうですが、エモーショナルな彼女の歌は、エモーショナルとういことにおいて、ぼくの知る限り、今や世界一だとも思っています。いっしょに行った友だちに、コンサートの後に、歌いながら叫んだり、囁いたり、Charaの歌はエモーショナル、という感想をぼくが述べると、友だちは、歌声が楽器みたいだね、と言っておりました。ぼくも、確かに楽器みたいだ、と思い、しかも、地声から裏声まで、いろんな音を奏でる、魔法のエフェクターが付いているみたいなのです。

コンサートの後半、オペラグラスで見ていると、彼女がグルービーにすごくのっているのが分かります。しかも、フルオーケストラをバックに。なんてやつだ。

最近の恋の調子はどう?、とMCして歌いだしたラストの一曲はフェミニズムもポリティカルコレクトネスもへったくれももない"Happy toy"。Charaのラブソングは素晴らしい。この歌で有史以来、人類の半分を縛っていた軛は断たれ、魂は解き放たれたのです。この会場には若い女子たちもたくさん来ていてCharaの自由に生き方に憧れもあるのだろうか? 最近の恋の調子はどう? 不調ばっかだけと、きみの歌は最高だよ。
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松村雄策さんの訃報を聞き、松村さんの著した本『僕を作った66枚のレコード』を読み、アルバム『UNFINISHE REMEMBERS』を聴く。

松村さんは渋谷陽一さんのロック雑誌「ロッキング・オン」のライターで、ぼくが松村さんの文をよく読んでいたのは中学生の頃だった。その雑誌の中で、岩谷宏さんの文と松村雄策さんの文が好きだった。松村さんもぼくもアイドルはジョン・レノンとジム・モリソン。岩谷宏さんのイギー・ポップの詞の訳と文はかっこよかったな。

その後、パンクロックが登場して、それとは関係なく、高校生の頃は「ニュー・ミュージック・マガジン」を読むようになり、「ロッキング・オン」はあまり読まなくなっていた。「ニュー・ミュージック・マガジン」ではアメリカンロックが多く取り上げられ、「ロッキング・オン」ではブリティッシュロックが多く取り上げられていた。「ニュー・ミュージック・マガジン」でブルースやらのロック以外の記事も多くて、「ロッキング・オン」的にいうと、その選択は必然だった。ぼくは世界中のポップミュージックを聴きたかった。「ロッキング・オン」が「ニュー・ミュージック・マガジン」の点数を付けたレコード評を、学校の成績表か、ロックは点数で付けらるようなものじゃないだろ、などと批判していたのは、なるほどと思った。なるほど、と思いながら、ぼくは「ニュー・ミュージック・マガジン」で10点満点の付いたロバート・ジョンソンのレコードを買っていた。

『僕を作った66枚のレコード』は2017年に出されていて、ぼくが松村雄策さんの文を読んでいたあの頃のままなのだ。渋谷陽一さんは松村さんの訃報に際し、松村さんのことを「永遠の青春」と述懐していた。この『僕を作った66枚のレコード』が面白くて、一気に読んでしまったぼくも「永遠の青春」じゃん。

そして、ぼくは『UNFINISHE REMEMBERS』を聴いている。松村さんの歌って透明なガラスのようだ。けれど、そのガラスに近づけば、それが無数に傷だらけなのに気づく。ロックンロールってそういうことじゃん、とぼくはひとりごちる。それは完全に正しい、と松村雄策さんの声が聞こえたような気がした。

ロックンロールを胸に松村雄策さんは70歳で逝ってしまった。冥福をお祈りいたします。






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昼は新宿末廣亭に、夜はコットンクラブ東京に行きました。

行く前にウクライナ大使館に少ないお金だけれども、募金に応じての送金をしました。こんな不安で、もしかして世界が瀬戸際かもしれない時にこそ、お笑いと音楽が欲しくなる。

末広亭では話の枕にプーチンを笑いのネタにする噺家さんもいて、落語も世につれ、人につれなのですが、昼の部の主任をつとめた瀧川鯉昇師匠の古典落語「茶の湯」に大笑いし、楽しみました。やなぎ南玉さんのいろものの曲ごまというコマ回しもよかったな。

夜は、最近、ぼくが毎日聴いているアルバム『百日紅の木の下で』のシンガー、大島花子さんのコンサート。バックにはギターの笹子重治さん、バイオリンの江藤有希さん、チェロの橋本歩さん。一曲だけゲストで花子さんおお父さんである亡き坂本九の名曲「上を向いて歩こう」をいっしょに歌ってくれた畠山美由紀さん。絵本作家、画家の荒井良二さんは「Limuere」の演奏に合わせてライブペインティングをしてくれました。あー、本当に音楽は素晴らしい。

ところで、ギターの笹子重治さんについて、ぼくは昔からのファンなんです。それははるか昔、ブラジルからサンバ・カリオカ詩人でシンガーのギレリュミ・ヂ・プリ-トが来日し、原宿のクロコダイルでライブをした時のバックが笹子さん率いるショーロ・クラブで、ブラジル人でもないのにこんな演奏をする人がいるのかと驚いておりました。笹子さんは派手な演奏はしないけれども、まさに信じられないほどの情感で奏でる名手です。数年前のショーロクラブの『武満徹ソングブック』は『百日紅の木の下で』と同じように毎日聴いておりました。

コロナ禍がつづいていて、バカな戦争を始めるとんでもないバカたれ男もいるけれども、ぼくの人生にいろんな芸術は必要です。







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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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