えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
三田一郎さんの著した「科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで」を読みました。歴代の錚々たる科学者たちの宗教観については、それほど多くは書かれていなく、アインシュタイン以降の物理学はあまりに難しく、ぼくには手に負えないようなしろものだけれども、宇宙の中のこの世界の驚きと不思議さは、少しだけ感じることができました。
ぼくは神を信じています。ぼくやきみがこの世界にいることだけでも奇跡ではなかろうか。
ぼくは神を信じています。ぼくやきみがこの世界にいることだけでも奇跡ではなかろうか。
「緊急出版! 枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」」を読みました。
怒りは言葉を得て、翼を持ち、空を飛び、言霊となった。
けれども、7つでは足りない。足すべき1つは、中村格が(首相と懇意である)山口敬之のレイプ犯罪の逮捕をもみ消した事件。2ツ目は、首相が暴力団に依頼し、選挙妨害をした事件。合わせれば9ツはある。
正義と良心とともに日本の民主主義は地に堕ちた。だから、政治の言葉にも、言霊を必要としている。
レニー・ブルースの言霊のような… キング牧師の言霊のような… 柳田国男の言霊のような…
怒りは言葉を得て、翼を持ち、空を飛び、言霊となった。
けれども、7つでは足りない。足すべき1つは、中村格が(首相と懇意である)山口敬之のレイプ犯罪の逮捕をもみ消した事件。2ツ目は、首相が暴力団に依頼し、選挙妨害をした事件。合わせれば9ツはある。
正義と良心とともに日本の民主主義は地に堕ちた。だから、政治の言葉にも、言霊を必要としている。
レニー・ブルースの言霊のような… キング牧師の言霊のような… 柳田国男の言霊のような…
吉野源三郎の著した「君たちはどう生きるか」を読んだ。本屋ではいろんな出版社の「君たちはどう生きるか」が近頃は平積みされているし、宮崎駿さんの新作ジブリアニメのタイトルが「君たちはどう生きるか」だそうだし、ということで興味津々、読み始めたのです。
主人公のコペルくんとは地動説のコペルニクスから取っているらしいことは、すぐに気づいた。すると、ぼくは、子どものころに読んだガリレオガリレイの自伝を思い出したのです。異端審判の裁判にかけられたガリレオガリレイは有罪とされ、獄につながれてしまうのだけれど、その裁判で彼は、それでも、地球は動いていると、つぶやいたという。真実をつらぬき、いいつづけることは、なんと厳しいことなんだろうと、子どもごころに思っていた。
この「君たちはどう生きるか」の初版が出版されたのは、盧溝橋事件の起こった1937年、日本と中国の間で戦争が本格化し、日本は軍国主義と全体主義にひた走り始めたその時、子どもたちのために書かれたこの本は、流れに抗い、流されまいとする錨のような書物だったのではなかろうか。そいいう意味でも、戦後、改版されたものよりも、岩波文庫の初版こそ、読まれるべきだという気もする。倫理とか正義とか社会のありかたや科学のの気づきと同時に抵抗の本。
しかも、この岩波文庫版、丸山眞男のすぐれた解説「「君たちはどう生きるか」をめぐる回想 ―吉野源三郎の霊にささげる―」もあり、大人が読んでもすばらしい。けれども、子どものころちゃんと読んでいたらな、と少し思いました。
主人公のコペルくんとは地動説のコペルニクスから取っているらしいことは、すぐに気づいた。すると、ぼくは、子どものころに読んだガリレオガリレイの自伝を思い出したのです。異端審判の裁判にかけられたガリレオガリレイは有罪とされ、獄につながれてしまうのだけれど、その裁判で彼は、それでも、地球は動いていると、つぶやいたという。真実をつらぬき、いいつづけることは、なんと厳しいことなんだろうと、子どもごころに思っていた。
この「君たちはどう生きるか」の初版が出版されたのは、盧溝橋事件の起こった1937年、日本と中国の間で戦争が本格化し、日本は軍国主義と全体主義にひた走り始めたその時、子どもたちのために書かれたこの本は、流れに抗い、流されまいとする錨のような書物だったのではなかろうか。そいいう意味でも、戦後、改版されたものよりも、岩波文庫の初版こそ、読まれるべきだという気もする。倫理とか正義とか社会のありかたや科学のの気づきと同時に抵抗の本。
しかも、この岩波文庫版、丸山眞男のすぐれた解説「「君たちはどう生きるか」をめぐる回想 ―吉野源三郎の霊にささげる―」もあり、大人が読んでもすばらしい。けれども、子どものころちゃんと読んでいたらな、と少し思いました。
「李香蘭と東アジア」の中で書かれてあったこと、四方田犬彦さんの明治学院大学におけるシンポジウムの発言「ただ、個人的には、彼の大杉栄殺しは他人の罪を被ったものだと考えています。この人物の孤独の深さを考えるたびに、甘粕は生きていてほしかった」の呼び水に応え、角田房子さんの著した「甘粕大尉」を読みました。
これほどに歴史上の評価と、実際に甘粕正彦と出会った人の感想が相反する人物もいないのではないか。「敗戦」の章では胸がうずき、痛くなる。甘粕が自らの青酸カリにより息絶えるころ、中国の「新京」と十数年の間、呼ばれた町は、「長春」と古い呼び名に戻っていて、三通の遺書は永井荷風の「墨東奇譚」にはさまれていたそうだ。愚か者の夢か?
今、ぼくは「甘粕大尉」という本で甘粕正彦という人と出会い、その死を悼んでいるかのようなのです。
これほどに歴史上の評価と、実際に甘粕正彦と出会った人の感想が相反する人物もいないのではないか。「敗戦」の章では胸がうずき、痛くなる。甘粕が自らの青酸カリにより息絶えるころ、中国の「新京」と十数年の間、呼ばれた町は、「長春」と古い呼び名に戻っていて、三通の遺書は永井荷風の「墨東奇譚」にはさまれていたそうだ。愚か者の夢か?
今、ぼくは「甘粕大尉」という本で甘粕正彦という人と出会い、その死を悼んでいるかのようなのです。
四方田犬彦さんの編纂した「李香蘭と東アジア」を読了した。著者は四方田さん以外に鷲谷花さん、垂水千恵さん、岩野裕一さん、牧野守さん、藤井省三さん、張愛玲さん、古倉梧さん、門間貴志の面々。四方田さんは李香蘭はいろいろな名前で呼べれてきたと言う。日本語ではリコウラン、北京語ではリシャンラン、広東語ではレイホウラン。彼女は山口淑子でもあり、ハリウッドではシャーリー・ヤマグチ、そして、パレスチナでのアラブ名、ジャミ―ラ。そして、こうも続けている。
「現在のわたしには、戦後の李香蘭=山口淑子の存在は、二一世紀に日本人が生きてゆく際のモデルを提供しているように思われる。国境を越え、民族と言語の壁を越え、民族主義と真正面と向かいながら、つねに歴史のなかで自分の位置を確認してゆく作業を忘れない女性」
なんとなく伊藤詩織さんという人を思い浮かべてしまうのだった。
北京の映画監督である陳凱歌(チェンカイク)はこう称揚するそうだ。
「李香蘭は二〇世紀のアジアが生んだもっとも重要な女性だよ」
この本を読み、もう一つのアジアの歴史を知ったかのよう。
そして、山口淑子さん自身が藤原作弥さんと共著した「李香蘭 私の半生」についても。この本はは昭和の初めのころ。戦前の中国と日本についてのもう一つの視点からの歴史を知りたい人にお薦めの名著です。
二松浩紀さんの著した「移民たちの「満州」 満州開拓団の虚と実」を読了した。中国からも日本からもその正史から除外されてきた「満州」の諸人にとっての史実が書かれてあった。
凄惨な戦争の描写に読み進めるのが辛くなるところもある。けれども、読み進めていくと、今のイスラエルのようでもあると思う。かの満州の満映のトップ女優、李香蘭であった山口淑子さんは、国会議員になり、パレスチナ問題に尽力したことの理由と意味が理解できるような気もする。但し、この「移民たちの「満州」」には李香蘭も甘粕正彦も登場はせず、あくまでも庶民にとっての満州が詳細に聞き書きされ、記述されている。
日本人は被害者でもあり、加害者でもあった。すさまじい経験をした。語るのもはばかれ、記憶は封じ込まれ、多くの人たちは沈黙した。「移民たちの「満州」」からの引用。
「その傷が深ければ深いほど沈黙もまた深い。私はその“沈黙の世界”に踏み込む勇気はなかった」
そして、シベリア抑留者をインタビューした辺見じゅんさんの言葉を「移民たちの「満州」」は引用もしていて、それはこの本のテーマであるかのようなのだ。
「風化とは、人びとの命をかき消すこと。人びとの営みをすべて否定してしまうこと。それは歴史の抹殺につながる。私たち知る歴史は、実は表街道の話。そこに、名もなき人たちの苦難や悲しみは描かれていない」
名もなき人たちの苦難や悲しみを思い描くことのできない人がいて、もう一つ、戦後の長い間、満州に行った人たちや行われたことは歴史からほぼ消されていたのだけど、どうして今の日本に安倍晋三のようなおぞましい政治家が登場したかのか、それを解く鍵の一つが満州にあるような気もするのだった。
凄惨な戦争の描写に読み進めるのが辛くなるところもある。けれども、読み進めていくと、今のイスラエルのようでもあると思う。かの満州の満映のトップ女優、李香蘭であった山口淑子さんは、国会議員になり、パレスチナ問題に尽力したことの理由と意味が理解できるような気もする。但し、この「移民たちの「満州」」には李香蘭も甘粕正彦も登場はせず、あくまでも庶民にとっての満州が詳細に聞き書きされ、記述されている。
日本人は被害者でもあり、加害者でもあった。すさまじい経験をした。語るのもはばかれ、記憶は封じ込まれ、多くの人たちは沈黙した。「移民たちの「満州」」からの引用。
「その傷が深ければ深いほど沈黙もまた深い。私はその“沈黙の世界”に踏み込む勇気はなかった」
そして、シベリア抑留者をインタビューした辺見じゅんさんの言葉を「移民たちの「満州」」は引用もしていて、それはこの本のテーマであるかのようなのだ。
「風化とは、人びとの命をかき消すこと。人びとの営みをすべて否定してしまうこと。それは歴史の抹殺につながる。私たち知る歴史は、実は表街道の話。そこに、名もなき人たちの苦難や悲しみは描かれていない」
名もなき人たちの苦難や悲しみを思い描くことのできない人がいて、もう一つ、戦後の長い間、満州に行った人たちや行われたことは歴史からほぼ消されていたのだけど、どうして今の日本に安倍晋三のようなおぞましい政治家が登場したかのか、それを解く鍵の一つが満州にあるような気もするのだった。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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