えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

倉田百三の「出家とその弟子」を読了した。
「出家とその弟子」は、唯円が親鸞について書いた鎌倉時代の書物「歎異抄」をもとにした読む戯曲ということだが、それは「歎異抄」にインスピレーションを得た倉田百三のまったくの創作だった。
解説で亀井勝一郎は青春文学と呼んでいるけれど、ぼくにはそうは思われず、それは、いまだに何歳になっても、ぼくが青春のままでいるからだろうか?
倉田百三は、この大正時代末期に発表された「出家とその弟子」の一冊のみによって、百年以上にもわたって読み継がれる作家になったのだけれども、揺り籠から墓場まで何歳で読んでも、何か心に残る名作であると思った。そう、名作と呼ばれるものには何かあるのです。若い倉田百三は何かに書かされて、これを書いたのかもしれない。
また、何年かしたら、再読してみよう。
「出家とその弟子」は、唯円が親鸞について書いた鎌倉時代の書物「歎異抄」をもとにした読む戯曲ということだが、それは「歎異抄」にインスピレーションを得た倉田百三のまったくの創作だった。
解説で亀井勝一郎は青春文学と呼んでいるけれど、ぼくにはそうは思われず、それは、いまだに何歳になっても、ぼくが青春のままでいるからだろうか?
倉田百三は、この大正時代末期に発表された「出家とその弟子」の一冊のみによって、百年以上にもわたって読み継がれる作家になったのだけれども、揺り籠から墓場まで何歳で読んでも、何か心に残る名作であると思った。そう、名作と呼ばれるものには何かあるのです。若い倉田百三は何かに書かされて、これを書いたのかもしれない。
また、何年かしたら、再読してみよう。


田坂広志さんの著した「深く考える力」を読む。経営者のための私塾を開いている田坂さんの書いた所謂、ビジネス・マン向けの啓発本なのだけど、そこに書かれていることはビジネスの世界を越えて、とても普遍的。
昔、田坂広志さんのセミナーというか、講演会を見に言って、とても面白く、感銘を受けてファンになったのです。プレゼン資料もなく、レジュメも演壇の手元になく、おもしろい話を次から次へと話されておりました。
ぼくは、もう自分をビジネス・マンなどとは思えず、あとは自分の人生を生き抜くだけだなどと、考えてしまいますが、そんなぼくにも面白かった本です。
この本に取り上げられている十六冊の書物、すべて読みたくなってしまった。
田坂さんが何度も繰り返す「心の置き所」。気になる言葉です。
ビジネス・マンではなくなったらしい今も、ぼくは田坂広志さんのファンなのです。
昔、田坂広志さんのセミナーというか、講演会を見に言って、とても面白く、感銘を受けてファンになったのです。プレゼン資料もなく、レジュメも演壇の手元になく、おもしろい話を次から次へと話されておりました。
ぼくは、もう自分をビジネス・マンなどとは思えず、あとは自分の人生を生き抜くだけだなどと、考えてしまいますが、そんなぼくにも面白かった本です。
この本に取り上げられている十六冊の書物、すべて読みたくなってしまった。
田坂さんが何度も繰り返す「心の置き所」。気になる言葉です。
ビジネス・マンではなくなったらしい今も、ぼくは田坂広志さんのファンなのです。


五木寛之さんの「私訳歎異抄」を読んだ。浄土真宗を開いた親鸞について、その弟子、唯円が本当はこんな人だった、こんなことを言って教えてくれたと書いた鎌倉時代後期の本。まえがきでの五木寛之さんのこんな言葉に、ぼくはぎくりとしてしまう。
「他人を蹴落とし、弱者を押しのけて生きのびてきた自分。敗戦から引き揚げまでの数年間を、私は人間としてではなく生きていた。その黒い記憶の闇を照らす光として、私は歎異抄と出会ったのだ」
そんな五木さんの全身全霊を込めた現代語私訳です。
読みながら、初代「ルパン三世」のある回「脱獄のチャンスは一度」を思い出した。銭形警部につかまり刑務所にいるルパンに次元大介が僧侶に変装し何回も面会に行く。変装しつつ次元にもどった彼は、脱獄に必要なものはないか、とルパンに言う。いや、いらないよと言うルパン。再び僧侶に戻った次元は、御仏の慈悲があることを、と言って去っていく。死刑当日にルパンは脱獄し、次元と宝を埋めた所に戻って行く。そこは更地になり、工事のための仕掛けられたダイナマイトで宝箱は露と消える。ルパンが一言、御仏の慈悲だよ、と言って次元と笑い合う。
この話、どこか歎異抄とつながっているようにも感じたのです。
ぼくも、御仏の慈悲だよ、と言って、笑いたいな。
「他人を蹴落とし、弱者を押しのけて生きのびてきた自分。敗戦から引き揚げまでの数年間を、私は人間としてではなく生きていた。その黒い記憶の闇を照らす光として、私は歎異抄と出会ったのだ」
そんな五木さんの全身全霊を込めた現代語私訳です。
読みながら、初代「ルパン三世」のある回「脱獄のチャンスは一度」を思い出した。銭形警部につかまり刑務所にいるルパンに次元大介が僧侶に変装し何回も面会に行く。変装しつつ次元にもどった彼は、脱獄に必要なものはないか、とルパンに言う。いや、いらないよと言うルパン。再び僧侶に戻った次元は、御仏の慈悲があることを、と言って去っていく。死刑当日にルパンは脱獄し、次元と宝を埋めた所に戻って行く。そこは更地になり、工事のための仕掛けられたダイナマイトで宝箱は露と消える。ルパンが一言、御仏の慈悲だよ、と言って次元と笑い合う。
この話、どこか歎異抄とつながっているようにも感じたのです。
ぼくも、御仏の慈悲だよ、と言って、笑いたいな。


三田一郎さんの著した「科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで」を読みました。歴代の錚々たる科学者たちの宗教観については、それほど多くは書かれていなく、アインシュタイン以降の物理学はあまりに難しく、ぼくには手に負えないようなしろものだけれども、宇宙の中のこの世界の驚きと不思議さは、少しだけ感じることができました。
ぼくは神を信じています。ぼくやきみがこの世界にいることだけでも奇跡ではなかろうか。
ぼくは神を信じています。ぼくやきみがこの世界にいることだけでも奇跡ではなかろうか。


「緊急出版! 枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」」を読みました。
怒りは言葉を得て、翼を持ち、空を飛び、言霊となった。
けれども、7つでは足りない。足すべき1つは、中村格が(首相と懇意である)山口敬之のレイプ犯罪の逮捕をもみ消した事件。2ツ目は、首相が暴力団に依頼し、選挙妨害をした事件。合わせれば9ツはある。
正義と良心とともに日本の民主主義は地に堕ちた。だから、政治の言葉にも、言霊を必要としている。
レニー・ブルースの言霊のような… キング牧師の言霊のような… 柳田国男の言霊のような…
怒りは言葉を得て、翼を持ち、空を飛び、言霊となった。
けれども、7つでは足りない。足すべき1つは、中村格が(首相と懇意である)山口敬之のレイプ犯罪の逮捕をもみ消した事件。2ツ目は、首相が暴力団に依頼し、選挙妨害をした事件。合わせれば9ツはある。
正義と良心とともに日本の民主主義は地に堕ちた。だから、政治の言葉にも、言霊を必要としている。
レニー・ブルースの言霊のような… キング牧師の言霊のような… 柳田国男の言霊のような…


吉野源三郎の著した「君たちはどう生きるか」を読んだ。本屋ではいろんな出版社の「君たちはどう生きるか」が近頃は平積みされているし、宮崎駿さんの新作ジブリアニメのタイトルが「君たちはどう生きるか」だそうだし、ということで興味津々、読み始めたのです。
主人公のコペルくんとは地動説のコペルニクスから取っているらしいことは、すぐに気づいた。すると、ぼくは、子どものころに読んだガリレオガリレイの自伝を思い出したのです。異端審判の裁判にかけられたガリレオガリレイは有罪とされ、獄につながれてしまうのだけれど、その裁判で彼は、それでも、地球は動いていると、つぶやいたという。真実をつらぬき、いいつづけることは、なんと厳しいことなんだろうと、子どもごころに思っていた。
この「君たちはどう生きるか」の初版が出版されたのは、盧溝橋事件の起こった1937年、日本と中国の間で戦争が本格化し、日本は軍国主義と全体主義にひた走り始めたその時、子どもたちのために書かれたこの本は、流れに抗い、流されまいとする錨のような書物だったのではなかろうか。そいいう意味でも、戦後、改版されたものよりも、岩波文庫の初版こそ、読まれるべきだという気もする。倫理とか正義とか社会のありかたや科学のの気づきと同時に抵抗の本。
しかも、この岩波文庫版、丸山眞男のすぐれた解説「「君たちはどう生きるか」をめぐる回想 ―吉野源三郎の霊にささげる―」もあり、大人が読んでもすばらしい。けれども、子どものころちゃんと読んでいたらな、と少し思いました。
主人公のコペルくんとは地動説のコペルニクスから取っているらしいことは、すぐに気づいた。すると、ぼくは、子どものころに読んだガリレオガリレイの自伝を思い出したのです。異端審判の裁判にかけられたガリレオガリレイは有罪とされ、獄につながれてしまうのだけれど、その裁判で彼は、それでも、地球は動いていると、つぶやいたという。真実をつらぬき、いいつづけることは、なんと厳しいことなんだろうと、子どもごころに思っていた。
この「君たちはどう生きるか」の初版が出版されたのは、盧溝橋事件の起こった1937年、日本と中国の間で戦争が本格化し、日本は軍国主義と全体主義にひた走り始めたその時、子どもたちのために書かれたこの本は、流れに抗い、流されまいとする錨のような書物だったのではなかろうか。そいいう意味でも、戦後、改版されたものよりも、岩波文庫の初版こそ、読まれるべきだという気もする。倫理とか正義とか社会のありかたや科学のの気づきと同時に抵抗の本。
しかも、この岩波文庫版、丸山眞男のすぐれた解説「「君たちはどう生きるか」をめぐる回想 ―吉野源三郎の霊にささげる―」もあり、大人が読んでもすばらしい。けれども、子どものころちゃんと読んでいたらな、と少し思いました。


「李香蘭と東アジア」の中で書かれてあったこと、四方田犬彦さんの明治学院大学におけるシンポジウムの発言「ただ、個人的には、彼の大杉栄殺しは他人の罪を被ったものだと考えています。この人物の孤独の深さを考えるたびに、甘粕は生きていてほしかった」の呼び水に応え、角田房子さんの著した「甘粕大尉」を読みました。
これほどに歴史上の評価と、実際に甘粕正彦と出会った人の感想が相反する人物もいないのではないか。「敗戦」の章では胸がうずき、痛くなる。甘粕が自らの青酸カリにより息絶えるころ、中国の「新京」と十数年の間、呼ばれた町は、「長春」と古い呼び名に戻っていて、三通の遺書は永井荷風の「墨東奇譚」にはさまれていたそうだ。愚か者の夢か?
今、ぼくは「甘粕大尉」という本で甘粕正彦という人と出会い、その死を悼んでいるかのようなのです。
これほどに歴史上の評価と、実際に甘粕正彦と出会った人の感想が相反する人物もいないのではないか。「敗戦」の章では胸がうずき、痛くなる。甘粕が自らの青酸カリにより息絶えるころ、中国の「新京」と十数年の間、呼ばれた町は、「長春」と古い呼び名に戻っていて、三通の遺書は永井荷風の「墨東奇譚」にはさまれていたそうだ。愚か者の夢か?
今、ぼくは「甘粕大尉」という本で甘粕正彦という人と出会い、その死を悼んでいるかのようなのです。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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