えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
十月二十五日、日経ホールにて「第九十二回大手町落語会スペシャル二人会~やっぱり、さん喬・権太楼~」でした。
初めに柳家権太楼師匠と柳家さん喬師匠の対談がありました。共通の師である五代目柳家小さんのことやら、立川談志、柳家小三治、柳家喬太郎師匠、春風亭一之輔師匠のことなど、歯に衣着せぬ語りぶりに、公表できない内容、多し。笑ってしまう。そして、前座の柳家小きちくんの「道具や」、柳家さん喬師匠の「締め込み」、柳家権太楼師匠の「二番煎じ」で、三本の滑稽噺でおおいに笑い、仲入りです。
仲入りの後、柳家権太楼師匠「猫と金魚」でまた大笑い。主任は柳家さん喬師匠で、人情噺の「中村仲蔵」。その迫真の語りに観客席のすべては耳をそばだて水を打ったかのように静まりかえる。目の前に江戸の情景がありありと浮かび、江戸の人たちの粋でせつない心も確かにつたわろうというものだ。
暗いこの世のつらさ忘れ、落とし噺は心のオアシスです。
十月二十三日、上野の鈴本演芸場で令和七年十月下席昼の部です。見た演目を書き出してみます。前座の柳亭すわ郎くんの「真田小僧」、二つ目の金原亭馬吉くんの「道具屋」、鏡味仙志郎と鏡味仙成のお二人の太神楽曲芸、三遊亭歌武蔵師匠の「金の大黒」、春風亭柳枝師匠の「目黒の秋刀魚」、ロケット団のお二人の漫才、弁財天和泉師匠の「謎の親戚」、林家正雀師匠の「大師の杵」、遠峰あこさんのアコーディオン歌謡、柳家甚五楼師匠の「子褒め」で仲入りとなりました。鈴風金魚さん、鈴風にゃん子さんのお二人の漫才 、三遊亭白鳥師匠の「ナースコール」、三遊亭歌奴師匠の「佐野山」、ダーク広和さんの奇術 、主任は蝶花楼桃花師匠の「お菊の皿」でした。
今日の前半はけっこう居眠りをしておりました。そんな中で、弁財天和泉師匠の「謎の親戚」が面白かった。新作落語のよさも、ぼくは分かってきたようなのです。仲入りの後は、目も覚めて、がっつり聞きました。鈴風金魚さんと鈴風にゃん子の爆笑漫才。三遊亭白鳥師匠の新作「ナースコール」も面白い。三遊亭歌奴師匠の安定の人情噺「佐野山」。ダーク広和さんの奇術のとぼけた味。蝶花楼桃花師匠の怖くない定番の怪談噺「お菊の皿」で大笑いしました。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
十月十四日、新宿末廣亭にて令和七年十月中席です。見た演目を書き出してみます。前座の三遊亭夢ひろくんの「他行」、二つ目の三遊亭花金くんの「やかん」、春風亭吉好師匠の「熊の皮」、国分健二さんの漫才、春風亭笑好師匠の漫談、日向ひまわり師匠の 講談「木っ端売り」、ぴろきさんの漫談、春風亭柳太郎師匠の「カレー屋」、三遊亭竜楽師匠の「蛙茶番」東京ボーイズのお二人の歌謡漫談、桂伸治師匠の「替り目」、三遊亭円丸師匠の「お菊の皿」で仲入りです。雷文音助師匠の「宮戸川」、東京太さんの漫談、三遊亭遊馬師匠の「転失気」、春風亭柳好師匠の「なめる」、鏡味正二郎師匠の太神楽曲芸 、主任は春風亭柳之助師匠の「子別れ」でした。
その後、新宿から中野に列車で移動し、なかのZERO小ホールで『桃花一葉』という落語の二人会を見ました。見た演目です。蝶花楼桃花師匠と桂二葉師匠のトーク、前座の三遊亭東村山くんの「牛ほめ」、桂二葉師匠の「看板のピン」、蝶花楼桃花師匠の「元禄女太陽伝」で仲入りとなりました。蝶花楼桃花師匠の「やかん」、主任は桂二葉師匠の「子は鎹(子別れ)」でした。
今日はなんといっても桂二葉師匠の「子は鎹」です。関西弁で語られる人情噺に江戸の粋ではない上方の伝統の深い根っこを感じます。すごくいいものを聴いたという感じです。感動しました。がつんとやられました。素晴らしい人が出てきたものだ。
暗いこの世のつらさ忘れ、落とし噺は心のオアシスです。
十月七日、上野鈴本演芸場にて令和七年十月上席昼の部です。見た演目を書き出してみます。前座の柳亭市助くんの「一目上がり」、二つ目の古今亭菊正くんの「浮世床」、松旭斉美智さんと松旭斉美登さんのお二人のマジック、林家たけ平師匠の「茄子娘」、古今亭駒子師匠の「やかん」、風藤松原のお二人の漫才、古今亭志ん彌師匠の「金明竹」、柳屋はん治師匠の「妻の旅行」、ストレート松浦さんのジャグリング、古今亭菊太楼師匠の「へっつい幽霊」で仲入りとなりました。仲入りの後、ロケット団のお二人の漫才 、三遊亭圓歌師匠の「夜間工事中」、三遊亭菊丸師匠の「たいこ腹」、立花家橘之助師匠の三味線弾きの唄いの浮世節、主任は古今亭文菊師匠の「転宅」でごさいました。
特に印象に残った演目でございます。柳屋はん治師匠の新作落語「妻の旅行」は何度、聴いても面白い。ロケット団のお二人の漫才で大爆笑。三遊亭圓歌師匠のいつものしゃべくりの「夜間工事中」も大爆笑。三遊亭菊丸師匠の「たいこ腹」の若旦那と太鼓持ちの掛け合いの面白さ。立花家橘之助師匠の浮世節でのきっぷのよい江戸の風情。古今亭文菊師匠の「転宅」が耳を離せない面白き爆笑の連続で大満足となりました。今日は仲入り後の各演者さんの笑いのチャージのかけ方がすごかったです。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
国立能楽堂で能楽を鑑賞しました。狂言は大蔵流『空腕』、能は喜多流『咸陽宮』。
『空腕』は怖いものなどないという太郎冠者が夜道に剣を渡され使いに出ます。本当は太郎冠者は臆病で夜道に怖いものばかり。これはドリフの笑いの原型ですか? 素朴な笑いが楽しい。
『咸陽宮』は泰の始皇帝の話。暗殺に訪れた二人、荊軻と秦舞陽に捕らえられた始皇帝が命の最後に后、花陽夫人の琴を聴きたいと頼み、それを許される。荊軻と秦舞陽は花陽夫人の秘曲の琴の音に聴き惚れ、暗殺は失敗し、荊軻と秦舞陽の仕えるう国は滅ぼされる。一場ものの劇的な内容でございました。
この能は平家物語の翻案でもあるそうだが、このような外国を舞台にした能も少なくはないように思われる。もっともな例は、英語で演ぜられるエルビス・プレスリーをシテとした新作能の『青い月のメンフィス』というのもあるらしい。しかし、能では中国の河は日本の川となるのです。アメリカのBASEBALLは日本では野球となるのです。日本に生粋のほんものなんてない。日本ではにせものをまっとうし、磨きあげて、ほんものとし、ほんものとなる。
受容と変容は日本を前に進める両軸で、その変容とは力によらない変容で、その力によらない変容によって受容されるものも変容し、日本も変容する。受容しなくなったなら、日本はすべてを失うだろう。変容しなくなれば、日本はすべてを失うだろう。力によって変容させようとすれば、日本はすべてを失うだろう。
(いつものように脱線してしまった。)
九月十七日、新宿末廣亭で令和七年九月中席昼の部です。見た演目を書き出してみます。前座の柳亭市助くんの「道灌」、二つ目の三遊亭歌彦くんの「垂乳根」、桂三木助師匠の「だくだく」、林家楽一師匠の紙切り、春風亭三朝師匠の「代書屋」、三遊亭歌武蔵師匠の「猫の茶碗」、笑組のお二人の漫才、古今亭志ん彌師匠の漫談みたいな噺で眠気のピークがきてしまいました。柳家〆治師匠の「初天神」、アサダ二世さんの奇術、金原亭馬生師匠の「不精床」、柳家小満ん師匠の「宮戸川」で仲入りとなりました。春風亭梅朝師匠の「さんま火事」、ロケット団のお二人の漫才、柳屋小里ん師匠の「長短」、柳屋さん遊師匠の「強情灸」、鏡味仙志郎師匠、 鏡味仙成師匠のお二人の太神楽曲芸、主任は三遊亭歌る多師匠の「替り目」でした。
林家楽一師匠の紙切りで紙切りをゲットしてしまいました。嬉しいなぁ。三遊亭歌武蔵師匠の「猫の茶碗」で笑い、心が暖まってきます。アサダ二世さんの奇術の緩さがいいね。春風亭梅朝師匠の「さんま火事」で爆笑。去年、真打になったばかりだそうです。これから、どんどん活躍しそう。ロケット団の漫才でさらに爆笑。柳屋小里ん師匠の「長短」が面白い。この噺、大好きです。主任の三遊亭歌る多師匠の「替り目」で笑いっぱなし。歌る多師匠がいなければ、今をときめく蝶花楼桃花師匠も、林家つる子師匠も出てこなかったでしょう。歌る多師匠はすごいパイオニアなのであります。
いつもは老人クラブの寄り合いみたいな寄席の客席なのだけれども、今日は若い人の姿もちらりほらり。嬉しいなぁ。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のパラダイスなのです。
新国立劇場の中劇場で歌舞伎を見ました。初めての歌舞伎の観劇です。役者は敬称を略させていただき、中村梅玉、中村鴈治郎、中村扇雀、市川門之助、中村虎之介、中村玉太郎、中村寿治郎らの面々。演しものは仮名手本忠臣蔵の二幕三場で、二段目から「桃井館力弥使者の場」と「松切りの場」、九段目の「山科閑居の場」。
9月5日から9月27日までのロングランの中の平日の一日、客席は満席。この混みように驚いてしまいます。ぼくもその中の一人なのですが、有閑なじじ、ばばがたくさんいますな。
「山科閑居の場」では悲劇が三つどもえとなっており重なって、容赦ない。子と親の間、妻と夫の間の愛ゆえの悲劇に、ぼくは、ワーグナーのオペラのようだ、とも思いました。とても感動しました。それにしても、日本の伝統芸能の舞台芸術は半端なく凄い。二つ隣の席のフランス人の中学生ほどの女子が親に連れられて観劇しているようで、この重たい悲劇に涙を溜めて、終幕後、立ち上がれないようでした。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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