えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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佐藤美由紀さんの著した「世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉」を読了しました。ホセ・ムカヒさん、現在の柔和なお顔からは想像できない激しい人生を送られた方であることもわかりました。むしろ、そんな激しい人生だったから、今の世界へのやさしさがあるのかもしれません。





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杉浦日向子さんの漫画「合葬」を読む。

明治維新にこのような物語があるとは知らなかった。あくまでも負け散っていくものの視線で描かれたもう一つの幕末から維新までの話を、あくまでも一人ひとりの大切な詩として漫画で描かれていた。

文庫本ではなく大きな単行本で読みたかったかな。あの伝説のマイナー漫画雑誌「ガロ」に連載されていた杉浦日向子さんのもっと初期の傑作。ちかごろ映画にもなっていて、それはまだ見ていないけれど、漫画には漫画でしかできない表現があるとこの本を読みながら感じた。

負けざるえない十代の少年たちを至純に描いた今は亡き女流漫画家、杉浦日向子さんはきっと素敵な人だったのだなと思い、本を閉じた。





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トールモー・ハウゲンの著した「ヨアキム」を読む。読んで、子どもの頃もいろんな悩みや痛みがあって、そのころのそれをなんだか、感覚として思い出してしまい、それらが、夢とか悪夢とかろないまぜになって、うっすらと詩的に美しく光っているような、文章、文体、小説だと思った。この本は、この前、読んだ「夜の鳥」の続編で、北欧の文学の生んだもっともすぐれた深さの名編だとも思う。

ぼくも子どものころも悩んでいたようだし、今も悩みが尽きず、人生ってなんなのだろう、と思ったりして、そんな中で、少しでも美しい何かを感じたくて、人は本を読んだり、絵を見たり、映画を見たり、歌を歌ったり、はてまた、恋をしたりするのでしょうか? ぼくには本当のところは何にもわからないとため息をつき、今夜は本を閉じます。






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寺尾沙穂さんの著した「南洋と私」を読了した。昔、日本の領土であもあった南太平洋で生活をしたいろんな人たちへのインタビューをもとにした随筆、随想集。夢が無残な悪夢に変わっていってしまう、そのような世界とそのような世界をもたらしてしまう偏狭で自分勝手な、心をなくした人たちのことを書いた本でもあるし、それに苦悩し引き裂かれながら生き延びた人たちの物語の集りでもある。帯にも書かれていたこんな言葉。

「アメリカと日本が戦争をして家壊したりしてわれわれを人形みたいに弄んだ。辛かったよ、涙が出るよ。
私は(日本に)感謝はしてるが。可哀想だよ」

そんないたたまれない何かを思うと同時に、夢の残り香を嗅いだかのような気持にもなって本を閉じた。おやすみZZZzzz.....






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本棚の隅に眠っていてずっと読まなかった本を読んだ。それはトールモー・ハウゲンの児童文学の名作「夜の鳥」。北欧文学ここにありといった傑作で、そうか、作者の出身のノルウェーは、あの現代のもっとも重要な画家、ムンクを生んだ地であったのか。二人にどことなく共通点も感じてしまう。そして、半年ごとに夜と昼のめぐる不思議でメランコリックなかの地に思いをはせる。その深いメランコリーはぼくの読んだ「夜の鳥」にもあって、人生の隠された秘密を少し解きあかすかのようなのです。







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ジェームス・M・バーダマンさんが著し、スティーブ・ガードナーさんが口絵の写真を添えた「わが心のディープサウス」を読了した。

ぼくにとってやはりアメリカ南部は憧れの地でもあるのあだけど、それは日本に住まわれているジェームズさん、スティーブさんのお二人も同じかもしれない。ジェームズさんは早稲田大学の先生をしておられ、スティーブさんはフォト・ジャーナリストにして日本各地のライブ・ハウスから日本からアメリカ・ツアーなどもしておられる最高のブルーズ・マン。二人ともしかもアメリカ南部出身。いつかミシシッピーやテネシーをぼくは旅してみたいと夢見るのだけど、'Jap'とののしられる悪夢も怖いのです。でも、きっとジェームス・M・バーダマンさんやスティーブ・ガードナーさんみたいな人もいっぱいいるから大丈夫なんだ。

そして、この本は食べ物と音楽の話が盛りだくさんで、やっぱかの地で、いい音楽をいっぱい聴いて、食いしん坊になりたくなったよ。






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原民喜の小説集「夏の花・心願の国」を読了した。こんな美しい現代の日本語の文章は読んだことがない。その美しい文体で戦争がもたらした地獄絵図のような広島の惨劇とその前、その後が語られる。これは原民喜が残した遺言であるとともに何度も世界を滅ぼしえる道具を手にしてしまった人類そのもの、すべてへの黙示録なのかもしれないと思い、戦慄と悲しみと絶望に近い何かを感じ、あきらめてはいけないという低く小さな声もどこからか聞こえた気がした。

原民喜がその美しい文体でこれを描くのは宿命であり、神からの天命でもあり、多分、ぼくたちへの天からのかけがえのない贈りものでもあったのです。





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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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