えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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コンビニで見かけて、ちょっと立ち読みして、おもしろそうなので買ってしまったノートルダム清心学園の理事長を務められている渡辺和子さんの「幸せはあなたの心が決める」を読みました。なんか、いいことがいっぱい書いてあったよ。本の言葉は難しくないのだけど、それをするのは難しいのかな。ちょっとずつ、ちょっとずつです。もしかして、できなくて終わってしまっても、しかたがないのかもしれません。けれど、やっぱ、ぼくは、ちょっとずつ、ちょっとずつです。いろんなリンゴの表紙も素敵だな。







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文化人類学者という肩書ももつ今福龍太さんの著した「クレオール主義」を読了した。とても難しくて、よく分からないところばかりなのだけれども、それでもおもしろかった。「クレオール」って何だろうと問われて、この本からの浅はかもしれないぼくの理解では、それは、文化や人が幾重、幾層にも混じり合い、混血してゆく、その交通がもたらすその運動であり、そこから常に生み出されていく生成のことをこう表現しているのかなと思った。やっぱ、むずかしいですね。例えば、それをいい表しているかもしれない著者が引用しているロバート・L・スティーヴンソンの言葉がとても魅力的。

「外国というものは存在しない。存在するのは、ただ「旅人」と呼ばれる外国人だけだ。そして彼らはときどき記憶力の閃きによって、地上によこたわる差異に光をあてる」

その差異とそこからもたらされる混淆が美しいのをいい表したアリス・ウォーカーの言葉もこの本から引用してみて、ぼくはそれに普遍に通づるような愛を感じるのです。

「「ママ、どうして私たちは茶色や桃色や黄色で、いとこのみんなは白やベージュや黒なの?」「それはね、人間の世界はちょうどすべての色の花が集められた花園のようなものだからよ」」

きっと、そうだよね。おやすみZZZzzz.....







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ディケンズの「クリスマス・カロル」を読了した。なるほど、"Charles Dickens"は「チャールズ・ディッケンズ」ではなく「チャールズ・ディケンズ」で、"A Christmas Carol"は「クリスマス・キャロル」ではなく「クリスマス・カロル」なのか、などと読む前に思ってしまった。英語と日本語って難しい。'carol'って「祝歌」みたいな意味だそう。さてこの本、村岡花子さんの訳も素晴らしく19世紀のロンドンのクリスマスがありありと目に浮かぶようです。思い出すに、ぼくはこの物語を映画では何度も見たのだけれども、活字では初めて読むのです。物語の筋道は「序破急」ならぬ「序序序破急」という構成は王道でヒューマニティーあふれ、「急」にあたるラストでは誰の心もほっとあったかくなるのではないかしら。この物語について、河合隼雄さんと中沢新一さんがでの対談で中沢さんはこんな秀逸なことを言っていました。

「スクルージー、お前が生きている世界を死の世界から見てみなさいというわけです。そしてそのとき彼の心が溶解し始めた。べつに説教を垂れられたからでもない。そうでなくて、死人の目を持つことによって、心が溶解して、初めて「メリー・クリスマス」っていう子供の声を理解できるようになったんですね」

そんなことってあるのかしら。ぼくもあっちの世界に一度、ちょっと行ってみなきゃいけないような気もしてきたよ。それってどういうことなんだろう。






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「ブッダの夢 河合隼雄と中沢新一の対話」がおもしろくて一気に読んでしまった。言わずと知れたユング派の分析心理学の日本の第一人者、河合隼雄さんはモノローグでたくさんの本を出しているけれど、この一冊は、「チベットのモーツアルト」を著したチベットの密教に詳しく、チベットまで旅し、密教行者として修行もした中沢新一さんとのダイアローグ集。

そういえば、若かりしころ、ニューアカデミズムと呼ばれた範疇の中で、中沢新一さんの本と四方田犬彦さんの本はよく読んでいたような気がします。

さてこの「ブッダの夢」の中で一番おもしろかったのは、「箱庭療法の宗教性」の章の中である女性の鬱病の患者がおもちゃの箱庭を作りながらどう快復していったか、その実際の箱庭の写真も示され、河合隼雄さんは解説するところなののだけど、本当にこのように劇的に治癒され、患者の心の中で神話のような物語が創造されるのか驚き、感動する。そして、この本のいろんなところから、ぼくはこれからの人生を楽しく生きていくための秘密のヒントをもらったような気もしたのです。

以下、備忘録のためのこの本で取り上げられている本の中で、ぼくが再読してみたい、もしくは新たに読んでみたいと思った本のリストです。

ディッケンズ「クリスマス・キャロル」
宮澤賢治「銀河鉄道の夜」
夏目漱石「道草」
「華厳経」







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杉浦日向子さんとソ連(ソバ連)のみなさんが著し、編集した「ソバ屋で憩う」を読む。1997年に出された本で、当時の東京を中心とするそば屋案内とソバとソバ屋談義の本。この本に紹介されているソバ屋がまだ存続していることを願い、もしもあるとするならば、行って、食して、午後にお酒を飲みたい。そう、ソバ屋とは、杉浦日向子さんとソ連のみなさんによれば、ソバを食すところであるとともに、昼から酒を飲み、憩うところでもあるらしい。杉浦日向子さんがこの本で説かれている「ソバ屋の客のたしなみ」を心する。引用します。

「ソバの香りは繊細だ。ソバ屋では、きつく匂う話題は避けたい。なま臭い色恋の修羅話、うさん臭い商談、キナ臭い口論は、禁煙席より徹底して排すべきだ。
 店に入ったら、つとめて自然体で背景に溶け込む。そこから、じわじわ憩いが醸し出される」

さて、憩いとは何だろうか? 「野麦 長野・松本 山野草のごとき清楚なたたずまい」の章で杉浦日向子さんはこうも述べられている。

「憩う、とは、のんべんだらりと時を過ごすことではない。余分なものをそぎおとして、素になるときこそが、憩いであろう。野麦で憩う。ソバが好きで、ほんとうに良かったと、必ず実感できるだろう」

なるほどですね。ソバ屋に憩いにいきましょう。






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栩木伸明さんの著した「アイルランド紀行」を読了した。中世からの過去にさかのぼりながら、19世紀末のW.B.イェイツから始まり、21世紀初頭のU2までのさまざまな文化事象を、原文を日本語訳しながら読み解かれ、アイルランドという土地がたくさんの詩や詞、歌の豊かなゆりかごであったのを知りました。一つ一つの章が短く、どこかのアイルランドのパブに入り込み、黒いビールかウィスキーを飲みながら、誰かの小さなお話を聞くかのようです。そんな風に読み進んでいくと、小さなことどもの中に人の歴史やら今やらの真実は伝えられていくのかな、と思いました。おもしろかった。





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杉浦日向子さんの著した「大江戸観光」を一気に読みました。1984年から1985年までに若かりしころの杉浦日向子さんがいろんな雑誌書き散らした文を集めた本です。書き散らしたといても、そこは江戸に対しての並々ならぬ好学、篤学の志を感じ、しかも、文体は軽妙洒脱で粋なもの。おもしろかった。

江戸の太平の世、260年間、戦争がなかったそうだよ。戦後70年だなんて、まだまだだな。あと190年さ。

日向子さん、いまから11年前、まだまだ、若いうちに逝っちまったな。おしかねえやー、美人薄明っていうじゃねーか。まだまだ、おいらの読んでいない本もいっぱいあるしな。やっぱ、おしいわな。






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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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