えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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この前、見て感動したアニメ映画の原作はどんなものだろうと思い、杉浦日向子さんの「百日紅」を読む。「百日紅」と書いて「さるすべり」と読みます。杉浦日向子さん、もとはあの伝説の漫画雑誌「ガロ」でデビューを飾った人なのだそうだ。杉浦日向子さんの描いていたころの「ガロ」ってぼくは毎月、読んでいたと思い、あの数々のアウトサイドの才能を育んだ漫画雑誌の不在をくやしいとも思う。

江戸を舞台にしているけれど、その隙間な感じ、間合いと、空白感は、井伏鱒二の小説を思いおこさせ、どこか初期のつげ義春のようだとも思わせる。掌にのる小さな物語は、天の果てまでからっぽになって突き抜けていくかのようなところもあり、その描かれた漫画は、感覚的天才だとも思わせる。あぁ、早すぎる死が惜しまれるけど、しかたなかったのかな。いまごろは天国で着物、着て、もうすぐ咲き始める紅花とか愛でていらぁ。

ぼくの江戸ブームはまだまだ続きそう。そう、今はノスタルジーこそ過激なのです。







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加島祥造さんの抄訳した荘子の本「荘子 ヒア・ナウ」を一気に読了した。荘子ってたまに読みたくなります。古代中国の奇想の書ですだ。胡蝶の夢の話など何度、読んでも、惹かれてしまうわ。そして、この本のおしまいをしめくくる加島さんが荘子を紐解いた「「荘子 ヒア・ナウ」について」もなかなか読ませる。

荘子は、きみもぼくも孔子も覚めていると思いながら大きな夢を見ているのだ、といい、いつか賢明な人が現れて夢からわれわれをさましてくれる、ともいう。そうなんだ、その人は、誰にも必ずやってくるのだよ。ゆめゆめうたがうことなかれ。おやすみZZZzzz.....






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上橋菜穂子さんの著した「鹿の王」の上下巻を読了した。架空の世界を舞台にしたファンタジーってのもいいもんだ。医学、疫学、生物学を下敷きにし、それらを物語を駆動するリアルとしてとらえ、いろんな民族やら人々が入り乱れていく長大な叙事詩は、善と悪がいつのまにか、するりと入れ替わって行き、ついには主人公のヴァンは新しい時代のヒーローとして超然として姿を現すのだった。とてもおもしろかった。






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ある朝、目覚めると、前に勤めていた会社の行事に出かけるというような夢で、その夢を見た日、近所のブック・オフで何かおもしろい本はないか、などと物色していて見つけた本が木村壮次さんの著した「日本には尊徳がいた 二宮尊徳の教え」。前に勤めていた会社の社長が歴史上の人物ではこの二宮尊徳をえらく尊敬していて、この本を見つけた時は、小さなシンクロニシティを感じてしまい、買ってしまった。前の会社の社長の話す二宮尊徳のいもこぎ機の話は好きでした。

今、読了し、尊徳のいろんな面を初めて知ることができたような気がします。二宮尊徳とはどんな人かという世の中にありふれたイメージは「倹約と努力」を説く聖人というようなところだろうけど、そればかりでないようなのだ。一つ、尊徳自身のこんな印象的な歌を引用してみる。

「音もなく香もなく天地(あまつち)は
 書かざる経を繰り返しつつ」

二宮尊徳の口述筆記「二宮翁夜話」も読んでみたいな。





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太宰治の「晩年」を読了した。太宰治ってあまり読んだことがなかったのだけど、これが太宰の処女創作集であるらしい。やっぱり、初めっから天才だったんだなと思う。彼の何度も自殺未遂を繰り返し、ついに成し遂げてしまうその生き方にぼくは共感はできないが、それをしたり顔で、道徳とやらで非難する気にはなれない。ぼくは太宰治という人は、むしろ、心やさしい人だとも思う。この短編集に収められた清冽な短い一編「魚服記」を読んでみてください。胸がしめつけられるかもしれませんよ。おやすみZZZzzz.....






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川崎のクラブ・チッタでジミー・クリフを見ました。最高です。

少しはおじいさんぽくなっているのかなと想像していたのですが、実際は声もステージ・アクションも1970年代の映画"Harder They Come"やアルバム"Best Of Live"のあのころのままです。

バック・バンドはしょうぼいツアー・バンドかなとこれもかってに想像していたのですが、ジミーが登場する前のインスト曲のベースとドラムのリフの一発で心も体ももっていかれました。

ぼくにはもう歌声だけで、びんびんにしびれてしまって、涙腺が緩んでしまって、涙も零れ落ちるようなシンガーが二人いて、一人はサム・クック、もう一人が川崎の大きくもないカジュアルなクラブで至近距離で聴き、見て、踊った、そう、目の前にしたジミー・クリフなのです。もう、レゲエというジャンルも超越した本当にグレートなシンガーです。レスペクトを込めて名曲"Meny River To Cross"をご紹介しましょう。

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とても難しかったけれど、やっとのことで折口信夫の「死者の書」を読みおおせた。神、仏、天皇、御霊、などなど、中国や天竺からの舶来も含めた日本古来の信仰の混淆が目も眩むような神秘を文字、文章から立ちのぼらせている。といっても、半分も理解できていないのかもしれないけれど。若い二十代のころ読んでも、さっぱり分からなかったのだけど、いまは少しは、この幽玄の輝かしき美しい世界が分かるような気がする。数年後、もう一度、読んでみたい。そして、その時、何を感得するのだろうか?

この古い絵はこの書のモチーフの一つである當麻寺の中将姫の「蓮糸大曼荼羅」です。






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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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