えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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村田久さんの著した『新編 底なし淵』を読む。どのような本かというと、村田さん自身はこの本の「あとがき」に書いておられ、それを引用して、ご紹介いたします。

 また、知らない土地を巡っていると、忘れられない光景にぶつかることもあった。そんな村人との出会いや出来事、見たり聞いたりした不思議な事柄などを、拾い集めて文章にしてきた。釣りの旅を続けて、五十数年が経った。ぼくにとって、この本は大切な記憶が詰まった宝物なのだ。

その宝物の所在は東北の山々に所在する渓、川、村、人にあることを、ぼくは『底なし淵』を読んで知った。この本の「序文 村田さんの背中」で夢枕獏さんが書かれておられ、その中の一節を引用します。

 東北の渓流ほど美しいものを、ぼくは他に知らない。けっこう世界中を歩いたり釣ったりして、ヒマラヤの凄い風景だとか、アラスカの原野の川だとか、南の島やジャングルの川、砂漠なども見てきたのだが、何が一番美しいかと問われれば、日本の東北の、新緑の渓流であるというしかない。これは間違いない。
 その渓流で三〇センチのイワナを釣る――人生に至福の時があるとすれば、まさにこれであろう。

ぼくの渓への夢は増すばかり。けれども、この本には、崖で足を滑らせ、怪我を負い、血まみれになり、村人に助けを請う話も出てきて、深山幽谷の渓流の釣りが常に遭難の命の危険を伴う何かであることも教えてくれます。怪異な話も数編、出てきますが、例えば、帰りのバスに乗り遅れ、山あいの民家に泊めてもらう「遠野郷附馬牛」の家族の話などは、なんとも暖かく、明るい幸せ感に満ちていております。闇があれば、光りもまぶしい。ぼくは憧れてしまいます。






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HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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