えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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ヒューマントラストシネマ渋谷で高橋慎一監督の『THE FOOLS 愚か者たちの歌』を見る。

新宿の某所でFOOLSのボーカルの伊藤耕が歌っていたSYZEやギタリストの川田良が弾いていたSPEEDをぼくがティーンエイジャーのころ見てからの長い年月が経っていて、それは驚くべきことだ。そのころ耕は公園通りに捧げますとMCをたれて、渋谷の屋根裏かどこかで「街を歩いてみろ」を歌っていた。こんな歌詞であったことも思い出す。

♪♪♪
街を歩いてみろ
おれたちのものなんて
どこにもないぜ♪♪♪

映画館から駅への帰りすがり、渋谷の街は今でもますますそうだな、と思う。

ロックの魂を体現したバンドはFOOLSだった。パンクをいつのまにか後にしてFOOLSはブルースやファンク、ロックンロールに回帰していた。出会えて、生で聞けて本当によかったな。今もライブバーで一人、ぼくがへたな歌を歌っているのも、高校のころ伊藤耕に憧れたからのような気もする。

映画の中での川田良の言葉。

「おれに支持政党なんてないよ
 しいていえば、おれは宇宙共産党
 それでこの宇宙共産党の定員は一人で、所属しているのはおれ一人
 そういうやつが百万人いればいい世の中になるんじゃない
 いや、滅茶苦茶になるか(笑)
 …
 おれには家も家族もないよ
 住んでいるのは地球の上」

良の遺言はこうだったらしい。

「同士諸君よ、私の屍を越えてゆけ」

飄々と、ぼけたみたいにして、鋭く問いかける高橋慎一監督はインタビューの天才だ。

棺桶に収まった耕の屍の表情はどこか怒っているみたいだった。重い問いを発しながら映画はエンディングに向かう。

この映画を見ている二時間近くは、ぼくには驚くべき時間で、映画にくぎ付けになり、ぼくは刮目せざるえなかったのだ。

映画『THE FOOLS 愚か者たちの歌』公式サイト
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えいちゃん
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男性
職業:
S.E.
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音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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