えいちゃん(さかい きよたか)

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世田谷美術館に「メキシコ20世紀絵画展」を見に行った。フリーダ・カーロは知っていたが、それ以外にもさまざまな20世紀のメキシコの絵画が展示されていた。

メキシコでは絵画が高尚な芸術であるとともに、庶民にも開かれた表現であるべきだと考えられ、さまざまな壁画が描かれてきたという。岡本太郎はメキシコを旅した時、ここに自分のイミテーションがたくさんあると、彼独特の賛辞を送ったという。その源流であるらしいホセ・グァルーぺ・ポザダの版画展が併設展として、1つのフロアでひっそりと開かれていた。この版画展がおもしろかった。ポサダは主に1910年代のメキシコ革命時に活躍した人で、当時の風刺新聞のようなものに骸骨の版画を載せた。かっこいい革命家も美しい花嫁もはらぺこな貧民も着飾った富豪もすべて骸骨の絵になっている。その骸骨が生と死を行き来する過激なユーモアのようでもあるのだ。ポサダの版画はぼくを心地よく困惑させてくれる。何もかんも骸骨にしちまえってんだ。ポサダは骸骨の絵にこんな詩のようなものを添えている。

「地上に生きるすべてのものたちよ
この愛にあふれた墓地を見よ
そこには秘められた喜びや悲しみがある
愛に溢れたふたりの骸骨が歩いていく」

今でもメキシコを旅すると、ありとあらゆるところで骸骨の絵が目につくという。骸骨の国、メキシコ?

そういえば、ポサダの同時代の明治の日本人に宮武外骨という人がいて、その人はもっぱら自由な言論人で、自ら風刺新聞のようなものを発行していた。その名は「愛嬌新聞」という。この新聞の発行に際し、本人の入獄二回、関係者の入獄三回、罰金刑十三回、発行停止4回、発行禁止という筆禍が連なる。自らをこう言っていたそうだ。

「過激にして愛嬌あり」

骸骨、万歳!
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えいちゃん
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音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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