えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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川口葉子さんの著した『喫茶人かく語りき 言葉で旅する喫茶店』を読みました。いろんな喫茶店の店主の言葉が載っていて、読むことができます。下北沢にあるぼくの好きな喫茶店「いーはとーぼ」の店主の言葉も乗っています。とてもかっこよくて、引用してみる。

はぐれてるやつには喫茶店が必要なんだよ。
たとえ1日に30分だけでも座って、
自分をまとめるための場所が。

「いーはとーぼ」の店主の今沢さんはこうも語っておられます。やっぱり引用してみる。

ひとりになりたくて来ている奴もいるんだからさ

これは「ZARIGANI CAFE」のオーナーの言葉。

このカフェの根底には
ビートルズの名曲『フール・オン・ザ・ヒル』が流れているんです。
ひとり丘の上に立って、回転する地球の上で
人々が忙しげに動き回るのを眺めている"愚か者"。

さて、ぼくは『喫茶人かく語りき』の本を閉じて、近ごろ行っていなかった近所の喫茶店「ナチュラル」に足をはこびますかな。





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この前、新宿の末廣亭に行った時にそこの売店で買った、古谷充子さんがイラストを描き、佐藤友美さんが著した『ふらりと寄席に行ってみよう』が面白くていっきに読了しました。寄席という江戸、徳川家の世の古くから二百年の歴史を受け継ぐ演芸を催す素晴らしいところのガイド本であります。ぼくが行ったことのあるのは新宿の末廣亭と浅草演芸ホールだけど、上野の鈴本演芸場や池袋演芸場、国立演芸場にも行きたくなりますな。一度、寄席に行ってみたいと思っている人はこの本を読んで、銭を払い、木戸をくぐってみてくださいな。




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宮城秋乃さんが文章・画像協力し、中村之菊さんが著した『抵抗 -国家という暴力との戦い-』を読了しました。

宮城さんと中村さんは血ではなく魂でつながった姉妹のようです。日本という国がアメリカと協力し進めている沖縄のヤンバルでの米軍のヘリパッド建設に抵抗する二人。中村さんは自らを右翼と宣言しつつ、愛国心と愛郷心があるとし、自分を突き動かしているのは、愛郷心だと唱える。それに宮城さんの小さな生きものたちへの愛が加われば、ぼくの心も動いてしまう。二人の魂の姉妹をぼくは応援しています。フレー、フレー!







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アナ・アランチスさんの著した『死にゆくあなたへ 緩和ケア医が教える生き方・死に方・看取り方』を旅先の宿で一気読みしてしまった。アナ・アランチスさんはブラジルで医師をしておられ、終末期の医療での緩和ケア医をしておられるとのこと。緩和ケア医とはどのようなものかというと著者自らこの本の「はじめに」の章に端的に書かれておられる。

「私は死にゆく人のケアをしています」

読み終われば、死というものがなんだか、普通のことのように思われてくる。確かに普通のことなんだ。それは誰にでも必ずいつか訪れることでもある。死を語ることはある意味、難しい。なぜかというと、生きている人は経験したことのないことだから。

この本はハウトゥー本の体裁をとっているけれど、ぼくは死について、死を看取る事の指南よりも更にその物語を読みたいと思った。安岡章太郎の小説『海辺の光景』はどんな物語だたっただろうか? 再読したい。

「死へ進む過程: 4つの元素の分解」での章では、東洋では自然は土・水・火・空気の4つの元素から成り立ち、人の死においてもそれぞれの崩壊においての現象が見られるとしていて、興味深かった。これはアナ・アランチスさんのもちろん、経験したことではなく、架空の物語であると思うけれど、原典は何なのだろうか? 『チベット死者の書』? それとも何かの仏典?

秘密が解き明かされる時は、いつか必ず来るのだから、静かに待っていればいいような気がしてきました。






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西里扶甬子さんの著した『フクシマ・アンソロジー ジャーナリストの写真歌集』を読みました。この前「もやい.next」展を見に行った時に売られていた本です。著者の西里扶甬子さんもその場におられ、サインをしましょうか、と声をかけられたのですが、断ってしまっていた。サインよりもぼくは握手をして欲しかったのだけれども、このコロナウィルス禍の中、憚られ、頼めませんでした。

西里扶甬子さんは福島の原発事故んの時にドイツの公共放送のクルーとして、取材を始められ、フリーのジャーナリストとなった今も継続して福島の事故地域を見つめつづけておられる。短歌と写真の合わさったこの『フクシマ・アンソロジー』には、写真と並ばれることにもより、言葉の力、詩の力というものを、ぼくはとても感じました。本の背表紙にこんな短歌があげられてる。

病えてその身の一部削除され復興疎外の加害者とされ

人のもたらした災害は今もつづいている。忘れたらならん。放射能という害毒をまき散らした電力会社はそれを「無主物」とかぬかしておったことを本を読みながら思い出し、むかむか腹が立ってどうしようもない。この本に立ちあらわれる被害者のかたがたや著者の西里扶甬子さんのやさしさにぼくの心は少し救われるようなのだが、だから、やはり忘れたらならん。





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ムーギー・キムさんの著した『京都生まれの和風韓国人が40年間、徹底比較したから書けた! そっか、日本と韓国って、そういう国だったのか。』という長い著名の本を読みました。なんと、出版社は「週刊東洋経済」を出している東洋経済新報社でビジネス・パーソン向けの体裁はとっているが、その豊富な情報量とどちらにも偏らない(日本がわるいところもあれば、韓国がわるいところもあって、韓国がよいところもあれば、日本がよいところもある)内容が面白くて、一気に読んでしまっていました。

おしまいの方は歴史の話になるのですが、歴史に疎いぼくにとって、知らないことが本当にたくさんあり、勉強になりました。History(歴史)の"His Story"ではなく、これからは"Our Story"という考えに共感します。歴史というのは直線ではなく、縦糸と横糸が交差し、ときにはよじれたりもする関係史ではないかしら?

なんか、韓国に旅したくなります。その前にハングルを読めるようになって、少しは言葉も話せるようにならなきゃな、と思う。

著者のムーギー・キムさんは東洋経済新報社から『最強の働き方』という本を出しているそうだが、嫌韓本流行りの昨今「私も嫌韓本書いたら、たっぷり売れるかもですね」と軽口を編集者に叩いたら、編集者は「弊社ではそのような本は、売れても絶対に出しません」と真顔で言われたそうだ。石橋湛山の気骨を受け継ぐ出版の良心ここにありの素晴らしい会社ではないか! 蛇足ながら、最近、ぼくは「週刊東洋経済」の定期購読を始めました。






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白井聡さんの著した『長期腐敗体制』を読む。この本に白井聡さんが書かれていることは、なったくその通りだ、と思い、絶望的な暗澹たる思いを改めて自分の中に確かめるようだよ。「まずは隗より始めよ」というような言葉が思い浮かぶけれど、どうしたらいいのだろう? この本には取り上げられていないけれど、その「隗より始めよ」としての政府の無能さに抗するように日本国中に広まっている子供食堂のことなどが思い浮かぶな。もちろん、日本の共同体は死に絶えてはいないはず。

♪♪♪
いったい何がおれたちをこんなに
一人ひとりをバラバラにしたんだ?♪♪♪

フールズの今は亡き伊藤耕のおらび声のような歌「無力のかけら」を思い出した。その歌はこのようにもつづく。

♪♪♪
だけど諦めるな
けっして匙を投げるな♪♪♪

♪♪♪
おまえが何かを始めたなら
せめて話をおれに聞かせておくれ♪♪♪

伊藤耕、いい歌、歌っていたな。

さて、『長期腐敗体制』に戻り、今ここから始めたい人は、今ここを知るために読んでおくべき本かとも思った。







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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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