えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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スティーヴン・スピルバーグ監督の映画「リンカーン」をレンタルのブルーレイ・ディスクで見た。

19世紀のアメリカとその地の南北戦争、奴隷制廃止のために奔走するアメリカ第16代大統領エイブラハム・リンカーンが描かれていた。こんな風に何か歴史に残るような良きこと、善なることが成し遂げられることもあるのだな、と思った。こんなヒューマニティあふれるリンカーンとこんなアメリカは好きです。

室内劇に終始する映画なのだけど、ディテイルにこだわるスピルバーグ監督の演出の手腕とリンカーンを演じるダニエル・デイ=ルイスが素晴らしく迫真で、本当にリンカーンが動く映像の向こうにいて、19世紀のアメリカがそこにあるかのようだ。そして、歴史の勉強にもなります。

http://www.foxmovies.jp/lincoln-movie/
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ぼくの大好きなフォーク・シンガー、友部正人さんのホームページを見ていたら、友部さんが生涯、見た映画の中でも5本の指に入ると書いてあったマルガレーテ・フォン・トロッタ監督の「ハンナ・アーレント」を横浜黄金町の映画館「ジャック&ベティー」に見に行った。

何かとても考えさせられるような、そして、そこから勇気をもらうようないい映画だった。

ハンナ・アーレントという政治哲学者と彼女がザ・ニューヨーカー誌に寄稿した「イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告」の引き起こした筆禍事件を主軸にして、第二次世界大戦のユダヤ人ホロコーストを生きのびた孤高のペンだけを武器にして戦う強い女性が、描かれている。

さて、その呵責なき論考で筆禍を引き起こした「イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告」の中のアイヒマンとは誰か? 国家社会主義ドイツ労働者党、いわゆるナチスの親衛隊の幹部でありユダヤ人ホロコーストの最高責任者のアドルフ・アイヒマンが戦後の1960年に逃亡先のアルゼンチンでイスラエルの諜報機関、モサドに捕らえられる。この映画の中で、そこだけは実写のモノクロームでドキュメンタリーのまま、描かれるのだけど、そのイェルサレムでの裁判のシーンは気分が悪くなるほどのリアルなのだった。そのアイヒマンをアーレントは「悪の陳腐さ」と書いたのだけど、ぼくが連想したのは、20世紀末の日本でのオーム真理教の悪の陳腐さ、今世紀になってからの身近な日本の民主党や自由民主党、新聞、テレビ、電力会社、その他の会社組織、労働組合、ありとあらゆるところに巣をはる悪の陳腐さなのであった。翻っていえば、ぼくには、答えは見つからず、まだ探索中で、提出しなかった宿題が忘れたころに、追ってくるようなのだ。それは何なのだろう?

映画にもどり、このニュー・ジャーマン・シネマの気鋭女流監督の撮り上げた「ハンナ・アーレント」は、武器も持たずに戦う今の日本の女性たちにエールを送る、そんな映画のようでもあるようなのだ。そして、こんなにたくさん煙草を吸うシーンが出てくる映画は初めて見た。煙草を吸う姿がかっこいいハンナでもありまする。

http://www.cetera.co.jp/h_arendt/
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ピーター・ウェーバー監督の映画「終戦のエンペラー」をレンタルで見る。戦前の外交官、戦中の陸軍大将を演ずる西田敏行さん、かなりかっこいいです。主人公のアメリカ軍人士官、ボナー・フェラーズの架空の日本人の恋人を初音映莉子さんが演じていて、可憐なのだけど、この描かれ方はいかにもハリウッドっぽい東洋に対するエキゾチックな差別の視線を感じてしかたなかったわ。

さて、この映画のテーマなのだけど、日本人にとっても理屈ではすくい取れないかのような天皇の存在というのは、アメリカ人にとっては、なおさら謎めいているのだろう。

歴史にたらればはないのかもしれないけれど、ラストを見て、それが真実ならば、これは驚くべきことだとも思った。

http://www.emperor-movie.jp/
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横浜ニュー・テアトルでモーガン・ネヴィル監督の「バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち」を見る。メイン・ヴォーカルではなく、有名シンガーのバック・コーラスをつとめるプロ・シンガーに焦点を当てたドキュメンタリーなのであった。

ある意味、バック・コーラスこそがごまかしのきかないプロのシンガーとしてのあらゆる技量が求められるところではないか、とぼくは思ってきたのだが、その答えの多くはこの映画の中にあるような気がした。

メインではないこと、スターではないこと、お金のこととか、いろんなことがあるらしいのだけど、歌うことの楽しさは変わらない、というようなメッセージをぼくは受けっとってしまったようなのだ。英語の原題は"20 Feet From Stardam"らしく、訳せば「スターから6メートルはなれて」という微妙な題なのでありのだけど、エンドロールではペパーミントを口に含んだかのようななんとも晴れやかで爽やかな気持ちになったのは、どうしてだろう?

http://center20.com/
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高畑勲監督の「かぐや姫の物語」を見た。この日本最古の物語の映画は、宮崎駿監督の「風立ちぬ」に続く今年二本目のジブリアニメは「風立ちぬ」をしのぐほどの傑作なのだった。アニメーションというより美しい日本の水彩画が命を持って動いているかのようだ。

あの日本人のだれもが知っていると思われるラストシーンでは不覚にも涙が止まらなくなって困った。客席のまわりのいたるところからすすり泣きがこだまして聞こえる。エンドロールの時、近く座っていたどこかのお父さんが、涙の止まらない小さい女の娘に、これはファンタジーだからね、大丈夫だよ、と何度も言っていた。ならば、ファンタジーは真実だ。ぼくたちは誰もがいつか月に帰らねばならないのではないかしら。

http://kaguyahime-monogatari.jp/
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ブライアン・ヘルゲランド監督の「42 ~世界を変えた男~」を見る。初めてメジャー・リーグでプレイした黒人、ジャッキー・ロビンソンを描いた映画です。ジャッキー・ロビンソンを演じるチャドウィック・ボーズマン、ちょっとベイビー・フェースでかっこいいです。ボール・ゲームをする不屈のパイオニアです。ブルックリン・ドジャーズのジェネラル・マネージャー、ブランチ・リッキーを演じるハリソン・フォード、なりきっていて渋いです。昔の気骨あるアメリカ人ってこんなんだったのかなぁ? そのブランチ・リッキーが、いよいよ、ジャッキーをメジャー・リーグに登録する時に球団マネージャーに言うこんなセリフ、われわれはこれから小舟で嵐のど真ん中に突入するんだ、がぐっと来ました。勇気かな、もらったような気がします。ジャッキー・ロビンソンの42番はメージャー・リーグの全球団の永久欠番だそうだ。

http://wwws.warnerbros.co.jp/42movie/
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是枝裕和監督の映画「そして父になる」をムビックス橋本で見る。ヴィム・ヴェンダース監督の「パリ・テキサス」を思い出す。いくつか似たようなシーンがあった。是枝監督は子どもを撮るのが本当にうまい。

この映画、人によっては眠くなるかもしれない。なにげな普通の日常のシーンがかけがえのない大切な美しい詩のようだ。ひさしぶりに映画を見ながら何度か落涙した。

カンヌ国際映画祭審査員賞、おめでとうござます。

http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp/
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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