えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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会社帰りに新宿のミニ・シアター、ケーズシネマに寄りヴィンセント・ムーン監督の「花々の過失」を見る。

映画の前に少し時間があり、昭和二十四年からの老舗のバー「どん底」に行ってみた。ここに三島由紀夫も来ていたのかと思うと、その古い昭和というより終戦直後といった店のの雰囲気もあり、ちょっとわくわくしてしまった。ぼくは、ぼくが三島由紀夫のミーハー的なファンであるらしいことを発見した。お金のある時にもう一度、来てみたい。

カクテルやバーボンちょっと酔っぱらって、映画「花々の過失」を見ていた。この「花々の過失」はヴィンセント・ムーンというフランスの新進気鋭の映像作家、ドキュメンタリー映画監督が日本のシンガー、友川カズキをとらまえたもので、デンマークのコペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭2009にて「音と映像」部門最優秀賞を受賞している。

映画の上映後、映画の中で歌を歌い、歌を絶叫し、競輪を打ってもいた友川さんのドキュメンタリー作家、ドキュメタリー映画監督の森達也さんとの対談があり、この映画について、ヨーロッパのスピード感のあるスタイリッシュな映像美が後退し、日本のなにわぶしみたいになっていて、ラッシュの後、ヴィンセント・ムーンに編集しなおせと抗議したそうなのだけど、編集しなおされることはなかったという。それでも、ぼくはもう十分過ぎておもしろかったし、かっこよかった。

対談の時、友川カズキさんはしきりに森達也さんがオーム真理教を撮った映画「A」と「A2」を衝撃を持って受けとめた、としきりに褒めていた。友川さんは、森さんの最近の新聞のコラムの言葉、今の日本は右傾化というより集団化しているとという言葉に共感し、そんな日本が気持ち悪い、と言っていた。

対談の後、4曲ほど友川さんの弾き語りが聴けた。ど迫力に小さなシアターに満席になった客席が演奏後、一瞬、静まりかえる。

会場のチケット売り場の小さなホールでは最新の本「友川カズキ 独白禄 生きてるって言ってみろ」と最新アルバム「復讐バーボン」、上映された映画のDVD「花々の過失」が売られていて、ぼくは「友川カズキ 独白禄 生きてるって言ってみろ」を買い、サインをしてもらい、握手をしてもらった。その握手はかたく、力強かった。

友川カズキさん、今度、また、ライブを聴きにいきます。

ここで紹介しているムービーは「花々の過失」のオフィシャルに公開されているアウトテークです。

https://vimeo.com/7161029
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渋谷のパルコPart3の8階にあるシネクイントにジョン・カーニー監督の「はじまりのうた」を見に行く。すばらしかったです。

ギターとか弾いたりして、プロにしろアマチュアにしろ、この映画を音楽をやる人が見たら、そうそう、そうなんだよと、うなずき拍手したくなるのではないかしら。全編、ニューヨークのロケなんだけど、ライブ・ハウスでのオープン・マイクでのシーンでは、土曜とか日曜に、ぼくがふらふらしている地元のライブ・バーなぞを思う浮かべてしまいもしました。冒頭のこんなセリフからして引き込まれます。マーク・ラファロ演じるアル中の落ち目の音楽プロデューサー、ダンが、キーラ・ナイトレイ演じるライブ・バーで磨く前のダイヤモンド原石のようなフォーク歌手、グレタの唄を聴き、声をかけます。

「いい歌、歌うじゃないか。おれはこういうもので、契約しないか? その男の子みたいなかっこはやめて、かわいらしい服着て、歌、歌えばスターになれるぜ」
「歌と服装は関係ないわ。あんたに服のことなんか指図されるつもりはないし、歌と服なんて、関係ない。わたしは歌を歌いたいだけなの」
「歌を歌いたいだけ? で、例えばどんな歌手が好きなんだ?」
「ディラン」
「ディラン? あいつこそ、かっこ重視で、10年ごとに飽きられないようにファッションを変えているぜ」
「ランディー・ニューマン」
「ランディー・ニューマンか、確かにあいつはいい」

いきなり、音楽好きのぼくのつぼにきました。

それから、マルーン5のボーカリスト、アダム・レヴィーンも出ていますね。かっこいいですが、よれた不良中年役を演じきったマーク・ラファロにはかないません。そして、ぱっぱり、キーラ・ナイトレイ、きれいでかわいかった。

近頃、見た映画の中では「アバウト・タイム」をも超える大好きな映画、とても、とてもよかった映画です。

映画を見ていると、誰かのこんな声が聞こえてくるようでした。

歌いたい歌を歌おうぜ。バンド、やろうぜ。

http://hajimarinouta.com
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会社帰りに有楽町の映画館に寄り、馬志翔監督の台湾映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」を見た。

台湾が中華民国ではなく日本であったころの1931年の甲子園に出場し準優勝までした本当に実在した嘉義農林学校の野球部を主人公にした物語でした。これは日本の映画ではなく、台湾の映画で、日本統治下の台湾を美しいノスタルジーとして描いていて、台湾で大ヒットした映画だそうなのだ。

というと、ぼくは少しだけ歴史を紐解きたくなり、1895年から1945年までの間、台湾は確かに日本であった。植民地支配の功罪という言葉はよく使われ、その当時の台湾の治水事業に多大に貢献した八田與一という人物はいまだに台湾で尊敬されているらしいのだけれど、それはこの映画にも登場していた。そして、1945年に日本は敗戦し、毛沢東の共産党の軍隊に負けた蒋介石の国民党が台湾にやってきて、比較的に不正の少なかった日本の統治に比べ、その彼らの悪政に台湾の人々は立ち上げり抗議をし、内戦のような状況になり、多くの人が死んでいった。そこらへんのことは、機会があれば、侯孝賢監督の名作「悲情城市」を見てください。まぁ、映画を見る前に、このぐらいを知っておいた方が、楽しめると思い、おせっかいにも書いてしまった次第です。

歴史とか人の人生とか心とか、そういうもろもろのことって、黒か白かじゃなくって、無限のグラディエーションをもつ灰色というか、解き明かせない虹のような色のものだと思うのだけど、どうかしら?

さて、少しねたばれ的に映画に話をもどると、これは政治とか歴史の話ではなく、アジアに根付いた野球の話で、球を追いかけるその時は、理屈とかではなく、人種とか民族とか国とか地域とか関係なくなりながら、自分がやってきたどこかを深く思ってしまう。そして、海の向こうに帰っていこうとするそこは、中国という国でもなく日本という国でもない、国名すらも忘れられているかもしれない台湾という島が立ち現れくるような気がしたのです。ぼくはそこにむしろ未来を見てしまいます。

あと、日本人の野球監督を演じた永瀬正敏さんが、なかなか良かったのですよ。

http://kano1931.com
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ウィル・グラック監督のミュージカル・映画「アニー」を見に、新百合ヶ丘の映画館、イオンシネマ新百合ヶ丘に行った。楽しい、いい映画でした。となりにすわっていた高校生の女の子は、ラストのハッピー・エンドにうれし涙の号泣をしていたし。

何か、ぼくの大好きなミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」を思い出したりした。「サウンド・オブ・ミュージック」での堅物のクリストファー・プラマー演じるゲオルク大佐が、「アニー」でのジェイミー・フォックス演じる誰にも心を開かない衛生恐怖症か何のような大富豪の社長で、「サウンド・オブ・ミュージック」での赴任し来た家庭教師のジュリー・アンドリュースの演じるマリアが、「アニー」でのクワベンジャネ・ウォレス演じるアニー、「サウンド・オブ・ミュージック」でのゲオルク大佐に抑圧されている子どもたちが、「アニー」での資本主義で本当は人生で何が大切なのかわからなくなっている大人たち、そんなことを映画を見た帰りの電車の中で考えてしまった。

「アニー」での大富豪の社長を演じるジェイミー・フォックスもおもしろくてよいのだけど、この映画の魅力はアニーを演じるクワベンジャネ・ウォレスのまぶしい歌と演技につきるでしょう。本当にかわいい、いい子なんだわ。そして、もう一人、この映画には特別な主役がいて、それはニューヨークの街そのものが本当の主役なのかもしれない。映画の大きな画面とサラウンドの音につつまれれて、今のニューヨークに行けてしまえるような感じ。だから、ニューヨークに行きたくなってしまいます。

映画は今の社会を移す鏡のようなものでもあると思えるのだけど、「アニー」の冒頭のシーンが第二次世界大戦前のフランクリン・ルーズベルト大統領の「ニューディール政策」を称揚する大胆なミュージカル・シーンで、今のアメリカ合衆国の社会の空気はこうなっているのかな、などと想像した。

映画のエンドロールを見ていると、プロデューサのウィル・スミスの名があった。DJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンスのラッパー、フレッシュ・プリンスがウィル・スミスという役者となり、今はプロデューサです。出世したなぁ。

家族で楽しめるミュージカル映画の傑作として、ジュディ・ガーランドの「オズの魔法使い」、ジュリー・アンドリュースの「サウンド・オブ・ミュージック」に続き、クワベンジャネ・ウォレスの「アニー」が付け加わりました。

もう一つ余談で、アニーの飼い始める犬がしっぽがくるくる巻いている日本犬でかわいいです。

http://www.annie-movie.jp
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ケン・ローチ監督の最新映画「ジミー、野を駆ける伝説」を見ました。原題は"Jimmy's Hall"。ストレートに訳すると多分、「ジミーの公民館」。

この映画もそうなのだけど、最近のヨーロッパの映画はヒューマニティーに訴えるてらいのない傑作が多いと思う。この「ジミー、野を駆ける伝説」も素敵な映画でした。バリー・ウォードの演じるジミー・グラルトンはこの映画の監督であるケン・ローチ、その人であるかのようで、当世のヨーロッパの不穏な世界の中、直球勝負のメッセージに胸を打たれました。

話の筋のさわりを少しだけあかすと、アメリカからアイルランドのとある生まれ故郷に帰って来た主人公のジミー・グラルトンはアイルランドのとある村に、人々の学びと憩の場所として、貧しい村人たちと共同で集会所、ホール、公民館を作るのだが、ダンスに興じもするそこは、教会からは不道徳だとされ、上流階級の地主からは共産主義者だとののしられていく。さて、これがどうなるかは、興味のある人は、映画で見てください。もちろん、ジミー・グラルトンは実在の人物で、ケン・ローチは昔の事実から今の状況にメッセージしているかのよう。

それから、この映画を見ると、ヨーロッパでの宗教組織と政治、階級社会のことなどが、リアルとして感じられもします。昨今のフランスでの事件など、ぼくは、当惑しつつ、人を殺すな、と強く思います。

ケン・ローチ監督の日本で未公開の長編ドキュメンタリ"The Spirit of '45"も見てみたいのだけど。

http://www.jimmy-densetsu.jp
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つたやから借りていたレンタルDVDを見た。李相日監督の「フラガール」です。

ぼくも無知なもんで、福島県のいわき市にあるスパ・リゾート・ハワイアンがその昔、常磐ハワイアン・センターという名前であったことは知っていたのだけど、そこが、時代の波、変化によって閉山しようとする常磐炭鉱であった、炭鉱の会社が働く人たちの働く場をなくしてはいけないと起死回生に起業したところであったことまでは、知らなかった。

時代の波に立ち向かうというと硬い表現で、この映画にはそぐわなくて、あくまでも少しだけ宙に浮いて軽やかにダンスしているかのよう。感動しました。

そう、蒼井優らの演じるフラガールズたちの笑顔がまぶしかったです。

しかし、もっと昔に見た映画「スウィングガールズ」とつづき、東北の女の子たちの中にあるらしいピュアな何か、それは素敵な映画になるなぁ。

スパ・リゾート・ハワイアンに行きたくなりました。誰か行こ。

http://www.hawaiians.co.jp/guide/hulagirl/
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つたやから借りてあったDVDで小林正樹監督の「がんばっぺ フラガール」を見る。2011年3月11日の東日本大震災以降のスパ・リゾート・ハワイアンのフラ・ダンサーを追ったドキュメンタリーです。すばらしい映画でした。感動しました。

震災後、新しくできたホテル棟を「モノリスタワー」というらしい。キューブリックの映画「2001年 宇宙の旅」に出てくるあのモノリスで、ビルの外観がモノリスなのです。そのセンスもいいと思う。

スパ・リゾート・ハワイアンに行ってみたくなりました。誰か行こ。都内から無料の長距離送迎バスが出ているらしいです。

http://ganbappe.j-cqn.co.jp
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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