えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

ロシュディ・ゼム監督の「ショコラ ~君がいて、僕がいる~」を見ました。19世紀末から20世紀初頭をフランスで生きた実話をもとにした白人と黒人の道化師コンビの友情物語は差別とは何かを問いかける映画でもありました。黒人のショコラ役に「最強のふたり」に主演した笑顔の素敵なオマール・シー。そして、白人のフティット役のジェームズ・ティエレは喜劇王チャールズ・チャップリンのお孫さんにあたる人、映画俳優であるとともに、幼いころから父のサーカスの舞台に道化師として立っていた人で、この人の寡黙な名演技が本当にすばらしい。そして、ラストのリミュエール兄弟が撮ったショコラとフティットの実写フィルムには目頭が熱くなりました。
もっとも早くの議会と自由民権の国、フランスでの人種差別って何だろう? 「三銃士」を著した文豪アレクサンドル・デュマは、父が黒人、母が白人のクレオールだったのではないか、と思い出した。それから何世紀かを経て、その自由民権を引き継いだ国、アメリカ合衆国に黒人の大統領が誕生するのは21世紀になってから。人を差別するのはつまらない嫌なことだ。
ショコラとフティットはロートレックも絵を描いているそう。二人は表と裏、裏と表。世紀末のパリに咲いた人を笑わす花だったのかもしれません。
映画『ショコラ ~君がいて、僕がいる~』公式サイト


デイミアン・チャゼル監督の「ラ・ラ・ランド」を見ました。にがくて、あまずっぱい素敵な映画でした。
2017年のアカデミー賞を6部門で受賞したけれど、作品賞だけはとれなかったのは、トランプという人がアメリカの大統領になったこととどこか関係がありそうなことは想像に難くないけれど、その話は、この映画の素敵さを前にして置いておきます。
多分、この映画のテーマはノスタルジーということだとも思った。ノスタルジーこそ、人を未来に一歩、進めさせるものかもしれず、ピュアでロマンチックな男女の恋愛もノスタルジーであるような今はそんな時代なのかもしれない。この映画を見たら、そのノスタルジーからあなたはきっと大切な何かをとりもどすでしょう。ジャズの響きとダンスによってです。
主演女優のエマ・ストーンの普通っぽさがこれまたかわいい。
そして、家に帰ってくると、この映画の余韻の中、エロール・ガーナ―のピアノが聴きたくなりました。
映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト - GAGA


マーティン・スコセッシ監督の「沈黙‐サイレンス‐」を見た。遠藤周作の小説「沈黙」の映画化です。エンドロールを見ながら、まだ気づいてもいないぼくにとってものすごくやくさんの大切な何かがこの映画には隠されているような気がして、この二時間をゆうに超える重たい超大作をまた見ようかなと思いました。
日本人の俳優が多く出演していて、彼らの名演、力演の連続です。とくにキチジロウ役の窪塚洋介くんがすばらしい。アカデミー賞の最有力候補のこの映画「沈黙‐サイレンス‐」ですから、もしかして、窪塚洋介くは最優秀助演男優賞を取るかもしれません。
さて、ぼくはクリスチャンではないけれども、神様を信じてもいます。なんというか、それは、世界を越えて、この宇宙を統べる慈悲とか慈愛の意志みたいなもの。そして、やはり、ぼくにもその声は聞こえているようで、聞いたことはなく、沈黙しているようなのです。わかりません。ぼくはまったく生かされているだけのような気もするのです。
映画を見ながら、ふと、オリヴィエ・メシアンという現代音楽の作曲家のことを思い出しました。彼は敬虔なカソリック教徒で、ナチスの捕虜収容所の中で名曲「時の終わりのための四重奏曲」を作曲しました。その収容所について、メシアンは何者も私の自由を奪えはしなかったと後に述懐しています。そのような心の自由についての真摯な問いかけが、この映画「沈黙‐サイレンス‐」にあるようで、ラストのシーンには打ちのめされたような気にもなったのです。
こんなことも思い出しました。昔、どこかの博物館で踏絵に使われたキリスト像を見たことがあります。たくさんの人に踏まれ、キリストの姿もあいまいになったそれをぼくはなぜか美しいと思った。
映画『沈黙‐サイレンス‐』公式サイト
日本人の俳優が多く出演していて、彼らの名演、力演の連続です。とくにキチジロウ役の窪塚洋介くんがすばらしい。アカデミー賞の最有力候補のこの映画「沈黙‐サイレンス‐」ですから、もしかして、窪塚洋介くは最優秀助演男優賞を取るかもしれません。
さて、ぼくはクリスチャンではないけれども、神様を信じてもいます。なんというか、それは、世界を越えて、この宇宙を統べる慈悲とか慈愛の意志みたいなもの。そして、やはり、ぼくにもその声は聞こえているようで、聞いたことはなく、沈黙しているようなのです。わかりません。ぼくはまったく生かされているだけのような気もするのです。
映画を見ながら、ふと、オリヴィエ・メシアンという現代音楽の作曲家のことを思い出しました。彼は敬虔なカソリック教徒で、ナチスの捕虜収容所の中で名曲「時の終わりのための四重奏曲」を作曲しました。その収容所について、メシアンは何者も私の自由を奪えはしなかったと後に述懐しています。そのような心の自由についての真摯な問いかけが、この映画「沈黙‐サイレンス‐」にあるようで、ラストのシーンには打ちのめされたような気にもなったのです。
こんなことも思い出しました。昔、どこかの博物館で踏絵に使われたキリスト像を見たことがあります。たくさんの人に踏まれ、キリストの姿もあいまいになったそれをぼくはなぜか美しいと思った。
映画『沈黙‐サイレンス‐』公式サイト


レンタルDVDでクリスティアン・チューベルト監督の「君がくれたグッドライフ」を見た。ドイツ映画で、ロードムーヴィー。ドイツのフランクフルトからベルギーまで自転車で旅をする映画。そんな映画を見ながら、人生って自転車で旅をするようなものなのかなと思いました。それから、ぼくもそうありたいとふと映画を見ながら思ったのだけど、自分で決めるってどういうことなんだろう? 美しい映画でした。
映画『君がくれたグッドライフ』公式サイト
映画『君がくれたグッドライフ』公式サイト


渋谷のシアター・イメージフォーラムにユーリー・ノルシュテイン監督特集上映「アニメーションの神様、その美しき世界」を見に行った。ユーリー・ノルシュテインとはロシアの主にソビエト連邦時代の芸術派のアニメーション作家でアニメーションというより幻想的で美しい絵画が動くというような作風の人。その動く美しい絵画を見逃さずにいようとするが、セリフらしいセリフもなく、ストーリーらしいストーリーもないその世界に、何度も眠たくなったのだけれど、その眠たさも心地よかった。
もっとも初期の作品であるロシア・アヴァンギャルドへのオマージュであるかのような「25日・最初の日」からはじまり、「ケルジェネツの戦い」、「キツネとウサギ」、「アオサギとツル」、「霧の中のハリネズミ」、「話の話」まで、1時間半近く、日本のデジタル修復技術によって、スクラッチの傷だらけのフィルムから、それはそれは美しく蘇る。
もう一度、ぜひ見たい、というか、夢うつつの中、何度も見たい北の国の幻想です。
きっと、スタジオ・ジブリの高畑勲監督は、ユーリー・ノルシュテインのフィルムを見て、きっと、「かぐや姫の物語」を作りたいと思ったんだ。
ユーリー・ノルシュテイン監督特集上映「アニメーションの神様、その美しき世界」
もっとも初期の作品であるロシア・アヴァンギャルドへのオマージュであるかのような「25日・最初の日」からはじまり、「ケルジェネツの戦い」、「キツネとウサギ」、「アオサギとツル」、「霧の中のハリネズミ」、「話の話」まで、1時間半近く、日本のデジタル修復技術によって、スクラッチの傷だらけのフィルムから、それはそれは美しく蘇る。
もう一度、ぜひ見たい、というか、夢うつつの中、何度も見たい北の国の幻想です。
きっと、スタジオ・ジブリの高畑勲監督は、ユーリー・ノルシュテインのフィルムを見て、きっと、「かぐや姫の物語」を作りたいと思ったんだ。
ユーリー・ノルシュテイン監督特集上映「アニメーションの神様、その美しき世界」


レンタルDVDでパトリシア・リゲン監督の「天国からの奇跡」を見ました。本当にこんなことがあるんですね。驚きの感動です。
主人公の家族は、昔のアメリカのテレビ・ドラマ「大草原の小さな家」の家族のようです。多くの普通のアメリカ人は、心の底の方では、日々こんなふうなことを思って生活しているのでしょうか?
この映画に出てきて、ゴスペルでもよく歌われる"goodness"とは、(生来備えている)徳、善性、優しさ、というようなことなのですね。
クリスチャン映画と呼ばれるジャンルがあるらしいのです。ローマ帝国の暴政とキリストの復活を描いた「ベン・ハー」などもそのようなジャンルなのでしょうか? 「天国からの奇跡」もそんなジャンルに属するのかもしれませんが、クリスチャンではなく、不信心なぼくにとっても、いい映画でした。
映画『天国からの奇跡』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
主人公の家族は、昔のアメリカのテレビ・ドラマ「大草原の小さな家」の家族のようです。多くの普通のアメリカ人は、心の底の方では、日々こんなふうなことを思って生活しているのでしょうか?
この映画に出てきて、ゴスペルでもよく歌われる"goodness"とは、(生来備えている)徳、善性、優しさ、というようなことなのですね。
クリスチャン映画と呼ばれるジャンルがあるらしいのです。ローマ帝国の暴政とキリストの復活を描いた「ベン・ハー」などもそのようなジャンルなのでしょうか? 「天国からの奇跡」もそんなジャンルに属するのかもしれませんが、クリスチャンではなく、不信心なぼくにとっても、いい映画でした。
映画『天国からの奇跡』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ


去年は日本映画が豊作の年でしした。お薦めの4本の映画は片渕須直監督の「この世界の片隅に」、岩井俊二監督の「リップヴァンウィンクルの花嫁」、新海誠監督の「君の名は。」、中野量太監督の「湯を沸かすほどの熱い愛」。「リップヴァンウィンクルの花嫁」のみ劇場公開はおしまいになりレンタルDVDとなっていて、それ以外は、劇場公開中です。どの4本も見たら、号泣必死で、劇場の暗闇で、もしくは部屋の灯りを落とした真夜中の部屋で、また見たら、ぼくは泣いてしまうでしょう。
全国拡大上映中! 劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」公式サイト
映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』公式サイト
映画『君の名は。』公式サイト
映画『湯を沸かすほどの熱い愛』オフィシャルサイト


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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