えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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レンタルDVDで黒澤明監督の「椿三十郎」を見る。

前作の「用心棒」につづいて、黒澤演出がさえまくっております。

やっぱ、三船敏郎はかっこいい。殺陣のシーンはそれほど多くなく、三船敏郎の演じる椿三十郎は頭脳派で、なぜか初代「ルパン三世」のグリーン・ジャケットのルパンを思い出しました。

ラストのセリフは、いつもの「あばよ」。これがまた、かっこいい。
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鄭義信監督の「焼肉ドラゴン」を見た。

この映画の舞台となる場所をを見つつ、かつての日本にこのようなところがあったのかとびっくりしてしまい、そこは中上健次の小説の世界の中の「路地」と呼ばれるようなところでもあるような気がした。中上はインタビューで、「路地」はどこにでもある、世界中にある、そこはボブ・マーレイが"Get Up, Stand Up"と歌っていたようなところだと言っていた。

話は「焼肉ドラゴン」に戻り、映画を見ながら、いつか、この映画の主人公は、三姉妹を演じる真木よう子さん、井上真央さん、桜庭ななみさんや哲男を演じる大泉洋くんではなく、父、龍吉を演じるキム・サンホさんではなかと思い始めていた。その静かな、寡黙な姿は、なぜか、激動の時代にもまれながら、故郷を後にして生きてきた自分の父にダブって見え、胸がつまりました。

父さんには、帰りたいけれど、帰れるところはもうないんだよ、のセリフに泣いてしまう。

映画『焼肉ドラゴン』公式サイト
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TOHOシネマの「午前10時の映画祭」で黒澤明監督の「用心棒」を大きな映画館のスクリーンで見た。おもしろかった。

これがマカロニ・ウェスタンと呼ばれるセルジオ・レオーネ監督らのイタリア製の西部劇の源流というか元ネタとなった映画が日本の黒澤映画だったのを、実際の「用心棒」を見て了解してしまった。ストーリーどころか、その映像のタッチとか、セリフとかそっくりというか、真似に近いような多大な影響です。

スティーヴン・スピルバーグの最も尊敬する映画監督が黒澤明であることは広く知られていることだけど、先にあげたセルジオ・レオーネ、そして、フランシス・フォード・コッポラも黒澤への敬意を隠さない。世界のクロサワです。

さて「用心棒」に戻り、桑畑三十郎を演じる三船敏郎がすごくかっこいい。朴訥だけどユーモアのある語り口、どこにも属さない一匹狼の風来坊だけど、剣は滅法、強くて、弱いものはやさしく、義にまっすぐで、どこかやさぐれ。憧れるな。

用心棒 4Kデジタルリマスター版」上映作品詳細 - 午前十時の映画祭9 デジタルで甦る永遠の名作
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是枝裕和監督の「万引き家族」を見ました。是枝監督は「誰も知らない」のころからファンです。映画のテーマはの一つが絆ということかもしれないけれど、それだけに収まらず、たくさんのことが小さな舞台に重ねられ、丁寧に描かれている。

是枝監督の映画を見ていつも思うのだが。子どもを描くのが本当にうまい。城桧吏くんと佐々木みゆちゃん、名演技です。

今作は音楽が細野晴臣さんで、それがまた素晴らしい。ラストシーンの後、エンドロールが始まり細野さんのインストルメンタルのテーマ曲が流れ、涙が止まらくなってしまった。今でもいろんなシーンを思い出すとなぜか目頭が熱くなる。

カンヌ映画祭のパルムドール、おめでとうございます。

是枝裕和監督 最新作『万引き家族』公式サイト - GAGA
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この前、ウェス・アンダーソン監督の「犬ヶ島」を見ました。日本と取り巻く世界のいろいろなことを、20年後の日本の都市を舞台に重層的に描きながら、ある特定の時代、ぼくの子ども時代、1970年代の日本へのオマージュ、憧憬でもあるようなような映画のようでありました。

動き出す犬や人の人形たちを見ているだけで楽しいし、その造られたジオラマの景色も美しい。動く人形の犬たちがかわいい。今の世界について考えさせられれながらも、愛おしくかわいい映画です。

映画『犬ヶ島』 公式サイト
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沖田修一監督の「モリのいる場所」を見ました。画家、熊谷守一とその妻、秀子の晩年の数日を描いた淡々とした映画でした。ほとんど、ストーリーらしきもののない映画が風狂、自由、そして、清廉という言葉がぴったりと来そうな熊谷守一の人とその絵のようでした。

熊谷守一を山崎努さんが、秀子を樹木希林さんという二人の名優が演じておられます。こんな年老いた夫婦がいたのかとほほえましきももあり、なんだか、とても素敵でした。熊谷家の家事手伝いの美恵の役の池谷のぶえさんもいい感じ。

家に帰って来て、映画を思い出しながら、この前、熊谷家の跡地に熊谷の娘の櫂さんが建てられた熊谷守一美術館で買った「熊谷守一画文集 ひとりたのしむ」を見つつ、にやにやと微笑んでしまう。そして、再び映画を思い出して、映画に何度も現れた小さなな生きものたちがとてもかわいかった。

映画『モリのいる場所』公式サイト
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レンタルDVDで山中貞雄監督の「人情紙風船」を見た。1937年(昭和12年)公開の日本映画。

フェデリコ・フェリーニの初期のモノクロの映画のようでもあり、「東京物語」のような小津安二郎の映画のようでもあり、これが戦前に撮られていたことに本当に驚き、天才が残した傑作だと思った。

この映画の封切り当日に二十七歳の山中貞雄に赤紙が届き、翌年に戦地で亡くなり、帰らぬ人となった彼が残した言葉は、手記に「紙風船が遺作とはチト、サビシイ」。

川のような映画の中の風景に人びとが塵芥のようにさまよい、流れてゆき、深くもの悲しさを誘う。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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