えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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大林宣彦監督の「花筐/HANAGATAMI」を見ました。

大林監督が医師から癌の診断で余命3ヶ月と言われた後にクランクインした映画です。もちろん大林さんは存命ですよ。

「この空の花 -長岡花火物語」、「野のなななのか」と合わせて、反戦三部作のしめくくりは、デビュー作の「HOUSE ハウス」以前から案をあたためていた映画だそう。やっと監督の夢がかなった。監督自身はこの三部作を「古里映画」と呼んでいます。地元の力を借りた自主製作映画というような意味だそう。ぼくは「野のなななの」は未見。「この空の花 -長岡花火物語」はすごくよかった。

さて、「花筐/HANAGATAMI」、映像と音による長い詩のような映画で、大林マジックも無尽に発揮されております。大林組の創り出した夢と迷宮ですな。セリフのあちこちの出てくる「戦争に殺された」という言葉も刺さります。もう一つののテーマが日本の古里の美しさ。そして、さらにもう一つのテーマが愚かな若者たちの青春の普遍の純真さ。いまだにこのような映画を撮りつづけている大林宜彦監督自身も、きっと純真な人だ。

きれいな女優さんもいっぱい出ています。大林監督は女の人を撮るのが本当にうまい。

檀一雄の原作も読みたい。三島由紀夫がこれを読んで、小説家になろうと思った小説だそうだ。

映画『花筐/HANAGATAMI』公式サイト
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年があけけてしばらくしたらずっと風邪っぴきで調子悪かったのだけど、映画を見に行きました。それは気になっていたドロタ・コビエラ監督の「ゴッホ 最期の手紙」。

黒澤明監督のオムニバス映画「夢」の中の一篇「鴉」を思い出した。「夢」は黒澤明の見た夢を映画にした短編集で、「鴉」では黒澤明がゴッホの絵の中に入り込み、ゴッホに出会うというものだった。ゴッホを演じているのはアメリカの巨匠監督・マーチン・スコセッシだったのだけれど、耳を切り落としたゴッホが、どうして描かずにいられるのか、すべては素晴らしいと言い、油絵の具をキャンバスに塗りつけるのだった。

「ゴッホ 最期の手紙」では更に進化し、観客はゴッホの絵の中に入り込み、フランスのオーヴェールをゴッホの死を巡る謎解きの旅をすることになる。感動しました。ぼくは美術館で絵を見るのが好きで、いろんな絵を見たきて、たくさんの美しい絵に出会ったのだけれど、ゴッホの絵には美しさを越えた何かすらあると思う。この映画でゴッホの絵の美しさすら超えた何かも、その死も謎であるまま残ったのだけれど、エンドロールを見ながら、その死を悼み、泣いてしまったのだった。

ゴッホ~最期の手紙~
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今年、初めて見た映画はアキ・カウリスマキ監督の「希望のかなた」です。前半は眠くなり、すこしうとうとしてしまった。どこか、小津安二郎監督の遺作にして唯一のカラー映画「秋刀魚の味」を思い出させる。セットのところどころに使われている渋い赤い色の家具とか洋服とかがとてもいい感じ。

なんと今作の主人公は、シリアからフィンランドの町にやって来た難民の男だった。けれど、いつもと変わらぬアキ・カウリスマキ監督の映画なのです。

ぼくは、アキ・カウリスマキ監督の映画に登場する孤独で、静かで、善良で、やさしい人たちが大好きなのです。

映画『希望のかなた』公式サイト
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山崎貴監督の「DESTINY 鎌倉ものがたり」を見た。わしゃ、西岸良平の漫画が好きでのー、映画になると必ず見てしまうよ。「ALWAYS 三丁目の夕日」のシリーズとか全部、見ている。日本映画らしいSFXってあるんだなー。今は亡き黒澤明がコンピュータによるごの技術を知っていたら、どんな映画を撮っていたのだろうかとつい妄想してしまう。いつの時代なのかもわからない映画で、魔物とか幽霊とか黄泉の国とか出て来て、鎌倉って町も好きだし、おもしろかったです。そして、一色亜希子を演ずる高畑充希のいもねーちゃんっぽさがかわいかったです。

映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」公式サイト
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トム・リン(林書宇)監督の「星空」を見た。台湾の映画です。

初恋の映画でした。こわれもののような壊れやすく、パズルのようにひっくり返せば、バラバラになってしまう、美しい何かについての映画でした。

実写場面に合わさるコンピュータ・グラフィックも素晴らしい。日本の映画監督、小津安二郎や鈴木清順、大林宣彦らの映画の美しさを思い出してしまう。

エンドロールではジミー・リャオ(幾米)さんによる原作の絵本の絵が映し出され、これもとってもよくて、読みたくなった。

「星空」公式サイト
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エチエンヌ・コマール監督の「永遠のジャンゴ」を見ました。ジプシー・スウィングの巨匠、ジャンゴ・ラインハルトの1943年から1945までを描いた映画でした。ナチス占領下のフランス、世界でもっとも偉大なギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトがこんな人生を生きていたのかなんて、知らなかった。確か、バイオグラフィの中でも空白の3年間になっているような気もする。もちろん、映像とともに溢れる音楽が素晴らしい。そして、運命や時代に立ち向かわざるえなくなってしまうジャンゴは強運だ。すごく印象に残ったらセリフがあります。

「おれが音楽を愛しているんじゃない。音楽がおれを愛しているんだ」

かっこいね。ヨ―ロッパのロマ族出身のジャンゴはナチスに命を狙われ、神出鬼没の奇行とスイスへの逃亡が命を救ったけれど、人生は音楽のためにあったのだ。

映画『永遠のジャンゴ』公式サイト

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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「ブレードランナー2049」を会社帰りに映画館に寄り、見ました。監督はリドリー・スコットじゃないんだね。リドリー・スコットは製作・総指揮という形でこの映画に関わっております。金も出すが、口も出すということか。2時間40分があっという間でしたが、1982年公開の一作目の「ブレードランナー」のわかりにくさもそのまま。一作目は映画館やビデオで、ぼくは、3回以上は見ました。

一作目の「ブレードランナー」のストーリーとか、もうあまり思い出せないんだけど、今度の「ブレードランナー2049」を見ているうちに思い出して、一作目で感じたもしかしてこういうことなのかなというのが、そうだったのです。少しびっくり。

雨と夜に閉ざさされた近未来の映画といった趣は第一作のまま。

映画も素晴らしいけれど、ぼくはフィリップ・K・ディックの原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の方がもっと好き。渇いているけれど、なんか哀切な小説でさ。SFはフィリップ・K・ディックとかJ・G・バラードとかロバート・A・ハインラインとかよく読んでいた時期があったな。J・G・バラードの「結晶世界」とかロバート・A・ハインライン「夏への扉」はもう一度、読んでみたい。もちろんフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」もです。

映画『ブレードランナー2049』 | オフィシャルサイト
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えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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