えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

ロシュディ・ゼム監督の「ショコラ ~君がいて、僕がいる~」を見ました。19世紀末から20世紀初頭をフランスで生きた実話をもとにした白人と黒人の道化師コンビの友情物語は差別とは何かを問いかける映画でもありました。黒人のショコラ役に「最強のふたり」に主演した笑顔の素敵なオマール・シー。そして、白人のフティット役のジェームズ・ティエレは喜劇王チャールズ・チャップリンのお孫さんにあたる人、映画俳優であるとともに、幼いころから父のサーカスの舞台に道化師として立っていた人で、この人の寡黙な名演技が本当にすばらしい。そして、ラストのリミュエール兄弟が撮ったショコラとフティットの実写フィルムには目頭が熱くなりました。
もっとも早くの議会と自由民権の国、フランスでの人種差別って何だろう? 「三銃士」を著した文豪アレクサンドル・デュマは、父が黒人、母が白人のクレオールだったのではないか、と思い出した。それから何世紀かを経て、その自由民権を引き継いだ国、アメリカ合衆国に黒人の大統領が誕生するのは21世紀になってから。人を差別するのはつまらない嫌なことだ。
ショコラとフティットはロートレックも絵を描いているそう。二人は表と裏、裏と表。世紀末のパリに咲いた人を笑わす花だったのかもしれません。
映画『ショコラ ~君がいて、僕がいる~』公式サイト

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