えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

entry_top_w.png


レンタルDVDでアキ・カウリスマキ監督の「浮き雲」を見る。なんか、良かったです。

アキ・カウリスマキ監督が、何かのインタビューで勝者、いわゆる勝ち組には興味はないというようなことを言っていたけれど、この映画の主人公のカップルは二人、時を同じくして失業してしまったという設定。その二人に次から次へと不幸がふりかかります。けれども、ラストは見事なハッピー・エンドで、やはり幸せなことが起こるのには、理由なんて必要ないのだなと思う。

この映画は1996年の映画でアキ・カウリスマキ監督の当地、フィンランドでは、誰もがものすごい不況で苦しんでいたころ。もともとはもっと非情な結末を考えていたらしいのだけれど、やっぱ、みんなに希望みたいなことを見せたいと思ったのだろうか。しかも、カウリスマキ映画の常連であった名優、マッティ・ペロンパーの早すぎる死が、そのまわりの社会状況とともに、痛みの追い打ちをかけ、それが、ラストの意外なほどの明るさとなったのかもしれない。

ヒーローは誰も出てこないんだけど、なんか、見終わった時、心が戻ってきて、胸がほんわかするような映画です。この幸せの余韻にひたっておやすみZZZzzz.....
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png

レンタル・ビデオでアキ・カウリスマキ監督の「愛しのタチアナ」を見る。アキ・カウリスマって寡黙な語らない映画を作る監督だね。そこから空気のようなユーモアが映画フィルムのどこか漂っているようだ。退屈だけどそこが好き。「ロッカーは早死にする」のセリフにぐっときたりします。

ドイツのヴィム・ヴェンダース、アメリカのジム・ジャームイッシュ、そして、このフィンランドのアキ・カウリスマの三人で「眠くなりそうな映画を撮る御三人」と、ぼくは称号を進呈しようと思うのだけど、なぜかぼくは眠くなったりはしないのです。そしてこの御三人、みんな、小津安二郎らの古い日本映画が好きらしい。小津映画、偉大なり。

そういえば、フランス映画社が破産してしまった。これらのアート系の映画が日本に紹介されなくなってしまうのだろうか。ちょっとショックです。

http://eiga.com/movie/4703/
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


クリストファー・ノーラン監督の「インターステラ」を見ました。

これを見て思い出した映画が二つあります。一つはスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」で、一つはフィル・アルデン・ロビンソン監督の「フィールド・オブ・ドリームス」。両方とも名画です。

思い出すに「2001年宇宙の旅」は退屈な驚きの奇跡の名画で、「フィールド・オブ・ドリームズ」は夢の中のアメリカそのものような、これも名画でした。とうもろこし畑とベースボールゲームということからの「フィールド・オブ・ドリームズ」への連想は安直でしょうか。この映画の物語の筋はもちろん申しますまい。ラストの方は「2001年宇宙の旅」のようなわけのわからなさで、わけもわからず、ぼくは泣いてしまった。その涙は49%がは悲し涙で、51%がはうれし涙で、うれし涙の勝ち。

SFというより、宇宙を舞台にした奇想天外な人間ドラマで、それらは、ぼくがこれからの社会を支える根のようなものになると、なぜか予感してもいるヒューマニティーあふれるもの。しかも、あのエピローグはこの映画の続編がありそうで、それも楽しみ。

そういえば、映画の前のたくさんある予告編でケン・ローチの新しい映画がこの春に公開されるそう。彼もヒューマニティーの映画作家だと思う。

ぼくの最近のキーワードは、使い古された、ありきたりかもしれない言葉「ヒューマニティー」なのです。

http://wwws.warnerbros.co.jp/interstellar/
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png
YouTubeで1950年代から1960年代に活躍したブルーズ・マン"J.B. Lenoir"の名を入れて検索すると、ドイツの映画監督、ヴィム・ヴェンダーズが撮った90分ほどのドキュメンタリー"The Soul Of a Man"が表示された。見始めるとおもしろくて、最後まで見てしまった。こんなものがフリーで見られるなんて、インターネットって、YouTubeってすごいなぁ。

ヴィムに取り上げえられているブルーズ・マンは三人、Blind Willie Johnson、Skip james、そして、J.B. Lenoir。この三人のブルーズ・マン、どの人も何か不思議なキャラクター、ストレンジャーという言葉がどこか似つかわしい。昔、ヴィムのインタビューでKinksが好きだと言っていたのを思い出しだ。KinksのKinkyとは、ねじれた、よれた、変な、気まぐれな、変態のというような意味があって、Rolling StonesやBeatles、Animalsを選ばなかったそこの何かに彼のセンスの原点を感じてしまう。ちなみにぼくは往年の1960年代のブリティッシュ・ロックの中ではThemが一番、好きです。

この三人のブルーズ・マンの演奏と現代のミュージシャンによるそのカバー・ヴァージョンが映画の中で披露されているのだけど、そのカヴァー・ヴァージョンを演奏するミュージシャンがいかにも、ヴィム好みの人たちで、さすがに盟友、Ry Cooderは出てこなかったけれど、例えば、Nick Cave、Beck、Jon Spencer、James 'Blood' Ulmer、T-Bone Burnett、Los Lobos、Bonnie Raitt、Mark Ribot、Lucinda Willams、Cassadra Wilson、そして、Lou Reedの面々。

ブルーズはどこまでも永遠に旅をする宇宙船の中にあるというヴィムのメッセージのかっこよさ。

おもしろかったです。

このドキュメンタリー。マーチン・スコセッシが総合プロデュースした2003年のブルース100周年プロジェクトの中の一本。YouTubeでこのプロジェクトの他の映画も探して見てみようかな。

entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


会社からの帰りに寄り道をし、川崎のTOHOシネマズでヤーニシュ・サース監督のハンガリー映画「悪童日記」を見た。

少年の目を通して戦時下のハンガリーの過酷な歴史が浮かび上がる、などと言うとあまりに安易なような気がするのは、この映画のあまりにもの重さに、ぼくはどう受けとめたらいいのか、わからなくなってしっまう。その重さは、ぼくにフランスの小説家、ルイ・フェルディナン・セリーヌやギリシャの小説家、ニカス・カザンザキスを思い出させた。確か、二人とも亡命のような状況の中、異国の地で没したのではんかったのか。そして、その書いた小説の筆禍により、キリスト経の葬儀を司祭から拒まれているのだった。さて、「悪童日記」の原作者、アゴタ・クリストフも亡命者で、けれども、上述の二人とは違って、その死に際し、キリスト経の祈りを拒まれているわけではない。しかし、このハンガリーの女史の書くものは、セリーヌやカザンザキスのように、道徳や倫理を超えてしまわざるえない、厳しい重さを持っている、と思ったのだった。

映画「悪童日記」も限りなく重い芸術作品なのだけど、その主人公の双子の少年の目を、昔、どこかで見た映画で出会ったような気もし、その映画が、今、リバイバルしているらしいフランソワ・トリフォー監督の「大人はわかってくれない」の主人公の少年の目の純潔さであったのを思い出しもした。すると、ぼく自身も少年時代に戻っていき、何かが氷解し、帰りの線路の駅のプラットホームで胸に熱いものがこみあげてきたその少年の目。

今度、まだ読んでいない原作を読んでみたい。

http://akudou-movie.com
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


見たいと思っていて見逃した映画をレンタルDVDで見ました。ウェイン・ブレア監督のオーストラリア映画「ソウル・ガールズ」。

アメリカがベトナムと戦争していたころ、ベトナムのアメリカ兵に人気をはくしたオーストラリアのアボリジニの女の子たちのソウル・ミュージックを歌うコーラス・グループ、サファイアズ(The Sapphires)のお話。なんと、実話をもとにした映画なんだそうです。

サファイアズのマネージャー兼ピアニストを務めるソウル・ミュージックが死ぬほど大好きなアイルランド系白人のアル中男のデイブを演じるクリス・オダウドがいい味を出しています。

当時のアボリジニたちへの過酷な仕打ちやベトナム戦争、公民権運動の時代背景がかみ合い、そこに、ソウル・ミュージックがすくっと立っています。ますます、ソウル・ミュージックが好きになってしまいますね。真夜中にジェームズ・ブラウンやアレサ・フランクリン、サム・クックやオーティス・レディング、ローラ・ニーロやキャンディ・ステイトン、エッタ・ジェームズ、サム・アンド・デイブ、マービン・ゲイなど、大音量で聴きたくなりますわ。あぁ、止まらない。けれど、もう寝なきゃ。おやすみZZZzzz.....

http://soulgirls.jp/index.html
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png


クリント・イーストウッド監督の最新映画「ジャージー・ボーイズ」を見ました。

「シェリー」で有名なドゥーワップのコーラスグループ「フォーシーズンズ」のメイン・ボーカルであり、ソロとなってからのヒット曲「君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You )」は何度もリヴァイバルし、いろんなアーティストが取り上げてるフランキ・ヴァリの彼を取り巻くフォー・シーズンズのメンバー、ボブ・ゴーディオ、トミー・デヴィート、ニック・マッシの視点も交えた自伝映画です。

フォーシーズンズの「シェリー」のヒット前の1950年代のアメリカがなんともまぶしい。ニュージャージーに生まれた育ったイタリア系不良少年たちの青春の日々とその後の栄光、挫折、分裂、再会に彼らの人生はそれでも素晴らしかったと思う。そして、音楽は輝き続けているのです。

http://wwws.warnerbros.co.jp/jerseyboys/
entry_bottom_w.png
<< 前のページ   HOME   次のページ >>
[41]  [42]  [43]  [44]  [45]  [46]  [47]  [48]  [49]  [50]  [51
plugin_top_w.png
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
2 3
6 8 9 10
12 15 16
18 19 23 24
25 26 27 28 29 30 31
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
えいちゃんのお奨め

ライブのお知らせ

ぼくのTwitter

plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新コメント
[05/19 Pg Soft]
[05/04 ペコ]
[12/23 ロンサム・スー]
[07/27 gmail account]
[08/29 えいちゃん]
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
ブログ内検索
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新トラックバック
plugin_bottom_w.png
Copyright えいちゃん(さかい きよたか) by えいちゃん All Rights Reserved.
Template by テンプレート@忍者ブログ