えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

港区にある高輪区民センター区民ホールという所で大宮直明監督の「つなみいいおかつぶ一年」という映画を見た。この映画はぼくの友だちのヨガの先生であり舞踏家でもあるゆふがおきららさんを描いたドキュメンタリーであると同時に、世の中でほとんど知られていない先の地震の被災地である千葉の飯岡という漁師町を描いた作品でもある。
きららさんのいう「つぶ」って何かなと思った。それはすべてのもののもっとも小さい単位であるらしい粒子のようなものだろうか。それはそこにあると思えば消えていて、そこにないと思えばそこにある、時間も空間も超越していて、それが生きもののなかで活発に動き出すと、光り輝く、そんな感じ。ぼくはアイルランドの詩人のイエーツの詩の一節であると記憶している、私たちは光のつづらおりでできている、という言葉を思い出した。そして、きららさんは踊りながら、こう沈黙の歌を歌っているのかもしれない、などと帰りの電車の中で思った。私たちは光のつぶでできている。


マルジャン・サラトピ監督のフランス映画「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~」を見ました。1950年代のイランの街を舞台にした美しい絵本の中のようなところで語られるのは、ちょっと神さまの企てた皮肉とすらも感じてしまう、あるバイオリン弾きの終りの時に回想される人生。背景には風格あるイランの古い町並み、エレガントは男たち、ベールをまとっていない美しい女たち。こなんところもこの映画の見どころに違いありません。
日本の森崎東監督の映画とか、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の映画を思い出しました。映画は夢と語ったのは日本の大林宣彦監督ですが、それはこの映画にもあてはまります。しかし、この映画の夢は、少々、苦悩に満ちた悲しい夢ではあります。
救われないラストにあくまでもペシミストたるような詩の心を感じ、胸にもやもやが残ります。ぼくは嫌いではありませんが、この物語のフィナーレはアベックではあまり見ない方がいいように思えました。叶えられないたくさんのものがありますが、それでも人の心は美しいとマルジャンさんは語っているように思いました。
http://chicken.gaga.ne.jp/top.html
日本の森崎東監督の映画とか、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の映画を思い出しました。映画は夢と語ったのは日本の大林宣彦監督ですが、それはこの映画にもあてはまります。しかし、この映画の夢は、少々、苦悩に満ちた悲しい夢ではあります。
救われないラストにあくまでもペシミストたるような詩の心を感じ、胸にもやもやが残ります。ぼくは嫌いではありませんが、この物語のフィナーレはアベックではあまり見ない方がいいように思えました。叶えられないたくさんのものがありますが、それでも人の心は美しいとマルジャンさんは語っているように思いました。
http://chicken.gaga.ne.jp/top.html


園子温監督の「希望の国」を見ました。原発事故に生活と人生を翻弄された三組のカップルが主人公。
大矢直子の演じる智恵子がよかった。フェデリコ・フェリーニ監督の「道」に出てくるジュリエッタ・マシーナ演じるジェルソミーナを思い出した。この智恵子は高村光太郎の「智恵子抄」の智恵子なのかもしれない。智恵子の口癖は「うちにかえろうよ」。夏八木勲の演じる泰彦はいつもこう返す、「そうか、十分後にかえるよ」。
ラストの展開は中上健次の小説の物語世界を思い出した。
「希望の国」の希望だけれど、その希望は、たった一つの小さな遠くの星のようにほんの微かに光っているように思えたけれど、たしかに光っているのです。
http://www.kibounokuni.jp/
大矢直子の演じる智恵子がよかった。フェデリコ・フェリーニ監督の「道」に出てくるジュリエッタ・マシーナ演じるジェルソミーナを思い出した。この智恵子は高村光太郎の「智恵子抄」の智恵子なのかもしれない。智恵子の口癖は「うちにかえろうよ」。夏八木勲の演じる泰彦はいつもこう返す、「そうか、十分後にかえるよ」。
ラストの展開は中上健次の小説の物語世界を思い出した。
「希望の国」の希望だけれど、その希望は、たった一つの小さな遠くの星のようにほんの微かに光っているように思えたけれど、たしかに光っているのです。
http://www.kibounokuni.jp/


オリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノのふたりの監督による「最強のふたり」というフランス映画を見た。パラグライダーの事故で半身不随になってしまったフランスの大金持ちとそこで介護人として雇われたスラム出身の黒人青年の友情物語でした。正統派の人間ドラマの映画の作りに1960年代や1970年代の山田洋次監督などの家族向けの日本映画を思い浮かべる。フランス発のヌーベル・バーグって何だったんだろう。心温まるストーリーは実話をもとにしているという。すばらしいです。
病気とかって何だろうと思い、すると、アルジェリア出身の黒人の精神分析医であるフランツ・ファノンの言葉を思い出した。その内容は、黒人であることは病気などではない、私に病人の謙譲さなどを求めないで欲しい、私はただの人間だ、というようなことだったと思う。そして、ファノンはさめざめと泣き始める。
話は映画に戻り、フランスの金持ちってどこまで金持ちなんだよって思ったけれど、この映画の中の二人にはお金などでは決してあがなえない大切な何かがあるのです。
フランス映画、健在なり。
http://saikyo-2.gaga.ne.jp/
病気とかって何だろうと思い、すると、アルジェリア出身の黒人の精神分析医であるフランツ・ファノンの言葉を思い出した。その内容は、黒人であることは病気などではない、私に病人の謙譲さなどを求めないで欲しい、私はただの人間だ、というようなことだったと思う。そして、ファノンはさめざめと泣き始める。
話は映画に戻り、フランスの金持ちってどこまで金持ちなんだよって思ったけれど、この映画の中の二人にはお金などでは決してあがなえない大切な何かがあるのです。
フランス映画、健在なり。
http://saikyo-2.gaga.ne.jp/


ジュゼッペ・トルナトーレ監督の「ニュー・シネマ・パラダイス」を見ました。少年から青年へと成長するトトと何十歳と年の離れた映画技師の男の心暖まる友情物語は、ノスタルジックに映画についてを語る映画の映画でもありました。
大人になったトトの後日談にぼくはイタリア人のデカダンスとそれを見る映画監督、ジュゼッペ・トルナトーレのある種の批評眼を感じてしまった。あぁ、ローマの末裔なんだなぁ、と思うぼくの偏見なのかもしれません。
舞台になった町は映画セットのように美しく、ぼくはイタリア映画の聖地であるような撮影所、チネチッタで撮られたものだと思っていたのだけど、この町は実在するそうです。行ってみたい。
映画って本当にいいですね。おやずみZZZzzz.....
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD743/index.html
大人になったトトの後日談にぼくはイタリア人のデカダンスとそれを見る映画監督、ジュゼッペ・トルナトーレのある種の批評眼を感じてしまった。あぁ、ローマの末裔なんだなぁ、と思うぼくの偏見なのかもしれません。
舞台になった町は映画セットのように美しく、ぼくはイタリア映画の聖地であるような撮影所、チネチッタで撮られたものだと思っていたのだけど、この町は実在するそうです。行ってみたい。
映画って本当にいいですね。おやずみZZZzzz.....
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD743/index.html


ミュージシャンの久保田麻琴さんが紀州熊野を旅しているとその熊野古道の山奥で狼の遠吠えの声のようなものを聞いたそうだ。その声の方に近づいていくと、その声は、山で働く人の神への祈りの声だったそうだ。それから、歴史に立ち上らない日本の音楽を聞きたいと久保田麻琴さんは思い、友だちに話したところ、その友だちから、ぜひ、沖縄の宮古の島々を訪ねるといい、と言われた。かくして、島々への旅は始まり、その島々で古い、けれど、今も生きている祈りの唄を聞く。そのドキュメンタリーが映画化されてこの大西功一監督の「スケッチ・オブ・ミャーク」となった。
久保田麻琴さんは言う。これらの祈りの唄は消えてしまうかもしれず、だからこそ、いてもたってもいられず、残しておきたい、そして、後世の人に、いつでもここに戻って来れるんだよ、と伝えたい、と。この映画を見ながら、現の世と神の世が溶け合った夢の世界のような目眩を感じる時がいくつもあった。と同時に、ぼくも久保田麻琴さんと同じく、過酷な人頭税に痛めつけられた過去かを持つこの宮古の島々の島唄に、アメリカ南部のリアルなブルーズやゴスペルのような息吹すら感じたのだった。
ところで、この映画の中で一番好きなシーンは、放し飼いの馬が舗装された道に飛び出して来て、走り去っていく場面。なぜか胸がむしょうに熱くなった。
http://sketchesofmyahk.com/


降旗康男監督の「あなたへ」を見ました。主演は高倉健。渋くてかっこいなぁ。その死んだ妻役に田中裕子。おばちゃんになっても田中裕子はやっぱなんかかわいいなぁ。物語は妻の遺言の手紙を持っての富山から長崎へ旅するロード・ムービーです。映画に写された日本のありきたりの日常が美しく、とても愛おしいものに感じました。
http://www.anatae.jp/


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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