えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
「ジャズの歴史物語」という本を読んだ。今は亡きジャズ語りの巨匠、御大の油井正一さんの著した本です。この人、名調子のDJでも活躍していた人で、ラジオ日本になる前のラジオ関東でのオールド・ジャズの番組が好きでよく聴いていた。
この本は西暦1972年までのめくるめくジャズの水滸伝や三国志。さまざま音楽とさまざまな人物、さまざまな土地が交錯し、未踏の世界を求めていくのです。講談や落語のような語りっぽい文章も楽しい。おもしろい感動的な話もたくさん出てくる。例えばモダン・ジャズの第一人者かもしれないべーシスト、チャーリー・ミンガスはあの伝説的な夭折したサックス奏者、エリック・ドルフィーにこんな弔辞の言葉の花をさしむけている。
「エリックはやさしい、いたわりの心を持っていた。ある時、あるクラブで、私は長々とソロを演じた。耳を傾けている客は一人もいなかった。たまらないことである。するとエリックはそっと囁いた。"しっかりやりましょう。皆が聴いていないように見えますが、あそこの隅で熱心に聴いている人がいるんですよ"」
ジャズは好きな音楽だけど、やっぱ、かたよった聴き方しかぼくはしていなくて、それはそれでいいと思う。もしかして、リズム・アンド・ブルースの変種としてぼくはジャズを聴いているのかも。さまざまな残された文章や証言、音源を考証しながら、ジャズはもともとニューオーリンズの花街の酒場のダンス・ミュージックから発生したと、油井さんも書いている。
ぼくの熱心に聴いた、もしくは聴いている、ジャズと一般的に呼ばれている音楽はこんなもの。
Sun Ra、Albert Ayler、Charlie Paker、Billie Holiday、Nina Simone、Thelonious Monk、Bud Powell、Roland Kirk、Louis Armstrong、Lester Young、Pharoah Sanders、Duke Ellington、Dinah Washington、Charles Mingus、Django Reinhardt、John Coltrane・・・あと誰がいる? もっといっぱいいそう。最近はRed Garlandのピアノが好きです。
ジャズに名人や名曲はなくて、名演奏があるのみといわれるのも頷けるのだけど、「ジャズの歴史物語」のような迷路の物語の中で彷徨ってみるのも楽しいですな。
<< Crazy John Martin
HOME
自転車がパンク >>
[218] [217] [216] [215] [214] [213] [212] [211] [210] [209] [208]
[218] [217] [216] [215] [214] [213] [212] [211] [210] [209] [208]
この記事にコメントする
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
えいちゃんのお奨め
カテゴリー
最新コメント
最新記事
(11/01)
(10/30)
(10/28)
(10/25)
(10/24)
(10/21)
(10/16)
プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
ブログ内検索
最新トラックバック