えいちゃん(さかい きよたか)

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ジョルジュ・ガショ監督の「ジョアン・ジルベルトを探して」を新宿のシネマカリテで見ました。

ロードムービーでありドキュメンタリのこの映画で、ジョルジュ・ガショはボサノバの法王と呼ばれたジョアン・ジルベルトに会おうと探し、リオデジャネイロの町を彷徨う。それは、先行してジョアンを探し求め、会えずに出版されたドイツの小説家、マーク・フィッシャーの著した一冊の本「Ho-ba-la-lá〜ジョアン・ジルベルトを探して」を携えての旅でもあった。「Ho-ba-la-lá〜ジョアン・ジルベルトを探して」の出版の直前に40歳という若さで自ら命を絶ったという。マークはこんな言葉も書き残しているらしい。

「ドイツをナチスの亡霊から解放し、ブラジル化しなくてはならない」

この言葉にぼくは自分の国に引き寄せて、復唱してみる。

「日本を大日本帝国の亡霊から解放し、ブラジル化しなくてはならない」

ぼくはブラジルのことをジョアン・ジルベルトらのボサノバやサンバの音楽でしか知らないのだけれども。

さて、ジョアン・ジルベルトに話を戻し、ぼくは二度、ジョアン・ジルベルトの日本での公演を見そこなっている。三度目の来日時に、予約しようとしたが、発売直後に完売し、見れず、これが最後の日本公演だろうと思われた四度目の公演はチケットを取れたのだけれども、ジョアンは体調不良で日本には来なかった。そして、ぼくはジョアン・ジルベルトは未だにいつでも聴いている。けれども、CDやレコードで聞くジョアンは本物のジョアン・ジルベルトではなく、ジョアン・ジルベルトの生き写しの幻影であるかのようなのだ。四度目の公演中止となった後、ぼくはアマゾンでその四度目のコンサートのパンフレットを見つけて、買って、大事にしまってあるのだけれど、ぼくも、ジョルジュやマークと同じように、本当のジョアンがどこかにいて、いつも心の片隅で探し求めているかのようなのだ。この「ジョアン・ジルベルトを探して」のラスト・シーンの監督の姿にぼく自身が重なり、なんともいえない気持ちになりました。

映画の中のコルコバードの丘やコパカバーナ海岸のあるリオデジャネイロの景色が美しかった。

映画「ジョアン・ジルベルトを探して」公式サイト
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