えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
八月二十四日、新宿末廣亭で令和八年八月下席昼の部です。見た演目を記します。前座の柳亭市悟くんの「二人旅」、二ツ目の鈴々舎美馬さんの「エステサロン」、林家ひろ木師匠の「初天神」、ジキジキのお二人の音曲漫才、三遊亭歌奴師匠の「浮世床」、林家木久蔵師匠の「金明竹」、ダーク広和さんの奇術、古今亭菊之丞師匠の「お菊の皿」、柳亭燕路師匠の「悋気の独楽」、柳家小菊師匠の弾きの唄いの粋曲、林家鉄平師匠の「あくび指南」柳家小袁治師匠の「王子の狐」で仲入りです。一龍斎貞鏡師匠の講談「黒田節」、ロケット団のお二人の漫才、春風亭一之輔師匠の「持参金」、入船亭扇遊師匠の「蜘蛛駕籠」、翁家社中のお三人の太神楽曲芸、主任は三遊亭歌る多師匠で「転宅」でした。
特に印象に残った演目でごさいます。ジキジキのお二人の音曲漫才 の全国を巡るダジャレの歌が楽しい。ダーク広和さんの奇術のとぼけた不思議さに惹かれます。古今亭菊之丞師匠の「お菊の皿」は夏の定番噺で面白く、柳家小菊師匠の粋曲の「両国風景」も夏の思い出の粋な唄。一龍斎貞鏡師匠の講談「黒田節」もよかった。一龍斎貞鏡師匠は寄席での初めての講談披露ということであります。その楽しさが客席にも伝わってきます。ロケット団のお二人の漫才はいつもの大爆笑。春風亭一之輔も「持参金」で笑いをたたみかける。翁家社中のお三人の太神楽曲芸は一人ふえて、さらに花やかになりました。主任の三遊亭歌る多師匠「転宅」の人情あふれる大爆笑。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
ファティ・アキン監督の『白パンと独裁者』を見ました。第二次世界大戦中のドイツのとある疎開先の島での物語でした。荒涼としていながら美しい島の風景が圧巻です。詩的な美しくノスタルジーにみちた映像で語られる銃後の戦争と敗戦の痛みに胸がうずきます。イタリアでも日本でも同じことが起きていたことは容易に想像もできます。トルコ系移民の子のドイツ人監督による『白パンと独裁者』は小津安二郎の映画をも思わせ、ニュー・ジャーマン・シネマは健在なのです。映画のこと、戦争のこと、英雄ではない普通の人びとの生活こと、いろいろと考えさせらせもし、感動しました。
ファティ・アキン監督最新作『白パンと独裁者』 | 8.7 Fri.公開
東京都美術館で『東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画』を見ました。大英博物館の収集、修復、保管している江戸時代を中心とした美術品の展覧会でありました。
大英帝国、恐るべし、もしも、日本でこれらが収蔵されていたならば、重要文化財どころか国宝となるだろうものも、多く展示されております。ぼくらは、打倒、帝国主義などとはいわずに、英国に感謝すべきかもしれないのだ。今回の展覧会で展示されていた浮世絵は明治時代に紙くずとなりつつあったのを英国が救い、美術品として正当に位置づけ、保管してくれていたのです。そして、二十一世紀も四分の一が過ぎた今、待望の里帰り、本当に多くの老若男女の人たちが東京都美術館につめかけております。お帰りなさい、とぼくも嬉しくも小さくうなずいたのであります。