えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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今、発売されているミュージックマガジンの「特集 パレスチナに平和を!」は必読だと思う。本屋で見かけたら、買って、読んでみてください。
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能楽小鼓方大倉流十六世宗家であり、重要無形文化財保持者、所謂、人間国宝であられる大倉源次郎さんの著した『能から紐解く日本史』を読みました。能という芸能から日本がどのように成り立ち、時を経てきたかのかをこの本で、大倉さんは考察しておられます。

この本を読んでのぼくの理解は、日本はユーラシア大陸の東の果てのさらにその先にある文化の吹きだまりのような島であり、アメリカ合衆国を人種の坩堝という呼び方があるけるども、日本はさまざまな渡来人の来た民族の坩堝であったという、そのようなところで咲いた花が能であった。それは、伊勢神宮と出雲大社というニ社の成り立ちからも推測され、前の天皇であられる平成天皇が、高麗神社に参詣された時におっしゃった秦氏の皇室と日本の成立への貢献からも理解できるように思われます。

面白くて一気読みしてしまったこの本『能から紐解く日本史』の感想を「まえがきにかえて」にある「高砂」の謳いで締めくくりたく存じます。

「シテ かかるたよりを松が枝の、
 地謳 言の葉草の露の玉。心を磨く種となりて、
 シテ 生きとし生けるものごとに
 地謳 敷島のかげに寄るとかや。」
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青森を旅した時に読み始めた太宰治の『津軽』を読了しました。これは太宰の故郷への愛に溢れた名作です。物語というものには、ほぼすべて、「起承転結」と「序破急」の二つの構造があるといはれていますが、この『津軽』の「序」で、限りなく長く太宰の故郷である津軽への愛が語られ、それに続く「破」と「急」の流れが小説として最高に美しい。太宰治の小説はその語彙とエクリチュールの豊かさによって、やはりとても面白くて、ぼくを惹き付けます。この小説が発表された1944年、昭和十九年、敗戦一年前、谷崎潤一郎は『細雪』を執筆し始め、三島由紀夫はデビュー作の『花ざかりの森』をものにしています。『津軽』を含めて、それぞれの当時の軍部への抵抗のようでもあるのです。
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ガッサーン・カナファーニーの著した小説『ハイファに戻って/太陽の男たち』を読む。この小説を始めて読んだのは高校生のころで、昨今のガザでのこともあり再読した。ガッサーン・カナファーニーはパレスチナ人であり、1972年に36才で車に仕掛けられた爆弾により殺された。

この小説集の中に生涯の最後となる中編『ハイファに戻って』を読み、そのラストの展開にヒューマニティと同時に戦慄のようなものをおぼえ、東大全共闘に対話を求めバリケードに乗り込んで行った後期の三島由紀夫のようだとも思った。小説『ハイファに戻って』のラストで、「祖国というのはね、このようなすべてのことが起ってはいけないところことなのだよ」につづき、パレスチナ人の苦しみと同時に、きっぱりと美しく、「パレスチナよ、永遠なれ」の言葉がこだまするかのようなのだ。感動した。

ハイファに戻って/太陽の男たち :ガッサーン・カナファーニー
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辻桃子さんと安倍元気さんが著し、影山直美さんが画を描いた『やさしい俳句入門』を読みました。俳句は面白くて、深い。語らないところにこそ、そのよさもあることを納得します。あまりに短いその形式により、俳句を作った人から手を離れて、読み手にゆだねられてしまうところもいい。そして、その短い形式だからこその余情。この本は、よい句、名句もたくさん載せられていて、素晴らしい。この本『やさしい俳句入門』によれば、俳号というのは、すべての自分にまとわりつく肩書きを捨て、ただ俳人として句を読むということの決意として、人につけてもらうのではなく、自分から名のるものだそうです。知らなかった。ぼくも俳号をどうするか考え始めております。『やさしい俳句入門』は俳句の初心者に最適の本であります。影山直美さんの画かれた柴犬の画もかわいいです。

やさしい俳句入門 17音で世界が変わる! 心がおどる!

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小田幸子さんが監修し、スペースオフィスのお二人が執筆しマンガを描いた『マンガでわかる能・狂言』を読みました。読んでしまったころ、スペースオフィスのお二人、時松はるなさんとかめうみさんがこの本を国立能楽堂で売っていたのだと気付きました。とても解りやすく能と狂言について書かれており、しかも、いろいろな能・狂言のあらすじも書かれていて、マンガも美しく、楽しい。

能や狂言には、日本人が何を大切に思い、何を信じて生きてきたかも表されていると、何度か能楽の舞台を見て、ぼくは思います。ふと、この世界に誇れる芸術がこれからも末永く続いていくように、若い人にも、実際に各地の能楽堂に足をはこんで能楽を知ってほしいと、ぼくは願ってやみません。

マンガでわかる能・狂言
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ダニー・ネフセイタイさんの著した『イスラエル軍元兵士が語る非戦論』を読みました。イスラエルに出自を持つダニー・ネフセイタイさんの自伝的な内容とユダヤ人の苦難の歴史についてのことも含み、非戦論にたどりつくこの本はとても説得力があり、世界が進むべき平和への方向を指し示してもおります。武器によって武器に勝っても平和が訪れないのは、現在の世界で自明のことだとぼくはこの本を読んで改めて思います。そう、武器を捨てて、話し合うことしかないのだと思います。すべての紛争、戦争を停止させ、ダニー・ネフセイタイさんのいう「心を使って」、相手のことを想像し、痛みを慮り、武器を永遠に掘り起こせない地中深くに埋めてしまい、憎しみを手放しましょう。そうしなければ、人類は同じ悲惨の繰り返しです。だから、ぼくも、すべての人が平和に生きれるために、非戦を願い、非戦を祈っております。

イスラエル軍元兵士が語る非戦論/ダニー・ネフセタイ
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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