えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
読みかえせば『神神の微笑』での芥川龍之介の卓見は鋭い。この国(日本)の霊の一人がキリシタンの宣教師に語っております。
「私が昔知っていた土人に、柿本人麻呂と云う詩人があります。その男の作った七夕の歌は、今でもこの国に残っていますが、あれを読んで御覧なさい。牽牛織女(けんぎゅうしゅくじょ)はあの中に見出す事は出来ません。あそこに歌われた恋人同士は飽あくまでも彦星(ひこぼし)と棚機津女と(たなばたつめと)です。彼等の枕に響いたのは、ちょうどこの国の川のように、清い天川(あまのがわ)の瀬音でした。」
「しかし我々の力と云うのは、破壊する力ではありません。造り変える力なのです。」
「事によると泥烏須(デウス)自身も、この国の土人に変るでしょう。支那や印度も変ったのです。西洋も変らなければなりません。我々は木々の中にもいます。浅い水の流れにもいます。薔薇の花を渡る風にもいます。寺の壁に残る夕明り(ゆうあかり)にもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気をつけなさい。御気をつけなさい。………」
青空文庫でお読みくださりまし。
芥川龍之介 神神の微笑
「私が昔知っていた土人に、柿本人麻呂と云う詩人があります。その男の作った七夕の歌は、今でもこの国に残っていますが、あれを読んで御覧なさい。牽牛織女(けんぎゅうしゅくじょ)はあの中に見出す事は出来ません。あそこに歌われた恋人同士は飽あくまでも彦星(ひこぼし)と棚機津女と(たなばたつめと)です。彼等の枕に響いたのは、ちょうどこの国の川のように、清い天川(あまのがわ)の瀬音でした。」
「しかし我々の力と云うのは、破壊する力ではありません。造り変える力なのです。」
「事によると泥烏須(デウス)自身も、この国の土人に変るでしょう。支那や印度も変ったのです。西洋も変らなければなりません。我々は木々の中にもいます。浅い水の流れにもいます。薔薇の花を渡る風にもいます。寺の壁に残る夕明り(ゆうあかり)にもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気をつけなさい。御気をつけなさい。………」
青空文庫でお読みくださりまし。
芥川龍之介 神神の微笑
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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