えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

真藤順丈さんの著したこの前の直木賞受賞作『宝島』を読了しました。541頁にも及ぶ第二次世界大戦後のアメリカ占領下の沖縄を舞台にした物語。
20年間に及ぶこの群像劇の小説の力によって底辺からの沖縄現代史を感じることもできたように思います。
文体が46歳で夭折した中上健次の晩年の大作『異族』をより豊かにしたようで、そこにも惹きつけられ、長編を読みおおせたのです。
いろんな錯綜する物語の糸がほぐれつつ、さらなる問いをなげかえるようなフィナーレの「第三章 センカアギヤーに帰還 1965-1962」の後半には感動し、泣いてしまいました。長編の小説を読む物語の愉悦とはこういうことをいうのだと思います。
沖縄に基地のない平和を。
真藤順丈さん、直木賞受賞、おめでとうございます。
『宝島』(真藤 順丈)|講談社BOOK倶楽部
真藤順丈さん『宝島』 | 小説丸
『宝島』——真藤順丈が - 現代ビジネス

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