えいちゃん(さかい きよたか)

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原宿の太田記念美術館で『葛飾応為「吉原格子先之図」― 肉筆画の魅力』展を見ました。葛飾応為は葛飾北斎の実の娘にして北斎の弟子でもあり、その絵は十数枚しか残されておらず、その貴重な一枚を太田記念美術館が所有しているとのこと。「吉原格子先之図」を見ながら、その陰影と光の絵からなんだか谷崎潤一郎の日本の美を著した名随筆『陰翳礼讃』を思い出したりします。黒い羊羹についての有名な一節を引用します。

「人はあの冷たく滑らかなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が舌の先で溶けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う。」

なるほどと思いつつ、それは西洋との接触によって、改めて発見されたことのようにも思えるのは何故だろう? 同時に展示されていた明治の版画師、小林清親の絵にとても惹かれてしまう。この小林清親も「光線画」と呼ばれ、明と暗が美しい。葛飾応為と小林清親の生きた時代は微妙に重なりもしていることに気づきもします。葛飾応為から小林清親、時代を経て川瀬巴水と光と影の系譜は続くということかもしれない。

などと思いながら、せっかく原宿まで来たのだから、明治神宮に向けて鎮守の森を散歩しました。七五三の子どもらもあでやかなそこをお詣りをし、文欽高島田のお嫁さんとお婿さんもおり、やはりそこは外国人の観光客ばかりでもあって、御神籤をひけばこんな言葉を授かったのです。

「  大御心(一〇)
  昭憲皇太后御歌
   耳
 人ごとによきもあしきも心して
 きけばわが身の為とこそなれ」

ゆめゆめうたがふことなかれ
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えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
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音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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