えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

仕事帰りにポレポレ東中野に寄り、熊谷博子監督の「作兵衛さんと日本を掘る」を見ました。
炭鉱絵師と呼ばれ、世界記憶遺産にその絵や日記がユネスコの世界記憶遺産に登録もされている山本作兵衛の生涯と絵、ありし昔日の炭鉱の町を追い、掘ったドキュメンタリー映画を見ながら、ぼくの亡き父の生まれ育ったところは、こんな貧しき人々の歴史もあったのかと思う。もう、ぼくの物心ついたころには筑豊の炭田はなくなっていたのだけれども。そこには、命をかけた過酷な労働と、酷い差別すらもあった。今でもそれは続き、人々の棄民されていくことを、山本作兵衛さんは何も変わらないと言っていたと思うのだけれども、暗闇の斜坑の中でのカンテラの灯だけをたよりにした男たち、女たちの命の輝きもあったし、石炭とボタヤマの町の人々の人情があったのです。
だから、想像力を働かせれば、筑豊の町々はアメリカのブルーズやソウル深南部のようでもあって、映画の中で流れた山本作兵衛さんの歌う「ゴットン節」が胸にしみた。
その輝きと情けが薄れていくようでもある今、よき映画を見させてもらったようでもあって、ぼくは、小さい映画館で会った熊谷博子さんに、ありがとうと言いそびれたとも思うのです。
映画「作兵衛さんと日本を掘る」公式サイト

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