えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
竹橋の国立近代美術館で『コレクションを中心とした特集 記録をひらく 記憶をつむぐ』を見ました。二回目の鑑賞です。深く印象に残った展覧会は二度、見ることにしています。この展覧会は宣伝されず、図録も作られていない。
平日にかかわらず、盛況なのは、この前のNHKのテレビ番組「日曜美術館」のためだろうか? その番組に出ていた音楽家の坂本美雨さんは藤田嗣治の「アッソ島の玉砕」を見て、言葉をつまらせ、泣いているようだった。いわゆる戦争画。「アッソ島の玉砕」よりも凄惨で悲劇的なのは藤田の「サイパン島同胞臣節を全うす」。しかし、これらの戦時中の戦争協力の絵に芸術的な価値があるかどうかは、ぼくにはまったく疑問なのです。暗い抒情ということなかれ。
「愛国」、「報告」、「天皇」という美しいかもしれない言葉の下に醜い人の営みと無念の死体が横たわっている。先人の死のおかげということなかれ。その言葉はあまりに軽すぎて、軍国主義の手垢にまみれて、うす汚すぎる。このぼくの言葉すら軽すぎる。画家ということではなしに、日本人には忘れてはならない歴史も、繰り返してはならない歴史もある。この展覧会で図録をあえて制作しなかったことの理由をぼくは理解し、忘れるなというメッセージも再びしかと受け取りました。
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