えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
この前、なんだか黄色いバラの入った花束をもらう機会がなぜかあって、その黄色いバラを見てると、Ry Cooderの"Chiken Skin Music"に入っている"Yellow Roses"、「黄色いバラ」が聴きたくなった。ぼくは、なぜか初恋の歌とばかり思っていたのだけど、よく聴いてみるとこんな詞であった。
「ぼくはきみの黄色いバラをうけとった
もう終わってしまったという意味なんだね
そんなことをきみが言った時、きみの心は壊れてしまった
ぼくがうそを言ったことがないのをきみは知るでしょう
きみの写真のそばに黄色いバラを飾ろうと思う
花びらがきみの写真に落ちて
ぼくの涙を隠してくれるでしょう
花は少しずつ枯れて、なくなってしまっても
黄色いバラがさようならを言っても
ぼくは、きみを愛しているのでしょう」
詞だけではこの音楽の美しさは語れないのだけど、"Chicken Skin Music"というアルバムのそれぞれの歌に登場する放浪するアウトロウの胸ポケットにはこの美しい黄色いバラがいちりん、挿されているのではなかろうか?
昔、日テレでショーケンこと萩原健一主演の「祭ばやしが聞こえる」というドラマをやっていた。ヒロインはいしだあゆみだった。脇役が山崎努、室田日出男、中原ひとみらの渋いひと癖もふた癖ある人たちが固めていた。たこ八郎も出ていたっけ。大事故で再起不能になりかけた競輪選手の主人公がリハビリをしつつ、再びレースに出ることを目指すというストーリー。日々の地味なトレーニングと淡いけど深い恋模様、不器用な友情、そして、映像に切り取られた富士吉田の変哲もない風景が美しかった。そのお気に入りのドラマのサウンド・トラックがCDで再発になり、聞いているのだ。柳ジョージの歌う名曲「祭ばやしが聞こえるのテーマ」を取り囲むように大野克夫の「ドリームレーサー」やら「ストレンジャー」とタイトルされたインスト曲が並ぶ。
ぼくも今、仕事も休み、バンドも休みで、この音楽の静謐な美しさがぼくの心を打ちます。月並みな表現だけど、癒されて、力づけられる。夜が静かで、それは、この音を聴いたぼくの心の鏡・・・
最近、何を聴いてもあまり感じない。こういう時は、昔の基本に戻るべし。で、中古CD屋さんでこの"Take Me To The River"という英国のKENTレーベル編集によるサザン・ソウルの3枚組のCDを見かけ、買い、最近、よく聴いている。1961年から1977年までの米国南部録音のソウル集。有名曲から隠れた名曲まで、ある時代のある場所が生んだ音の宝石がつまっているのです。こういう音楽に初めて出会ったころ、なんて、至純で愛に満ちた美しい音楽があるのだろうかと思ったけど、それは今も同じ。3枚のディスクのそれぞれ付けられているタイトルが、また素敵。1枚目が"You Don't Miss Your Water"、2枚目が"The Rainbow Road"、3枚目が"The River"。幻滅ではなく希望や夢って感じ。こじつけのストーリーはこうだ。水は枯れることなく、虹の道を歩み、川にそそぐのだよ。いいなぁ。ジャケット写真の後ろ姿は誰だろう? アーサー・コーンレイかオーティス・レディングだろうか? そしてMGSの面々。まぎれもないテネシー州メンフィスのスタックス・サウンド・スタジオでのレコーディング風景。最高の音楽が聞こえてきそうではないか! アル・グリーンはこんなことを懇願するように歌っていた。
「ぼくを川につれていっておくれ
ぼくを水で洗い
ぼくの魂をきれいにしておくれ
そして、ぼくを地面にすくっと立たせておくれ」
微熱が引かない。医者に行ってタミフルを処方されるかと思ったがもらえなかった。38度越えた夜は、ひどいもんだった。タミフル、もしかして21世紀のLSDなのだろうか? いつも、変な夢、いっぱい見るから、ぼくには必要ない? しかし、久しぶりにお酒を飲んでいないなぁ。当たり前か?
今日の午後は"THELONIOUS ALONE IN SAN FRANCISCO"を聴いて眠った。このMONKのソロ・ピアノを聴くと、いつも同じ景色というか情景が浮かぶ。それはどういうことかというと・・・
ぼくが午後、犬の散歩に出かけると、どこからともなく、ピアノの音が聞こえ、それをたどっていくと、小学校にたどり着く。体育館の方から聴こえるから、その方へ行き、入り込むと、大きな黒人が体育館の舞台のグランド・ピアノに一人で向かい、ピアノを弾いている。そのピアノの音のテンポは伸びたり縮んだりし、ハーモニーやメロディー、リズムも伸びたり縮んだりする。大きな窓から午後の陽ざしが暖かい。その不思議な音楽を奏でる黒人はぼくたち(ぼくと犬)に気づかない。ぼくたちは午後の陽ざしの暖かさと、体育館に響くその音楽の心地よさにうとうと眠ってしまう。
おやすみzzzzz
秋の夜も長く感じるようになりましたなぁ。昔、聴いてた音楽を掘り起こして聴いてみるのもいいんじゃない? 人の心に進歩はあるのかと思うと、疑問がわきます。こんな音楽を聴いて救われることもあるのだろうか? おれってこの世界にいるような、いないような人間なんだよなぁ。どこにもいて、どこにもいないようなヤツなのさ。角度を変えてみれば、ある時は赤、ある時は青、そして透明でもある。どこにでもあって、どこにもない場所を彷徨って、どこにでもあって、どこにもなく、いつでもそこにある音楽を耳にタコができるほど聴いていたのかも。
衝撃のトリオバンド。リンゴ・スターのドラムはすげぇかっこいい。Johnは、頭がおかしくなって、みなしごハッチになって、泣いて叫んでいる。
Stonesがアコースティック・ブルーズをやっているのよ。もともとは真っ白いジャケットだったのに、再発盤の今は便所の落書き。夭折したブライアン・ジョーンズのスライドギターに泣くのです。"No Expectations"とか。
暗いねぇ。でもいいんだなぁ。Jim Morrisonってロックの絶望詩人って感じだね。フランスの右翼の小説家、ルイ・フェルディナン・セリーヌに傾倒していったいうよ。魔術かなんか使う破門されたヨーロッパの異端のカソリックって感じもある。そして、このジャケット気持ち悪いね。
ガラス工場でバイトしていたことがあって、へとへとになって疲れて帰ってきた夜中、このアルバムをよく聴いていたねぇ。前半、ファンキーに飛ばしまくって、後半の"I Don't Mind"や"In The Wee Wee Hours"で泣いていたなぁ。
空からゲットーを救う神がUFOに乗ってやってくるんだよ。切りきざめないファンクをがなりたてながら。従者はえらく歌がうまいのだが大人なのにオムツを穿いていて、ゴスペルを泣き叫び、そして、彼らの乗っているUFOは邪悪をなぎ倒す戦車でもあり、世界を正しく動かす歯車でもある。
再びDoors。Jim Morrison、辞世の歌。やっぱ絶望詩人ですなぁ。この時、27歳にして、諦観の老賢者のような眼差しです。全編ブルーズっぽい。Jimは高校や大学のころ、図書館に通いつめて、誰も聴かないような1930年代、1940年代のカントリーブルーズばかり聴いていたそうだ。では"The Changeling"の訳。
「おれはアップタウンにいた
おれはダウンタウンにた
おれはありとあらゆるところにいた
おれには金があった
おれには何もなかった
おれには金があった
おれには何もなかった
こんなに打ちひしがれたことはなかったから
おれはここを出ていけなかった
おれは輪廻だ
おれが変わるのを見なよ
おれは輪廻だ
おれが変わるのを見なよ
おれはあんたが息をするときの空気だ
食事の時の食べ物だ
人ごみの中で
挨拶する友だちだ
おれが変わるのを見なよ
おれが変わるのを見なよ
おれは真夜中の列車に乗って
この町を出て行くよ
おれが変わるのを見なよ
おれが変わるのを見なよ
変わるのさ
変わるのさ」
おれは生きて、死んでゆく。笑って、けれど、また気が滅入って、Jimのように酒をがぶ飲みする。たいしたことはないけどね。
おやすみ。
John Lennon/Plastic Ono Band
衝撃のトリオバンド。リンゴ・スターのドラムはすげぇかっこいい。Johnは、頭がおかしくなって、みなしごハッチになって、泣いて叫んでいる。
Beggars Banquet The Rolling Stones
Stonesがアコースティック・ブルーズをやっているのよ。もともとは真っ白いジャケットだったのに、再発盤の今は便所の落書き。夭折したブライアン・ジョーンズのスライドギターに泣くのです。"No Expectations"とか。
Strange Days The Doors
暗いねぇ。でもいいんだなぁ。Jim Morrisonってロックの絶望詩人って感じだね。フランスの右翼の小説家、ルイ・フェルディナン・セリーヌに傾倒していったいうよ。魔術かなんか使う破門されたヨーロッパの異端のカソリックって感じもある。そして、このジャケット気持ち悪いね。
It's A Man's Man's Man's World James Brown
ガラス工場でバイトしていたことがあって、へとへとになって疲れて帰ってきた夜中、このアルバムをよく聴いていたねぇ。前半、ファンキーに飛ばしまくって、後半の"I Don't Mind"や"In The Wee Wee Hours"で泣いていたなぁ。
Mothership Connection Parliament
空からゲットーを救う神がUFOに乗ってやってくるんだよ。切りきざめないファンクをがなりたてながら。従者はえらく歌がうまいのだが大人なのにオムツを穿いていて、ゴスペルを泣き叫び、そして、彼らの乗っているUFOは邪悪をなぎ倒す戦車でもあり、世界を正しく動かす歯車でもある。
L.A. Woman The Doors
再びDoors。Jim Morrison、辞世の歌。やっぱ絶望詩人ですなぁ。この時、27歳にして、諦観の老賢者のような眼差しです。全編ブルーズっぽい。Jimは高校や大学のころ、図書館に通いつめて、誰も聴かないような1930年代、1940年代のカントリーブルーズばかり聴いていたそうだ。では"The Changeling"の訳。
「おれはアップタウンにいた
おれはダウンタウンにた
おれはありとあらゆるところにいた
おれには金があった
おれには何もなかった
おれには金があった
おれには何もなかった
こんなに打ちひしがれたことはなかったから
おれはここを出ていけなかった
おれは輪廻だ
おれが変わるのを見なよ
おれは輪廻だ
おれが変わるのを見なよ
おれはあんたが息をするときの空気だ
食事の時の食べ物だ
人ごみの中で
挨拶する友だちだ
おれが変わるのを見なよ
おれが変わるのを見なよ
おれは真夜中の列車に乗って
この町を出て行くよ
おれが変わるのを見なよ
おれが変わるのを見なよ
変わるのさ
変わるのさ」
おれは生きて、死んでゆく。笑って、けれど、また気が滅入って、Jimのように酒をがぶ飲みする。たいしたことはないけどね。
おやすみ。
マービン・ゲイはこのアルバム"what's going on"を1971年に残して、20世紀の最も偉大な音楽家の一人に数えられるのではないか? もしも、Sam Cookeが生きていたら、垂涎を飲んだだろう。天国の向こうでサムは、マービンを祝福したに違いない。社会を歌い、愛を歌い、天にまします神を完璧な美しさで歌ったのだから。今、聴いても古くなくて、詞など、今の時代でも深く訴える。というか今のことみたい。世界は変わっているようで変わらず、美しいものは、永遠の輝きなのだと思う。マービンの歌のように。
いくつか詞の訳でも・・・
What's Going On
お母さん、母さん
なんてたくさんの涙を流したのだろう
お兄さん、お兄さん
なんてたくさんの死に会わなくていけないのだろう
わかるだろう、今ここで、愛を取り戻す道を見つけなきゃ
お父さん、お父さん
もうそんなに激しくなりたくないんです
わかるでしょう、戦争は答えにならない
愛だけが憎しみに打ち克つんです
今ここで、愛を取り戻す道を見つけなきゃ
ピケラインを引き、プラカードをあげよう
これ以上、暴力で打ちのめさないで
話してください、どうなっているのか
何がおこっているのか
こんなひどい時
お父さん、お父さん
みんなは、ぼくたちのことを間違っていると言いますよね
髪が長いとかの理由で判断できますか
今ここで、愛を取り戻す道を見つけなきゃ
ピケラインを引き、プラカードをあげよう
これ以上、暴力で打ちのめさないで
話してください、
どうなっているのか
何がおこっているのか
-
What's Happning Brother
ねえ、きみ、いいこと聞いた?
戻ってきたよ
戦争は地獄で、いつ終わるんだろう?
人々みんなはいつ仲良くなれるんだろう
新聞は状況は良くなっていると言うけど本当かい?
そんな新聞の話以外に何かおこってない?
仕事なんて、まったく見つからないっていうじゃないか
文無しになってきつくないかい?
わからないけど
この国はどうなっているんだい?
どうしたんだい? ブラザー
なにかあったのかい?
昔みたく踊りに行ってごきげんになろうよ
町の野球チームは勝っているかい? 優勝できるかなぁ?
話してよ、何かあったの?
話してよ、何かあったの?
ちょっと時代遅れかもしれないぼくに
-
Mercy Mercy Me (The Ecology)
なんてことだろう
いろんなことが昔通りじゃないんだ
青い空がどこかに行ってしまい
そこに北から、南から、西から、風にのって毒が吹いてくる
なんてことだろう
いろんなことが昔通りじゃないんだ
廃油が海を汚し、魚は水銀にまみれている
なんてことだろう
いろんなことが昔通りじゃないんだ
放射線や熱が地下や空をおおい
今までいっしょに生きてきた動物たち、鳥たちが死んでいく
なんてことだろう
いろんなことが昔通りじゃないんだ
人口は溢れかえり
女はどこまで男からの虐待に耐えればいいだろう?
愛おしい神よ
YouTubeから特別のおまけです。
Marvin Gaye "What's Going On / What's Happening Brother"
http://jp.youtube.com/watch?v=Y9KC7uhMY9s
マービンの隣でJames Jamersonがベースを弾いている。かっこいい。すごいフレーズ、連発。重く低い音。ピアノを弾いて歌って、マービンもスタイリッシュでかっこいい。客席の女の子、涙目! まいりやした。
では、おやすみなさい。
1970年代のSouthen Deep Soulの素晴らしい一枚です。泣きわめくように歌っているのです。やっぱ8曲目の"Precious Precious"が好きです。O. V. Wrightとタメをなす名唱。詞がいいです。全編意訳でご披露。
「大切さ、大切さ、大切さ、大切さ
ぼくの大切なきみなのさ
愛してくれなくいなら、生きのびるよ
必要とされなくても、なんとかする
ぼくを欲しくなくても、大丈夫
もうけんかなんかしたくないだろう
いつでもきみを愛していることで満足さ
無視されても、待ち続けて
きみが大切さ、きみが大切さ
ぼくの大切なきみなのさ
ぼくの外にだって内側にたってきみはいる
それがいつもチクチク刺すのさ
いろんなやつといっしょに街にいたね
どうでもいいゲームをしていた
どうでもいいゲームさ
分かれる道に愛を見た
いいことも悪いことできみは受け入れた
苦いことも甘いことで受け入れたね
きみが大切さ、きみが大切さ
ぼくの大切なきみなのさ
人はきみについて言っている
いいことは何もないよって
本当は誰も知らないだけさ
いいことも悪いこともきみなのさ
狙いをさだめて
射止めようよ
チャンスがあるからものにしよう
きみが大切さ、きみが大切さ
ぼくの大切なきみなのさ」
こんなのを泣きわめきながら歌われたら来ますな。
-------
ではYouTubeからの付録です。
1983.11.5 国立一橋大学にて その一
http://jp.youtube.com/watch?v=MFUv9wy3i0c
1983.11.5 国立一橋大学にて その二
http://jp.youtube.com/watch?v=y4I4xA4di2w
Christian Tabernable - Pastor Maceo Woods, Otis Clay
http://jp.youtube.com/watch?v=X8Rx0Z9W2pY
Trying To Live My Life Without You - Otis Clay 1972
http://jp.youtube.com/watch?v=3hQ37rocXf8
カレンダー
えいちゃんのお奨め
カテゴリー
最新コメント
最新記事
(02/01)
(01/31)
(01/28)
(01/28)
(01/28)
(01/28)
(01/26)
プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
ブログ内検索
最新トラックバック