えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
Rick Danko:Bass,Vocal Levon Helm:drums,vocal Garth Hudson:organ Richard Manuel:piano,vocal Robbie Robertson:guitar,vocal...この5人が化学反応を起こしてものすごいことになっている。
昔買ったThe Bandの"A Musical History"というCDボックス・セットを聴いているんです。最近、土くさい、汗くさい音楽を耳が欲していたりする。本の体裁になっていて、読み物としての英文でのThe Bandの歴史と写真集にCDが5枚とDVDが1枚付いている。但し、やっぱRobbie Robertson在籍の1977年まででとなっているのだった。特に、1stアルバムの"Music From Big Pink"を中心とした2枚目が凄い。重く沈鬱でいながら、ガーンと妥協なき音がかっこいい。あぁ、この"Music From Big Pink"でロックは大人になったのだなぁ。この"Music From Big Pink"以降、The Bandは長らく低迷し続け、このボックス・セットの5枚目に多くの曲が入っている"Nortern Light - Southern Cross"で持ち直したと思っていたのだが、その他のアルバムの楽曲もかなりいい。ということは、"Music From Big Pink"が強力すぎたのだ。"Tears Of Rage"や"The Weight"、"I Shal Be Released"みたいな曲が簡単にできるわけはない。で、やっぱ、The Bandってのはロック・ミュージックの生んだ奇跡かなと思った次第。
DVDもかなり強力。The Bandって、お行儀よくスタジオ通りの感じでライブをするっていうイメージがあったんだけど、ここに収められているライブは奔放で荒々しい。むさ苦しい5人の男どもがステージをもぞもぞ所在無げに動きながら、激しい演奏をしているのが、凄くかっちょいい。そのDVDのラストにRichard Manuelが"Georgia On My Mind"を歌っているんだけど、これには落涙した。Richadはこの10年後ぐらいにRobbie Robertson抜きで再結成されたThe Bandのツアーのホテルで自殺をしてしまった。その後、Rick Dankoも薬で逝ってしまう。癌から生還し素晴らしいアルバムを発表したLevon HelmはRobbie Robertsonと仲たがいしたままだ。Garth Hudsonはどうしているのだろう?
1stの"Music From Big Pink"までにThe Bandが始まって10年近く経っていた。もともとはRonnie Hawkinsのどさまわりのバック・バンドから出発し、Bob Dylanに認められた、その初期のやけくそ気味み突っ走った初々しい音もこのCDボックス・セットの1枚目に入っている。
The Bandに歴史あり。いろんなバンドに山あり谷ありの歴史ありで、続けるのも、終えるのも、また始めるのも自然なことだよ。
意外に愛聴しています。千葉の鴨川に住み着いたアメリカ・カリフォルニア生まれのアメリカ人、ジョン・海山・ネプチューンの尺八を中心にした竹製の楽器のバンド・アンサンブルのアルバムです。マーティン・デニーや「泰安洋行」のころの細野晴臣のいわゆるエキゾチック・サウンドを思い出させてくれるような音楽です。ジョンは、千葉の飯岡の「海と大地と民の音楽祭」でその演奏を聴いて、気になる存在になってしまったのだ。耳に涼しく、心地よい。平和の東アジアの音楽。淡い山水画の音楽。音と音の間の無音が間合いの気持ちよさです。沈黙と単純さに美しさがあるとジョンも言っています。音の山水画に描かれるのは平和の日本であったり、平和の韓国であったり、平和のバリであったりする。山水画に描かれる漁師、釣り人は桃源郷にアクセスできた唯一の存在ということだそうで、それってジョンのこと?
ジョンさんって、東アジアの海の向こうにはハワイがあって、さらにその向こうにはカリフォルニアがあったということだろうか?
ザ・バンドの「ラスト・ワルツ」からもう33年が経っているのかぁ。その後、ソロ活動を経てザ・バンドを再結成。1996年にのどに癌が見つかり、二度と歌うことはできないだろう診断されたが、数年間にわたるリハビリのボーカル・トレーニングによって奇跡的に回復し、2008年にアルバム"Dirt Farmer"、日本語に意訳すると「土百姓」を出す。そのジャケット写真を見て、リヴォンがやせ細っていて、びっくりしたっけ。そして、いよいよザ・バンドのボーカル・ドラマーであった過去も遠くなり、リヴォン・ヘルムの復帰2作目が早くも届いた。題して"ELECTRIC DIRT"。前作の"Dirt Farmer"は、フォークっぽくて地味で、良かったんだけど、ちょっと寂しかった。で、1年後の今、ぼくの聴いている"ELECTRIC DIRT"はパワフルなロックで、再び昇る太陽のような土臭い不屈の精神を持っている。
癌の治療の後のここ10年以上、リヴォンはニューヨーク州ウッドストックの自宅兼農場兼スタジオでお客さんを入れてのジャム・セッションを続けていたらしいのだ。そのセッションのメンバーを中心に録音した"Dirt Farmer"と今、ぼくが聴いている"ELECTRIC DIRT"。今作は管楽器のアンサンブルの入った最高のバンド・サウンドにリヴォンもがっつりドラムを叩いて歌う。今、リヴォンは69才。この"ELECTRIC DIRT"の素敵なジャケットのような実りの時を迎えているのは間違いない。かっちょいいすげーじじいだ。
おまけに最近のリヴォンのYouTube動画をどうぞ。
Levon Helm - "Only Halfway Home"
http://www.youtube.com/watch?v=tQ5Jl3zxabo
Levon Helm - "Tennessee Jed"
http://www.youtube.com/watch?v=fZaU3VtMfoM
LEVON HELM RAMBLE AT THE RYMAN | The Weight
http://www.youtube.com/watch?v=xVvlNJ4Kspc
あっ、リヴォンの娘さんのエイミーさん、なかなかの美人ですな。
リヴォン・ヘルムのホーム・ページ
http://www.levonhelm.com/
傑作「東京ワッショイ」から30年かぁ。遠藤賢司から新しいアルバム「君にふにゃふにゃ」が届いたよ。傑作です。荒井良二さん画のジャケットも楽しい。エンケン当年六十ニ歳だそうな。歌い続けたいという九十九歳までまだまだあるぜ。
弾き語りの純愛ソングが美しい。こういうのを聴くと、ハートがキュンキュン、ドキドキしてきて、それがまた、気持ち良くて、何故か癒されもして、元気になれるんだよね。2曲目の「口笛吹いて」とかはこんな詞。
「あぁ君が好きさ
口笛吹き吹き歩こうよ
君と一緒なら何処だって
君の笑顔がまぶしくって いまだに手も握れない
靴音あわせて口笛吹けば 1・2・3・4・2・2・3・4
青い空白い風そよぐ風 ずっと仲良し君と僕」
いいでしょ? 細野晴臣ベース、林立夫ドラムスのバンド・サウンドも楽しい。1曲目ではどっかから帰ってきた鈴木茂がいい感じのギターを弾いている。おかえんなさいまし。このアルバムのラストの曲が「音楽水平社宣言09-9-9」とサブ・タイトルの付いた「フォエロジャクエン NO.1」は湯川トーベンのベース、石塚俊明のドラムスをバックに遠藤賢司がギターをかきむしる騒音アンド轟音ロックなのであった。エンケン、不滅の男!
遠藤賢司秘宝館のページ
http://enken.com/kojo.html
この前見た「キャデラック」という映画の中で、レコード・プロデューサー、レーナード・チェスとシンガー、エッタ・ジェームズの別れのシーンでシカゴのチェス・スタジオでエッタが"I'd Rather Go Blind"を歌うのだが、本当はこのようなシーンはあるべくもなく、なぜなら、この曲の入ったアルバムの"Tell Mama"の全曲はアラバマ州マスクル・ショールズにあるフェーム・スタジオで録音されたもの。他にもこの「キャデラック・レコード」にはへんてこなところが少なからず見受けられるように思う。しかし、ウィスキーから手が離せないアル中っぽいマディー・ウォーターズでいいのか?
話をもどして、昔、Janis Joplinが"Farewell Song"というライブ・アルバムの中で"Tell Mama"という曲を歌っていて、この曲をもともと歌っていたEtta Jamesにたどりついた。このEttaの明るいパンチの効いた奔放な歌い方にJanisはかなり影響を受けたのではないかなど想像する。
時は1960年代、サザン・ソウル全盛時。南部はスタックスやフェーム、ゴールド・ワックス、サウンド・セブンなどのソウル・ミュージックのレーベルが群雄割拠していたのだ。アレサ・フランクリンやオーティス・レディングらもこの流れから登場した。ある時、チェス・レコードの社長であるレーナード・チェスはエッタにこんなことを言ったのかもしれない。
「エッタ、次のレコーディングはアラバマ州のマスクル・ショールズってど田舎の町の「フェーム」っていうスタジオで行うことになったから。そこのリック・ホールって男に会うんだ。話はつけてある。きみのその声はあの最近はやりの南部のサウンドにぴったりだと思うんだよ。明日の朝、飛行機で飛んでくれ」
エッタはそのスタジオに着いて驚いた。当時の南部はまだ人種差別が激しいころ、そのスタジオでは、白人と黒人が同じ部屋で混じって、素晴らしい音楽を作りあげようとしていたから。そして、そのサウンドはエッタの声にぴったりだった。
1960年代にはこんな話もある。オーティス・レディングが白人と黒人の混成のバンドで南部を巡演していたころ、黒人はこのホテルには泊められないと拒否されることがままあったそうだ。ああそうかと思い、彼ら、バンドはむかついてツアー・バスの中で寝泊りする。けれど、南部各地にちらばっていたインデペンデントな小さなレコーディング・スタジオの中では人種の壁はすでになくなりつつあった。
この"Tell Mama"というアルバム、アップ・テンポなかっこいい曲が並ぶ中、"I'd Rather Go Blind"は数少ないバラッドで、やっぱ名曲、名演奏、名唱です。こんな詞。
「なにかがわたしに終わりと告げている
あなたが彼女と話しているときそう思った
何か心の深いどこかで泣きなさいと言っている気がする
あなたが彼女とどこかで歩いているのを見た時
わたしは目が見えなくなりたい
あなたがわたしを去っていくのを見るのなら
わたしはあなたが大好きで
あなたがわたしを去っていくのを見つめていたくない
自由になんて、そんなものにもなりたくない
わたしはただ座って
あなたのキスや暖かく抱きしめられたのを思っている
その時、グラスにある飲み物を飲もうとして、くちびるを付けた
すると、涙がわたしからあふれ、ほほにつたわった
わたしは目が見えなくなってもいい
あなたがわたしを去っていくのを見るのなら
わたしは目が見えなくなりたい」
こんな気持ちになったことがありますか? サザン・ソウルの生み出した忘れられない一曲ですだ。チャオ・・・
なんか、体だるい。昨日は、昼間、ゴルフボールを追って、金属の棒を持って、野山を歩きまわっていた。そして、夜はライブ・バーで歌っていた。元気だなぁ。これは、その風邪かな? けれど、それもいいものだと思う。自然というものではなかろうか? 宇宙と自分がバランスをとろうとしているのではないか? だから、微熱があって、少し朦朧としているのすら、好きなのだ。Super Positive! ふらふらした頭で、あの娘に好きと言ってしまえるかも。さめた後、あぁ、本当のこといっちゃたよ、なんて思い出すのかもしれない。
などと書きながら、Ry Cooderの"Paradise and Lunch"を聴いている。というのも、昨夜、ぼくのバックでスライド・ギターを弾いてくれた友だちと、車の中で話したことを思い出したのだ。カーステレオからはLittle Featが流れ、Lowell Georgeの歌とスライド・ギターが炸裂していた。おお、これ、好きとか話していた。で、スライド・ギターの話で、バーを小指に付けるか、薬指に付けるか、金属にするか、ビンにするか、チューニングをどうするかなどの話をしたのを思い出し、Ry Cooderもスライドの名手だったのを、微熱の中で思い出した。今、部屋には"Diity Wah Ditty"という歌が流れている。こんな詞です。
「人生ってのは大いなる神秘で 本当におれを悩ませる
Diity Wah Dittyのことだよ Diity Wah Dittyって男もいるらしい
誰か教えてくれないかなぁ Diity Wah Dittyって何なんだ?
おれは外に出て うろつきまわった
町で誰かがおたけびをあげていた
Diity Wah Dittyさん Diity Wah Dittyさん
誰か教えてくれないかなぁ Diity Wah Dittyって何なんだ?
4フィート4インチのかわいいあの娘もパパにお願いする
もっとちょうだい あなたのDiity Wah Dittyを
誰か教えてくれないかなぁ Diity Wah Dittyって何なんだ?
教会に行って 帽子をこしかけにおいて
すると、帽子の上に気取った淑女がすわっちまった
おまけに、おれもこと、かわいいってさ
誰か教えてくれないかなぁ Diity Wah Dittyって何なんだ?
おれはその淑女にもう行かなくてはならないんですけどって言った
そのお尻の下のものを返してくれませんか
誰か教えてくれないかなぁ Diity Wah Dittyって何なんだ?
あぁ、もうおれはどうしようもないよ
Diity Wah Dittyのこと おしゃべりしすぎたみたいだし
Diity Wah Dittyさん Diity Wah Dittyさん
誰か教えてくれないかなぁ Diity Wah Dittyって何なんだ?」
本当は風邪とかじゃないんです。恋わずらかもしれない。やっぱ、Diity Wah Dittyのせいかなぁ? Diity Wah Dittyって何なんだ? もう、寝よ。おやすみなさい。
偉大な歌手とその歌手の歌う歌との関係の不思議を思う。例えば、ジャニス・ジョップリンは彼女の歌ったとうりに人生を生きてしまった。歌は歌う人への予言のようなものかもしれない。
歌と歌う人の不思議な関係のことをこのマイケル・ジャクソンの「ベン」というアルバムを聴きながら、やはり思ってしまうのは、1曲目が1972年の「ベン」という映画の主題歌だからなのかも。「ベン」という映画は心臓病の一人ぼっちの少年のダニーと小さな小さな生き物、ねずみのベンとの引きさかれていく友情の物語。たくさんのねずみたちの発生によってパニックになり、ねずみを駆除する大人たちに向かって、ねずみは、ベンは悪くないよというダニーがマイケルと重なってしまう。
このアルバムでのマイケルの声はあまりに美しく、マイケルの真ん中にある魂にもそっと触れる気がして、ぼくの大好きな4曲目の"We've Got A Good Thing Going"をマイケルではなくて、いまやマイケルの歌を聴いたことのあるみんなが歌っている気がして、この詞を意訳してみます。
「悪いニュースだよ
旅立つために荷物をまとめているきみ
すぐにぼくは駆けつけたけど
なにがおこっているのか信じられなかった
信じられなかった
ねえ、気がどうにかしちゃったの?
すべてを置き去りにするってのがわかっているの?
ぼくたちはうまくやっていたじゃない?
ごきげんにやっていたはずさ
ぼくはきみに悪いことをしていないと思う
おちこんだときにひどく叱ったりとか
いつだっていいものをあげていたし
走りまわったりはしなかったよ
走りまわったりは
ねえ、気がどうにかしちゃったの?
すべてを置き去りにするってのがわかっているの?
ぼくたちはうまくやっていたじゃない?
ごきげんにやっていたはずさ
きっと知るときが来ると思うよ
行ってしまう準備をしているのなら
ぼくはきみなしには何にもやっていけない
何にもなんだ
何にもやっていけない
ねえ、気がどうにかしちゃったの?
すべてを置き去りにするってのがわかっているの?
ぼくたちはうまくやっていたじゃない?
ごきげんにやっていたはずさ
ぼくたちはうまくやっていたじゃない?
ごきげんにやっていたはずさ」
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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