えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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西海岸のジャズってほとんど聴いたことがなかった。西海岸とは主にロサンゼルスを指し、東海岸とはニューヨークなのであろうか。そのウェストコースト・ジャズで聴いたことがあるものといえば、クリフォード・ブラウン、チェット・ベイカー、あとはオーネット・コールマンぐらいなもの。フリージャズの創始者であるオーネット・コールマンをウェストコースト・ジャズとして位置づけることには議論もありそうだ。

そのウェストコースト・ジャズのアルトサックス奏者、アート・ペッパーについては、村上春樹の訳した英国の作家、ジェフ・ダイヤーの短編集「バット・ビューティフル」に登場する人物で、とても興味を持ち、三人目のウェストコースト・ジャズとして聴いてみたくなり、近所の中古CD屋さんディスク・ユニオンで買ってみたのが"the art of pepper"。ウェストコーストのジャズってニューヨークのジャズとはまったく違った響きがします。ありていにいえば、明るく乾いている。カリフォルニアはヤシの木が並木を埋める常夏のもう一つのアメリカなのだろうか。

買ってきたCDを聴きながら。このアートのサックスの響きと音の連なりは邪気払いの音楽にぴったりだと思う。57年間を生きたこのジャズマンは生涯、麻薬中毒に苦しんだといわれるが、サックスを吹くときだけは無垢の若者として生きたのではなかろうか。小鳥の自由と純真なさえずりのようなアートのサックスはぼくのお気に入りとなりました。








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なんか世間ではSam Cookeブームらしい。豪華なボックスセットが発売されたり、雑誌の特集やら、アルバムの再発でそう感じるのだが、さて、Sam Cookeこそ、ぼくがもっとも好きなシンガーなのであります。

このCookeブームに初めて何かを聞きたいと思った人に何を薦めればよいのだろうかと思案し、あまりにも直球で王道な選択でもあるのですが、"the BEST of SAM COOKE"だろうと思った次第です。ぼくにとっては耳にたこができるほど、何度でも聴いた曲と歌が並んでおりますが、ラストの"Bring It On Home To Me"に向かってソウル・ミュージックの発明に突き進むSamの短いが濃いい音楽人生が通り過ぎていくかのようです。なんと、ガーシュインの"Summertime"以外は、このアルバムに収録されている全ての曲がSamのオリジナルであることにも気づきもした。元祖自分で作って歌うシンガーでもあったのだね。

ポップミュージックからゴスペルまで、ぼくはSamが歌えば何でも好きなのですが、それは、Samの歌声にこの二人といないシンガーの生まれ故郷であるところのミシシッピの真夜中にブルーズを歌う梟のような清冽でやさしい何かを感じるからかもしれない。









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やっぱオーティスはいい。オーティス・クレイもいいけど、ここではオーティス・レディングのことです。オーティスのファースト・アルバム"Pain In My Heart"を聴いている。こんな切ない歌はいつ聴いても初めてなのさ。オーティスじゃなきゃ、こんな歌をこんなには歌えないさ。オーティスの心の声が歌って、MGSが奏でて、ママにすがりつく子どもみたく泣いているよ。








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CCRというアメリカのロックバンドがかつてあって、CCRというのは略称で、本当の名前をCreedence Clearwater Revivalという。すごいバンド名だといつも思う。辞書に載っていない単語"creedence"とは"credence"かもしれず、だとするならば、"Creedence Clearwater Revival"とは「信任・清水・復活」というような意味で、アメリカの南部の地下水脈に息づいて死なないある文化やら伝統を表しているのだろうか? その意味は逃亡してきた清教徒と奴隷というようなことかもしれない。

さて、そのCreedence Clearwater Revivalだけど、7枚のスタジオ・アルバムを発表して、1972年に解散してしまうのだけど、ぼくが最も好きなアルバムは1968年のデビューアルバムのタイトルにバンド名を冠した"Creedence Clearwater Revival"です。このアルバム、ブルージーでサイケデリックでフリーにジャムっている空気もある。むさくるしく熱っぽい中に、ひんやりとした磨かれた鋼鉄のような美しさも光っているようなのです。











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"SAM COOKE The Keen Records Story"という3枚組のCDを980円で買って、よく聴いているのですが、これはサム・クックのKeenレーベルに残した音源集で3枚組の3枚目が特に気にいっています。

ゴスペルからポップ・ミュージックに変わったその後のソウル・ミュージックが始まる前の未明のブルーで甘いフィーリングが何とも切なく胸に迫ります。聴いていると古いジューク・ボックスからフィフティーズのラジオが流れてきているみたいで、ノスタルジックな気分にもひたってしまう。そして、この3枚組の3枚目は"Hit Kit"というアルバムの中の全曲と4曲のボーナス・トラックとなっていて、この"Hit Kit"というアルバムはソウル・ミュージックのまさに未明で、お日さまが昇る前の静けさの美しさすら感じてしまう。










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クリスマスの朝、クリスチャンでもないぼくが、なぜかゴスペルを聴きたくなり、まずターン・テーブルに乗ったのが、シカゴの名門インディーレーベルから出された"The Original Five Blind Boys Of Mississippi"なのでした。サム・クックが自分の歌い方に迷った時、このFive Blind Boys Of Mississippiのレコードを聴いていたそうだ。メインボーカル、Archie Brownleeのどこかブルーズも感じさせる歌は、敬虔な熱さでイエス・キリストを求めて泣き叫び始めてしまう。Archieの短い生涯の最晩年の録音のこのアルバムは、バンド演奏と一体となった四声のコーラスが大地のようにしっかりとリードボーカルを支え、歌が天に昇っていく。このアルバムに入っているL. Woodard作のぼくの大好きな"Oh Why"を訳してみます。Amen!

どうして、星は夜、輝くのだろう
どうして、月は輝きつづけているのだろう
どうしてかは、神が定めたことだからです

どうして、私は福音の歌をうたうのだろう
どうして、そのとき、わたしの心が強く感じられるのだろう
どうしてかは、神が定めたことだからです

私の守護天使が翼を広げ
夜、私のベッドにやって来る
平和と休息を与えてくださり
朝、明るく日が昇れば
目覚めさせていただける

どうして、彼は私の心を自由にしてくれたのだろう
どうして、彼はあなたや私のために死んだのだろう
どうしてかは、神が定めたことだからです

私の守護天使が翼を広げ
夜、私のベッドにやって来る
平和と休息を与えてくださり
朝、明るく日が昇れば
目覚めさせていただける

どうして、彼は私の心を自由にしてくれたのだろう
どうして、彼はあなたや私のために死んだのだろう
どうしてかは、神が定めたことだからです

どうしてかは、神が定めたことだからです












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Irma Thomasのライブをビルボードライブ東京で見たのだけど、とても良くて、楽しかったです。彼女のことをWikipediaで調べてみると、女性に年齢は失礼ですが、シンガーとしてはありえるだろうとも思い、70歳なのを発見しました。その彼女の紹介したい1960年代の録音のアルバム"Time Is on My Side"があるのだけど、今の彼女の歌う歌が1960年代のあのころと比べて、全く衰えていないどころか、深みをました上で、あのアメリカ南部の不思議な街、ニューオーリンズのマジックのようにキラキラと輝いていた、そんなライブでした。

最近もコンスタントにアルバムを発表しつづけている本当の今を生きて歌うシンガーであるIrmaですが、今回、紹介するこのアルバム"Time Is on My Side"はニューオーリンズの音楽の才人Allen Toussaintがアレンジし、バックを演奏する、ソウル・ミュージックが生まれ育った1960年代という時代とニューオーリンズという音楽の街とそこに居合わせたグレートなシンガーとバンドマンたちが産み出した奇跡のような音楽集なのです。ジャケットもかわいくて、雰囲気あって、いいです。

ローリングストーンズもカバーした名曲"Time Is on My Side"にあやかれば、果報は寝て待て、時が味方。







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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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