えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ







新宿末廣亭の昼の正月初席第一部で落語と色物を楽しみました。たくさん咄家さん、芸人さんが出演しております。いつもは開いていない二階の桟敷席まで開ける完全満員の賑わいです。
桧山うめ吉さんの小唄と、その後に舞った獅子の舞いに正月気分が盛りあがってきます。滝川鯉昇師匠の「鰻屋」が江戸の町にいざない、なんともいい感じ。上方の笑福亭鶴光師匠の師匠の笑福亭松鶴の思い出話に大笑い。いつも楽しいボンボンブラザーズの曲芸があり、春風亭昇太師匠の「壺算」で大爆笑となりました。
ふと、寄席から出て、新宿の街を歩きながら、ぼくは人類が滅亡する前の日であっても、寄席は開いていて、やっつぁん、くまさんの落語の呑気な笑いが小屋中に響いていて欲しいと思ってしまう。そうなれば、誰もいなくなった地球に、人類には善良なところもあったという微かな記憶が残っているでしょう。




中堅のぼくの大好きなもっともあぶらの乗りきった二人の咄家、春風亭一之輔師匠と古今亭文菊師匠が出演するというので、上野の鈴本演芸場に馳せ参じました。
寄席が始まり、しばらくして、三味線と浮世節の立花家橘之助姉さんの後の桃月庵白酒師匠の「代書」あたりから笑いのグルーヴに会場はつつまれはじめておりました。そして、中入りにはいり、再び幕が上がり、ニックスの姉さん二人の漫才の後、江戸衆の呑気で純朴な笑いの世界に突入してゆきます。古今亭文菊師匠の「親子酒」、春風亭一朝師匠の「湯屋番」の定番に笑い、林家楽一師匠の紙切りでほんわかして、春風亭一之輔師匠の「富久」でめでたくしまいとなりました。「富久」で大笑いながら、その噺にちなんで、おいらも年末宝くじかなんか、当たるといいなとかって思ってしまいます。嫌なことばかりの世の中ではありますが、落語は残された心のオアシスです。


