えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
ちひろ美術館・東京に『谷内こうた展 風のゆくえ』を見に行きました。谷内こうたさんの絵は、この前、見た荒井良二さんの絵とは真逆の絵で、静逸な美しい詩情をたたえております。谷内こうたさんの伯父にあの谷内六郎さんがいて、どこか共通する世界があるようでもあるです。谷内こうたさんは自らの絵本を俳句みたいなものだといい、「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」が、柿を食って、鐘が鳴ったからってなんなのって言われてもなんでもないんだけど、という。展覧会には谷内こうたさんの生前(2019年に71歳で亡くなられております)使っていたカフェオレボウルとコーヒーカップが展示されていていかにも谷内こうたさん絵を連想させるような、それらしいものでした。谷内こうたさんが奥様の谷内富代さんにおっしゃった言葉。
「心に芽生えたものは、大事に温めていかないと。壊れやすいからね」
さて、ちひろ美術館の「ちひろ」は「いわさきちひろ」の「ちひろ」であります。もちろん、いわさきちひろの絵もたくさん展示されてあって、彼女の子どもの遊ぶのを描いた絵を見ていると、何か胸のつかえがすーっとほぐれていくようであります。夏休み、お母さんに連れられて来た子どもとたちもちらほらといる小さな美術館でした。
気になることがあって寒川神社でお参りして、その足で茅ヶ崎市美術館に行き、『イギリス風景画と国木田独歩』展を鑑賞しました。19世紀の風景を描いたイギリスの絵画とそれに影響を受けた同じ時代の日本の絵画が展示されておりました。
なんだか、国木田独歩の『武蔵野』の初版本が展示されていて、昔、柄谷行人さんの『日本近代文学の起源』という本をよんだことがあるのを思い出しましたが、あまりどのような内容であったかは思い出せません。日本という国が近代国家に変容するとともに、日本人が内面を発見し、それによって、疎外された風景を発見した時に日本近代文学が確立されたとか、そのような内容だったであろうか?
絵を見れば、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの白黒のリトグラフや鉛筆画が展示されてあって、ターナーの絵はモノクロでも光や空気を感じさせるな、などと思います。そうだ、これらの絵は『嵐が丘』を書いたエミリー・ブロンテと同時代ではないか。絵のどこかに『嵐が丘』がたたずんではおるまいか、とぼくは探してしまいます。
明治時代の日本を描いた風景画を見ると、妙に懐かしく、胸がざわつきます。思春期とか青春を越えて、年をとった人にはノスタルジーこそが最強の芸術の感動の発現の源なのかもしれません。
横須賀美術館に『new born 荒井良二』展を見に行きました。ぼくは荒井良二さんの絵が大好きなのです。
ぼくには夢があって、いつかアルバムを出す時、荒井良二さんの絵をジャケットにすることなのです。その時はぼくの作った歌『Blue Fishing Blues』を聴いてもらって、絵を描いてもらおう。などと思って展覧会を巡っていると、なんと大好きな酒井俊さんのアルバム『a few little things』となった絵がかけられておりました。おー、シンクロニシティですな。この夢はかなうはず。
荒井良二さんは2005年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を日本人として初めて受賞しておられ、アストリッド・リンドグレーンというとあの『長くつ下のピッピ』を書いた人ではありませんか。
心のおもちゃ箱の中のような楽しい展覧会にまた来たいな。その時、荒井良二さんが在廊しておられますまいか。9月7日までの開催だそうです。
new born 荒井良二 | 展覧会
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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