えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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NHKBSプレミアムで「世界が私を待っている・前衛芸術家草間彌生の疾走」という番組を見たのだけど、草間彌生はぼくのもっとも好きなアーティストなのであった。この番組を見て、彼女が、1975年から今まで、心の病との闘病生活であったことを知った。心の病とは関係なく、彼女の造形する絵画やオブジェは素晴らしい。わかりやすくてポップでディープでアバンギャルドで、マーベラス。現代アートにYayoi Kusamaという人が世界にいるのだ。NHKの番組でモノクロの若かりしころのいろんな希望やら野望をいだいていた彼女の写真があった。かわいらしい美人でもあったのだった。

今、彼女は、残された時間は少ないから、出し惜しみなく、とにかく描きつづけると言うのでっあった。昔、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーがインタビュアーにいつまで歌い続けるのかと聞かれ、死ぬまで歌いつづけると答えていたのをふいに思い出す。ひるがえって、そのようにして、草間彌生の水玉は増殖し続ける。草間彌生、最高!

草間彌生さんのページ
http://www.yayoi-kusama.jp/
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東京国立近代美術館に「パウル・クレー展」を見に行きました。パウル・クレーの絵を見ながら、あの人の物語の挿絵にぴったりだなどと思ってしまう。あの人とは東北の岩手県花巻の詩人にして童話作家の宮沢賢治なのです。

クレーの絵には特に具象から抽象に行くはざかい期のような作品に惹かれます。クレーの絵を見ながら、自分でも絵を描いてみたい、自分でも絵を描けるのではないかかしらと思ってしまった。けれども、クレーの描く形や色の微妙な均衡は真似できないのかもしれない。その形と色はぼくの中の眠ってしまったような子どもを刺激するようなのです。

ショップで売っていた絵葉書から気に入ったものを買って帰りました。左から「山のカーニバル(1924年)」、「円の中の魚たち(1926年)」、「ぼろきれお化け(1933年)」です。「ぼろきれお化け」、友だちになれそう。おやすみZZZzzz.....
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1973年にシカゴの救貧院にて天涯孤独であったある男の81年間の生涯が閉じられた。その前年に1972年にその男は、住んでいたアパートを引き払い、大家にあけわたしたのだが、その大家はそのアパートに残された多大な絵画と小説に驚愕した。その男の名はヘンリー・ダーガー。小説はタイプライターで清書されており、1万6千枚以上にもわたり、子供を奴隷として虐待する暴虐非道な男たちを相手に、壮絶な戦いを繰り広げる7人の美少女姉妹の物語であった。その物語の挿絵として300枚もの水彩画も残されていた。

ラフォーレミュージアム原宿に「ヘンリー・ダーガー展 アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く「非現実の王国で」」を見に行ったのです。そうかこのビビアン・ガールズという7人の少女たちは、ヘンリーが生き別れをして生涯会い見えることのなかった妹の影のようなものなのかと思った。もの狂いのイノセンス。ほとんど前知識なしに、ヘンリー・ダーガー、なんか聞いたことのあるような名前だなと思い、この展覧会に行って驚いたのだけど、この芸術家を発見した彼にアパートを貸していた写真家のネイサン・ラーナーはもっと驚いたことだろう。アパートを引き払う時、ヘンリーは部屋の中のものはすべて捨ててくれと言ったという。

彼の墓碑銘には「子供たちの守護神」とあるそうだ。そうか、21世紀は少女たちが世界を救うのかもしれないなどと思いながら、原宿の街を歩いていた。
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その昔、沖縄を旅した時、沖縄本島の西に位置する小島、久高島を尋ねたことがある。御嶽(うたき)と呼ばれる聖地のたくさんある小島だと聞いていたが、本当には何も無いような島であった。そういえば、沖縄の聖地、御嶽は海の見える何も無いようなところであったように記憶しているけれど、そこは何もないから神様のような太陽や神様のような月や神様のような海を感じれるところなのかもしれない。

静岡県三島のクレマチスの丘にあるイズ・フォト・ミューゼアムに沖縄の久高島で行われた祭祀、イザイホーを1978年に写真に納めた写真家、比嘉康雄の展覧会「母たちの神 比嘉康雄展」に行ってきた。ちなみに12年に1回行われるイザイホーは1978年以来行われていない。ノロと呼ばれる沖縄の最高位の神官は女性で、男子禁制のこの祭りを写真に撮れたのは、比嘉が西銘シズさんあらたまって外間ノロさんから「あなたのように熱心にシマに通ってくる人はいなかった。久高島の祭祀も私たちの代で終わるかもしれないのでしっかり記録してほしい」との許しがある時出たからだという。沖縄のおばんのやわらかいやさしさを感じる話。

琉球弧と呼ばれる奄美大島から与那国までの沖縄諸島の女神官による祭祀を集めたこの展覧会には南の国の霊気がみなぎっていて、ぼくのマブイ(魂)にニライカナイ(魂の帰るところ)の夢を見させるみたいであった。



イズ・フォト・ミューゼアム
http://www.izuphoto-museum.jp/index.html

久高島ホームページ
http://www.kudakajima.jp/
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この前、栃木県立美術館の「川上澄生 木版画の世界」という展覧会に行ってきた。宇都宮市って近そうで遠いねぇ。着いたら夕方近くで、いそいそと川上澄生氏の小さな木版画の作品を見てまわった。

木版画って小学生のころの図画工作、図工で習ったあれだなぁ、などと思い出し、川上澄生氏のノスタルジックな世界に引きこまれたのです。ノスタルジーというのは、ありえなかった、存在できなかかった過去の未来のようなものを今という時から眺めるというようなことなのかなぁと思った。

棟方志功という東北の、そして、日本を代表するような木版画家がいるけれども、棟方は川上の「初夏の風」という作品を見て、木版画家を志したのだそうで、川上澄生がまず初めに、明治大正昭和を生き、この世界を切り開いた人なのだろう。生涯、英語の先生をしながらの作家活動だったそうで、リーサラしながら歌も歌うぼくに近くないか? そんなことはないですな。

このところ毎晩、買って帰った画集を夜の寝る前に見ながら、川上澄生ノスタルジーに惹かれてゆく。
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昔、CDというフォーマットができる以前、音楽が30センチのアルバムというレコードであった。そのジャケットが、それぞれ、芸術的で、それ自身が絵画や写真、デザインとして秀逸だったのだ。

イギリスに一世を風びしたヒプノシス(Hipgnosis)というアート・グループがいて、彼らの作るジャケットに魅せられてもいた。なんかシュールでおもしろかった。例えば、"Pink Floyd Wish You're Here"とか"Led Zeppelin Presence"とか"Peter Gabriel"。



今、思えばレコードってかなり大きかったんだ。デザイナー、今の言葉で言うと、クリエーターがもっとも力を発揮しやすいフォーマットであったと思う。

ジャズのレコードでブルーノートなどというレーベルのジャケットデザインはどれもかっこいい。定番で"Sonny Clerk Cool Struttin'"は余りにも有名。モノクロのかっこいい写真はそのままブルーノート・レーベルのアイデンティティのようなものかもしれない。



横尾忠則は"Beatles Sgt.Ppepper's Lonly Hearts Club Band"のジャケットを見て驚き、影響を受けたとどこかで聞いたことがある。Andy Warholがデザインした"The Velvet Underground & Nico"のジャケットはあまりに有名だし、ぼくは"Rolling Stones Exile On Main Street"のジャケットデザインによってRobert Frankという素晴らしい写真家を知った。



日本には八木康夫という素晴らしいイラストレータ、デザイナーがいたのです。「細野晴臣 トロピカル・ダンディー」とか「細野晴臣 泰安洋行」とか"Fools Weed War"とかも八木さんだった。



昔はレコードジャケットをなめまわすようにしげしげと眺めて、何度も何度も同じレコードをひっくり返しひっくり返し聴いていたなー。本当に身近なアートだったと思うよ。レコード・ジャケットよ、永遠なれ!
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乃木坂にある国立新美術館にルノアール展を見に行った。美術館にはルノアールの絵の明るい光があふれていた。ルノアールは絵を描くことが幸せだと言い、七十歳を越える生涯、絵を描きつづけて生きたのだけど、貧しさから脱した時は五十歳を越えていた。小説家であり前衛芸術家の赤瀬川源平はあるNHKの美術番組でセザンヌをを高く評価し、ルノアールを芸術家としては二流に位置するらしいイラストレータだと見下していたのが気になり、実物をたくさん見てみたいと思っていたのです。

見終わった後に、意味や言葉を越えた幸せ感がいつまでも残る。ルノアールはたくさんの女の人の絵を描いたけれど、どの絵の女の人たちも、きれいな光に包まれ、うっすらと上品に優しくほほ笑んでいるのが素敵だ。あっ、またほほ笑んでいるとぼくはいくつもの絵を見て、みとれてもいた。ぼくはルノアールを光とほほ笑みの芸術家だと思います。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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