えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
ラフカディオ・ハーンが著し、池田雅之さんの訳した『新編 日本の面影 Ⅱ』を読みました。この本には、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの日本について書いた十篇、「弘法大師の書」、「鎌倉・江ノ島詣で」、「盆市」、「美保関にて」、「日御碕にて」、「八重垣神社」、「狐」、「二つの珍しい祭日」、「伯耆から隠岐へ」、「幽霊とお化け」と、巻末に小泉節子の著した「思い出の記」が収められております。
柳田國男の『遠野物語』の上梓されたのが明治43年(1910年)で、ラフカディオ・ハーンがこれらの文章を書いたのが明治25年(1892年)から明治27年(1894年)という早さに驚く。そして、『新編 日本の面影 Ⅱ』を読めば、ありありと130年前の日本を思い浮かべることができるのだ。それらは日本の民俗をリアルに詩的に表されていて素晴らしい。
さらにラフカディオ・ハーンの妻の小泉節子の「思い出の記」がハーンの人となりを伝えていてとても貴重で面白い。これを読めば、節子とハーンの愛は疑うべくもありません。小泉節子によれば、ラフカディオ・ハーンは、この世よりも夢の世が好きであったろう、とのことで、ハーンの好きなものを並べるならば、西、夕焼け、夏、遊泳、芭蕉、杉、虫、怪談、浦島、蓬莱などであったそう。これにぼくはとても親しみを感じてしまうのです。
『新編 日本の面影』と同じく『新編 日本の面影 Ⅱ』もとても面白くございました。
「新編 日本の面影 II」ラフカディオ・ハーン [角川ソフィア文庫]
二月二十四日、上野の鈴本演芸場にて令和八年二月下席昼の部です。見た演目を記します。前座の桃月庵ぼんぼりくんの「寿限無」、二ツ目の三遊亭仁之吉くんの「猫と金魚」、ストレート松浦さんのジャグリング、蜃気楼龍玉師匠の「道灌」、春風亭百栄さんの漫談、すず風にゃん子さんとすず風金魚さんのお二人の漫才、三遊亭窓輝師匠の「釜泥」、入船亭扇遊師匠の「浮世床」、林家八楽師匠の紙切り、三遊亭圓歌師匠の「夜間工事中」でお仲入りとなりました。伊藤夢葉さんの奇術 、蝶花楼桃花師匠の「権助提灯」、三遊亭歌奴師匠の「初天神」、柳家小菊師匠の三味線弾きの、唄いの粋曲、主任は三遊亭吉窓師匠の「鹿政談」でした。
特に印象に残った演目でごさいます。すず風にゃん子さんとすず風金魚さんのお二人の漫才で大爆笑しました。入船亭扇遊師匠の「浮世床」の定番の噺が楽しい。伊藤夢葉さんの奇術のとぼけた味が好きです。蝶花楼桃花師匠の「権助提灯」のお妾さんとお上さんの演じ分けと権助も楽しい。主任の三遊亭吉窓師匠の「鹿政談」の丁寧な噺ぶりになるほどと合点しました。
ところで、楽屋に入っていく蝶花楼桃花師匠をお見かけしましたよ。小柄な人でした。高座に上がると、なんと大きく見えることか。これが落語家とか、噺家とかということだろうか、と感心してしまいます。ぼくは桃花師匠は「チャンピオン」だとも思うのです。大江健三郎によれば、オックスフォードの辞典には「champion」は「誰かのために代わって戦う人」という意味が載っているそうなのです。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
町田市立国際版画美術館で同時開催されている二つの展覧会『新収蔵作品展Present for You わたしからあなたへ/みんなから未来へ』と『はんが探検隊―大きな版画の世界にようこそ!』を見ました。無料でした。相模原市に一つも市立の美術館は無く、この点では町田市が少し羨ましくも感じます。町田市立国際版画美術館は毎年、版画の美術品を着実に収集していて、もしかして、版画ということについては、日本一、もしくは世界一かもしれません。素晴らしい。今日は子どもさんがたくさん見学しておられました。今回、見た展覧会ではフリオセサル・ペーニャ・ペラルタの「現代のルンバ音楽家たち」やドド・ソエセノの「プロポウザル」とかがよかったです。
国立能楽堂で『金春流高橋忍の能「卒都婆小町」第4回士乃武能』を見ました。次のように能楽は進んでまいりました。仕舞の「草紙洗小町」と「通小町本田光洋」、狂言の「内沙汰」、金子直樹さんの解説があり、能の「卒都婆小町」です。
今日はなんといっても「卒塔婆小町」です。三島由紀夫の「近代能楽集」の中でもっとも印象的な戯曲が「卒塔婆小町」でもありました。2時間以上ある大曲だとは知りませんでした。
こんな話です。旅の二人の僧が墓場で足を休ませていると、一人の老女が現れて、卒塔婆に腰かける。当時の卒塔婆とは太い柱のような墓標である。二人の僧は、老女の無作法を責め立てる。それを老女は世の儚さと、この世に不変なことは何もないこと、世界は空であることなどを言い、二人の僧を負かす。僧は老女にあなたは誰なのかを尋ねる。老女な百歳となった小野小町であると告げる。そして、かつて老女が百夜通えば、思いを遂げさせようと自分の言った、深草少将を思い出す。一夜を残すのみとなった深草少将は九十九夜の後、力尽きて死んだのだった。老女はかつて彼女に恋焦がれた深草少将の怨霊に取り憑かれ、狂人となり、深草少将の百夜通いの狂乱を再現する。老女が狂気も去り、ふと目が覚めれば、老女は悟りの道を歩いていく。
観阿弥が作り、さらに世阿弥が改訂したという、凄まじい話であります。「老女物」などというそうだ。能には狂人が多く出てくることに気がついた。悟りが何であるのか、わからなくなる。そういう能に惹かれるぼくは何だろう? などとぼんやり考えていると、三島由紀夫の「英霊の声」も、あたかも能であることに気づきました。三島は自害直前のその若き晩年の時、能だけは信ずるに足る、といっておりました。
「卒塔婆小町」を見ると、謡本で詞章を読みかえしたくなります。名作です。
第25回さがみはら若手落語家選手権の第4回予選会でございます。見た演目を記します。前座の桂あま夏くんの「つる」、二ツ目の立川成幸くんの「宮戸川」、二ツ目の三遊亭ごはんつぶくんの「かながわの謎」、二ツ目の三遊亭遊かりさんの「夢の酒」で仲入りとなりました。二ツ目の立川談洲くんの「あくび指南」、二ツ目の三遊亭好青年の「千早振る」でした。
本選の出場者はお客さんの投票で決まります。ぼくは立川談洲くんに投票しましたが、おしくも2位。1位は三遊亭ごはんつぶくんで、本選出場が決まりました。「かながわの謎」は自作の新作でたくみな話の筋でおしみもなく笑いをとっていました。
これで本選出場は春風亭与いちくん、金原亭杏寿さん、桂銀治くん、三遊亭ごはんつぶくん、2位で最高得票を得た三遊亭青森くんとなりました。芸達者な演者がそろいました。3月8日の本選が楽しみであります。
横浜美術館で『いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年』という展覧会を見ました。戦後の1945年から今までの日本と韓国のそれぞれの現代美術とその関係を見つめ、何かを新たに発見しよう、という展覧会です。
高校生のころ、韓国の伝統楽器のグループ、サムルノリのコンサートを見て、抵抗の詩人、金芝河の詩に触れて以来、ぼくにとって韓国の芸術や文学はとても気になる存在でもあるのです。
今回の『いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年』はとても充実した内容でとても面白く、日本にとっての敗戦、韓国・朝鮮にとっての解放直後の何やら重くもある在日の人たちの絵から始まり、隣り合った武蔵美術大学と朝鮮大学校の学生たちの分断に抗した交流などの明るさに至るそれに、大きな持続する交流の物語を感じたのであります。坂本龍一のもっとも尊敬する芸術家である李禹煥(リ・ウファン)のピンク色を塗りたくった大きな絵画の鮮烈さ。日本と韓国で同時開催された展覧会での若き村上隆の時代と世界を深く引っ掻くかのような作品などに驚く。
民族のとは何か、祖国とは何か、それを越えていくものとは何か、越えられないものがあるとすれば、それは何か、どうしてなのか。ぼくはそれぞれの民族がそれぞれの民族を愛することを肯いつつも、世界市民と世界でだれもが同胞であることを、心貧しくも信じたいのです。
『いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年』の充実した内容に、すべてを丹念に見きれず、買い求めた図録を家でゆっくり見るのも楽しみであります。会場には若い女子の姿も多い。今という時代も感じた展覧会でもあります。
イタリア出身の研究者で、国連人権理事会に任命されたフランチェスカ・アルバネーゼさんの著した『ガザへの集団犯罪 私たちはいかにジェノサイドに加担しているか』を読む。この本によって、イスラエルによるパレスチナ人への残虐な殺戮はアメリカ合衆国を中心としたさまざまな国家、国際社会、企業によるイスラエルの無法の容認と支援があることが、明らかにされております。ふと、自分の手にも、殺された子どもの血がべったりとついているようで、最悪の気分にもなりますが、声を発しつづけなくてなるまい、と自分に言い聞かせる。
心貧しくも、ぼくは、パレスチナとガザについては、インターネットのさまざまなところに何度も意見を書いてきました。そして、今、アメリカ合衆国に入国の際は、ネット上に公開してきた文章の提出が求められるという。ぼくなどは、さしづめ名誉の入国拒否だろうか? 自由の国だったアメリカ合衆国は堕ちた。もともとは黒人を殺しても何の咎めもない南部をかかえたアパルトヘイトの国であった。イスラエルの今は、パレスチナ人を殺しても何の咎めもないアパルトヘイトの恐ろしい国である。イスラエル産のレモンの入った缶チューハイを飲むと、血の味がしないか? イスラエルはジェノサイドをやめろ。世界はジェノサイドをするイスラエルへの加担をやめろ。
【2月発売】ガザへの集団犯罪――私たちはいかにジェノサイドに加担しているか | 地平社
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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