えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

日本武道館でノラ・ジョーンズを見ました。
昔、彼女のファースト・アルバムは、こんなまったりした声に癒されたらおしまいだ、などとひとりごちながら、よく聴いていました。最近、そのファースト・アルバムのデラックス・エディションが出ていて、これもよくて、よく聴いています。
生で初めて聴くノラ・ジョーンズですが、やっぱバンドが抜群にうまい。バンドはベースとドラムスが要だなぁ、と思った次第。とくにドラムスのブライアン・ブレイドは凄腕。
ノラ・ジョーンズの音楽はジャズというより世界一コスモポライツな都市、ニューヨークのカントリー・ミュージックの趣だけれど、ライブではかなりのエッジを利かせた音です。
黒いひざ下まであるスカートのワンピースにスパンコールのジャケットをはおり、髪は1970年代みたいなパーマをかけていて、おー、独特だと思いました。MCでしゃべり始めると、歌う時ほどには、その声がしゃがれても、低音が響くわけでもなく、なんとなく、その声の違いに、昔、見た中島みゆきのコンサートを思い出していた。ノラの弾くピアノがとても饒舌で、それも意外でした。
ラストはノラの最大のヒット曲"Don't Know Why"。坂本龍一さんの最近のインタビューで、「戦場のメリークリスマス」をライブで演奏するのが、昔、嫌で嫌でしょうがなかったけれど、キャロル・キングのコンサートで"You've Got A Friend"を聴いて、嫌じゃなくなった、コンサートって、これでいいと思う、との言葉を思い出した。ノラ・ジョーンズでも"Don't Know Why"は、お客さんは最大の拍手でした。
日本武道館のカテドラルみたいな音響も素晴らしい。
楽しかった。


相模大野のアコパで打田十紀夫さんのライブを見ました。
打田さんは三本のアコースティックギターを持ってアコパにいらしておりました。その三本の中でも古いリゾネータギターで奏でられるブルースが最高です。ライブの後、打田さんにそのリゾネータギターについて尋ねたところ、なんでも1932年のアメリカのNational製のギターにご自身でピックアップを付けたりしての改造をなされているとのこと。素晴らしいフィンガー・ピッキングとギターの響きを堪能しました。
打田さんはステファン・グロスマンマンにギターを習い、そのステファン・グロスマンは、打田さんいうところの戦前のブルースの巨人、ブラインド・ブレイクに習ったらしい。ということは、打田さんはブランド・ブレイクの弟子にあたる人ではあるまいか。凄いっす。
そんな打田さんのギターを聴きながら、すでにそのギタースタイルがブルースから二歩か三歩かは、いくぶんオリジナルの方に進みつつも、古いブルーズマンに敬意を表していて、ぼくは、「モダン・フォーク・ブルース・ギター」などという言葉を思い浮かべていたのであります。


横浜のサムズアップでSandiiのライブを見ました。バックはスラックキーギターの第一人者的名手、山内 Alani 雄喜さん。素晴らしかった。
ぼくの大好きな服部良一の名曲「蘇州夜曲」をハワイアンバージョンで歌ってくれたのには感激しました。SandiiさんはMCでこんな逸話を披露してくれました。なんでもSandiiさんのお母さまが亡くなられた時に、お母さまはSandiiさんにこんな言葉を伝えられたそうです。
「カンザシ、蠟燭がいっぱい、蝋燭がいっぱい」
カンザシは寒山寺のことだとSandiiさんは気づき、Sandiiさんの持ち歌でもあるこの寒山寺の出てくる「蘇州夜曲」をお母さまの耳元で歌ったとか…
ラストの歌は至高のチャント。ひょうきんにMCしながらも、Sandiiさんは歌う女神のようでありました。


バズ・ラーマン監督の『エルヴィス』を見ました。
トム・ハンクスが「スノーマン」を名のる悪徳マネージャーの気持ち悪いトム・パーカーを怪演していて、このトム・パーカーを語りべとして物語は進んでいきます。エルヴィス・プレスリー役のオースティン・バトラーは文句なくかっこいい。
BBキングとかリトル・リチャードとかぼくの大好きなブラック・ミュージックのヒーロがたくさん出てきます。南部のブルースやゴスペルから受けついだものエルヴィスには確かにあって、それは、乗りうつった魂のようなものでもあったのではないかしら?
ぼくが若かりしころ、エルヴィスのサン・レーベルのアルバムを気にいってよく聴いていました。クールなロックンロールが最高で、バラードの「Blue Moon」を聴いて、こんな寂しい歌はどこにもないと思いました。今でもそう思います。エルヴィスはこの寂しさから逃れるために、ロックンロールを歌い、そして、オーディエンスの女の子たちの絶叫もまじった大声援を受けるのことが生きているということだったのではないかしら?
ジョン・レノンはエルヴィスを兵役に行った時に死んだのさ、と言っていましたが、この映画でも大きく取り上げられている1968年の「Elvis Come Back Special」をぼくは昔、レンタルビデオで見て、それは、それはかっこよく、ジョン、それはちょっと違うのではないか、と思っていました。ビートルズの初期のジョン・レノンの歌い方はすごくエルヴィス・プレスリーに似ている、とも思うのですが、どうだろうか?
最期は四十二歳の若さでステージに立つために多用していた市販薬の乱用でぼろぼろになって死んでしまったエルヴィス。あなたは世界を変えるために神さまがつかわした本物の特別なシンガーです。
映画『エルヴィス』オフィシャルサイト - Warner Bros


青山のブルーノートへヤン富田のコンサートを見に行った。
ステージに立ち並ぶオールドスタイルの電子機器に「レトロフューチャー」などという言葉が思い浮かぶ。ヤン富田さんって滅多にコンサートとかってやらないんじゃない? 古いアーケードゲームもある明滅する電子機器にワクワクしてくる。
1曲目はフリーキーなジャズ風の電子音楽。おー、前衛、かっこいい。これは1960年代後半のIntergalactic Research Arkestraを名乗っていたころのSun Raかよ。なんと、サックスはプラスチックスの立花はじめさん、この人、ぜんぜん年とってないんじゃん。パンク黎明期にプラスチックスは新宿ロフトで見たんだよ。電子音楽、エレクトロニカっていうのか、なのにとてもとてもエモーショナルなのが、心地よく、ぼくの体は揺れてしまう。
ステージのバックスクリーンにはフライトシミュレーターの映像が映し出される。そして機内のウィンドウペーンの画像も。宇宙につづく空の旅。
最高におもしろくごきげんなコンサートだったのだけど、ヤン富田さんのスティールパンの演奏は聴けませんでした。ヤン富田さん、好きに音楽をつづけていってください。スティールパンの演奏は、いつかの次の機会まで、楽しみに待っています。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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