えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

ケン・ローチ監督の最新映画「ジミー、野を駆ける伝説」を見ました。原題は"Jimmy's Hall"。ストレートに訳すると多分、「ジミーの公民館」。
この映画もそうなのだけど、最近のヨーロッパの映画はヒューマニティーに訴えるてらいのない傑作が多いと思う。この「ジミー、野を駆ける伝説」も素敵な映画でした。バリー・ウォードの演じるジミー・グラルトンはこの映画の監督であるケン・ローチ、その人であるかのようで、当世のヨーロッパの不穏な世界の中、直球勝負のメッセージに胸を打たれました。
話の筋のさわりを少しだけあかすと、アメリカからアイルランドのとある生まれ故郷に帰って来た主人公のジミー・グラルトンはアイルランドのとある村に、人々の学びと憩の場所として、貧しい村人たちと共同で集会所、ホール、公民館を作るのだが、ダンスに興じもするそこは、教会からは不道徳だとされ、上流階級の地主からは共産主義者だとののしられていく。さて、これがどうなるかは、興味のある人は、映画で見てください。もちろん、ジミー・グラルトンは実在の人物で、ケン・ローチは昔の事実から今の状況にメッセージしているかのよう。
それから、この映画を見ると、ヨーロッパでの宗教組織と政治、階級社会のことなどが、リアルとして感じられもします。昨今のフランスでの事件など、ぼくは、当惑しつつ、人を殺すな、と強く思います。
ケン・ローチ監督の日本で未公開の長編ドキュメンタリ"The Spirit of '45"も見てみたいのだけど。
http://www.jimmy-densetsu.jp

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