えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

この前、見た映画「バンクーバーの朝日」の原作本でもあるらしいテッド・Y・フルモトさんの著した「バンクーバー朝日」を読了した。
映画の方はなんとも抑制の効いた描かれ方がされてあったのだけど、この原作本の方が、ドラマチックな物語の展開がされていた。何せ、冒頭のシーンがカナダの各地で吹き荒れたカナダ白人による排日暴動、異国人排除のシーンに始まり、我らがバンクーバー朝日のエースの一人となるミッキー北山は利き腕に生涯に負傷を負ってしまうのだ。
さて、事実の基づくフィクションと謳われた「バンクーバー朝日」によれば、この野球チームは何回もチャンピオン・シップに輝くカナダでも有数の強豪であったらしい。日系人ばかりを集めたチームにいつしか、白人たちも合流し、そのフェアープレイ精神こそ、武士道の精髄だとも敬意を払われていたたのだけど、太平洋戦争を挟んだ日米の開戦とともにチームは廃され、すべての日系人は強制収容所に送られてしまう。
二度とバンクーバー朝日は再結成されることはなかったのだけど、トム・バックル理事長の言った「我々には借りがある・・・・・・」という言葉とともに二十一世紀になりカナダの野球殿堂入りとなるのだった。
そして、改めて、戦争反対!

この記事にコメントする