えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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この前の大きな大戦がヨーロッパで起こるころベルギーからヒットラーの政治を嫌い一人の青年がパリに逃れてきた。彼の名はフリードマン・エンドレ・エルネーといい、写真室の現像助手として細々と生計を立てていたのだけど、同じくポーランドからヒットラーの支配を嫌い逃れてきたゲルタ・ポホイルという女性の出会い、恋に落ちる。ゲルタはエンドレに、妙な一案を授ける。ニューヨークからやってきた裕福な写真家、ロバート・キャパという名前で売りだしてはどうかと。そして、不思議なことにロバート・キャパという名前をかたり初めてから、フリードマン・エンドレ・エルネーの写真は売れ始め、雑誌に掲載される。

いつしか、エンドレから写真術を得たゲルタも同じく、ロバート・キャパとしてエンドレと共同して写真を発表し、ロバート・キャパの名ははスペイン内戦を撮った写真によって、決定的なものになっていく。けれども、独立心旺盛な進取の女性であったゲルタはロバート・キャパではなくゲルダ・タローという名前で写真を発表していくようになる。エンドレと行動を別にしたスペイン内戦の取材の時、ゲルタは不慮の事故により、二十七歳で夭折してしまう。その知らせを聴いたエンドレは三日三晩泣きとおし、数ヶ月、部屋に閉じこもっていた。ゲルタの生きているころのエンドレを叱咤激励する声、もう半歩、前に出て写真を撮るのよ、という幻の声を何度も聞いたのかもしれない。

さて時は過ぎ、パリもヒットラーの軍隊に陥落し、エンドレはニューヨークに逃れる。しかし、彼にはまだ撮らなければならないものがたくさんあった。アメリカとカナダとイギリスの連合国のフランスのノルマンディー海岸の上陸部隊に従軍カメラマンとして参加した。兵士たちとともに、雨あられのような銃弾のふりそそぐ遠浅の海のなかをエンドレは進んで行く。彼の武器はカメラのみ。その時、エンドレの耳にこだまするのは、ゲルタのあの声で、こう語りかける。

「エンドレ、振り返って写すのよ、写真を撮るのよ、勇気を出して、あなたはロバート・キャパよ」

横浜美術館で「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」という展覧会を見て、こんな物語を想像してしまいました。

http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2012/capataro/index.html
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えいちゃん
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歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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