えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

報道・戦争写真を芸術に拮抗するまでに高めたある意味での発明者、発見者であるカメラ・マン、ロバート・キャパの著した第二次世界大戦の従軍記である「ちょっとピンぼけ」を読了した。
キャパの文章って、明るく、軽妙洒脱なところもあって、何か、アルゼンチン生まれのキューバ革命をなしとげ、ボリビアで銃殺された、そして、思い出す本として「モーター・サイクル・ダイアリー」という青春旅行記があるチェ・ゲバラだったり、大正時代の虐殺されたアナーキスト、大杉栄だったり、第ニ次世界大戦で帰らぬ人となった飛行機乗りにして「星の王子さま」の作者、サン・テグジュペリなどを思い出させる。どの人も少年の心を死してもまだ持ち続けるような大人で、死をも恐れない。
キャパもパラシュート部隊の一人としてカメラを持ちながら敵地に降下していったりしたんだよ。けれども、ロバート・キャパはこの本が上梓される2年前の1954年にベトナムで地雷を踏んで帰らぬ人となってしまう。憎むべき戦争によって生かされ、その戦争によって死んだ、もしくは殺されたロバート・キャパは、二十世紀のまぎれもないアイコン(聖像、偶像)の一人だとも思った。

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