えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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神保町シアターで小津安二郎監督の『長屋紳士録』と『お茶漬の味』を見ました。これで戦後の小津安二郎の映画はすべて、映画館で見たことになります。

『長屋紳士録』は落語の長屋の人情噺のような風情が素敵すぎます。飯田蝶子演ずる戦争が終わった直後のバラックの家に子役の青木放屁演ずる親とはぐれた子のめでたしめでたしの別れが涙をさそいます。

『お茶漬の味』は、海外に単身赴任する夫と妻が別れの前の夜にお茶漬を食べるという、それだけの話で、これだけでよく映画として成立させて、客を感動させるのは、奇跡のようなことではありますまいか。映画が終わりふと隣に座っていた知らない若い女子を見ると、涙で赤く目をはらしているようでした。木暮実千代演ずるつんつんした妻に佐分利信演ずる夫のやさしいこと、やさしいこと。夫は糠漬けのきゅうりかなにかを包丁で切る妻に手を切らないかいと気づかい、着物のにの腕の裾をそっともってやったりします。ご飯を食べる妻が自分の手が糠味噌臭いというと、夫は指が驚いているんじゃないかという。いつの時代も人の求めているのは同じで、さりげないやさしさと気づかいなのですな。そして、めでたしめでたしとなります。

小津の人を見る目のやさしさに心を打たれた二本でした。
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ダニー・ネフセイタイさんの著した『イスラエル軍元兵士が語る非戦論』を読みました。イスラエルに出自を持つダニー・ネフセイタイさんの自伝的な内容とユダヤ人の苦難の歴史についてのことも含み、非戦論にたどりつくこの本はとても説得力があり、世界が進むべき平和への方向を指し示してもおります。武器によって武器に勝っても平和が訪れないのは、現在の世界で自明のことだとぼくはこの本を読んで改めて思います。そう、武器を捨てて、話し合うことしかないのだと思います。すべての紛争、戦争を停止させ、ダニー・ネフセイタイさんのいう「心を使って」、相手のことを想像し、痛みを慮り、武器を永遠に掘り起こせない地中深くに埋めてしまい、憎しみを手放しましょう。そうしなければ、人類は同じ悲惨の繰り返しです。だから、ぼくも、すべての人が平和に生きれるために、非戦を願い、非戦を祈っております。

イスラエル軍元兵士が語る非戦論/ダニー・ネフセタイ
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古賀豪監督の『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を見ました。見始めると、ぼくは、この映画の昔の日本のどこかの村の因襲にまみれた怪しげな世界に、鬼才、市川崑監督の『犬神家の一族』を思い出してしまう。物語が進むと更に更に、映画は妖気ただよう世界に進んでいき、すさまじい。小学生が見ると、トラウマになりそうです。日本でしか成立しない物語に戦後日本への批評も表される。日本のアニメはやはり凄い。そして、ついに鬼太郎は誕生するのです。

映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』公式サイト
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江ノ島に詣でました。何やら、阿夫利神社、大山寺のある大山が陽の神であり、江ノ島が陰の神と昔から呼ばれ、二つ巡れば、陰陽そろい、よいらしい。

それに昔から伝えられている江島縁起によれば、ことごとく災いをもたらす五頭龍を改心させたのか江ノ島の弁財天で、改心した五頭龍は人々の平和と安寧に尽くしたという。

二年前、加えて去年からの人のもたらした災い、正月早々、天変地異、地震もあろうが、我ら、善良なる民は力を尽くしております、せめてものこの先、お頼もうします、と神仏への願いを申し上げ、江島神社の辺津宮、中津宮、奥津宮を詣で、帰りの路で江の島大師に参りました。読んだ句、一つ。

 初夢の龍の風吹く奥津宮
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新宿末廣亭の昼の正月初席第一部で落語と色物を楽しみました。たくさん咄家さん、芸人さんが出演しております。いつもは開いていない二階の桟敷席まで開ける完全満員の賑わいです。

桧山うめ吉さんの小唄と、その後に舞った獅子の舞いに正月気分が盛りあがってきます。滝川鯉昇師匠の「鰻屋」が江戸の町にいざない、なんともいい感じ。上方の笑福亭鶴光師匠の師匠の笑福亭松鶴の思い出話に大笑い。いつも楽しいボンボンブラザーズの曲芸があり、春風亭昇太師匠の「壺算」で大爆笑となりました。

ふと、寄席から出て、新宿の街を歩きながら、ぼくは人類が滅亡する前の日であっても、寄席は開いていて、やっつぁん、くまさんの落語の呑気な笑いが小屋中に響いていて欲しいと思ってしまう。そうなれば、誰もいなくなった地球に、人類には善良なところもあったという微かな記憶が残っているでしょう。
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私は子どもたちが死んではいないことを願っている
子どもたちは戦争が終わるまで一時的に空に引き上げられただけなのだと

そして、子どもたちは安全にわが家に帰ってくる
父さんと母さんが子どもたちにどこにいたのとたずねると
子どもたちは雲の中で遊んでいたよとこたえるのだ
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年の初めの正月二日にうらたんざわ渓流釣場へ行きました。うらたんざわ渓流釣場は、今、正月八日までお正月の祭りのようなことが行われていて、小雨こぞ降る中、釣り人もいっぱいいて、魚も大量に放流されていて、尺(30センチメートル)越えの魚もたくさんいて、それどころか二尺越えの魚もやくさん泳いでいます。ぼくも尺越えの魚を一匹釣りましたが、フォトコンテストには参加せず、いつも通りリリースしてしまいました。そして、無料で振る舞われた豚汁はとてもおいしかった。うらたんざわ渓流釣場はぼくの釣りの原点であり、しっかり、ぼくの釣りのホームだとも思います。楽しかった。そこで読んだ一句。

 冬の雨鱒を放てば晴れんかな
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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