えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
黒澤明監督の『七人の侍』を見ました。1954年の映画です。
4Kデジタル修復版を映画館で見ました。よって、3時間27分の長尺もので、途中に休憩あり。その休憩のタイミングが絶妙にうまい。合戦の前日、いよいよ七人の侍や農民とともに悪党退治をやってやろうと観客の心もたかぶっているところでの休憩なのです。
七人の侍たちも、やはりそれぞれに個性的で面白い。農民出の孤児の侍もどきの三船敏郎の演ずる菊千代。頭目の志村喬の演ずるかっこいい島田勘兵衛。木村功の演ずる若侍、岡本勝四郎の初々しさ。稲葉義男の演ずる片山五郎兵衛は静か、穏やか。加東大介の演ずる七郎次は勝四郎を慕う自由な股旅もの。千秋実の演ずる林田平八は憎めないひょうきん者。宮口精二の演ずる久蔵は文字通りの剣豪で、クールなニヒルもの。そして村に咲いた華麗な翳りなき花のやうな志乃を演ずる津島恵子。村の長老を演ずる高堂国典や臆病な農民の左卜全など、バイプレイヤーも腕達者。
4Kデジタル修復も素晴らしく、映像もいいが、音声では三船敏郎の演ずる菊千代の怒鳴っているセリフの言葉もちゃんと聞き取れるのです。
数日にわたる合戦の迫力は映画史上に残ります。フランシス・フォード・コッポラやスティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカスは映画監督を志すならば、『七人の侍』を見よという。そして、大団円、盗賊の悪党どもを退治して、村に平和は戻り、農民たちの田植えのする、その光景の多幸感あふれるまぶしさに、ぼくは『七人の侍』を再び見れて本当によかったと思うのでした。
県立神奈川近代文学館で『坂口安吾展 あちらこちら命がけ』を見ました。あらためて、坂口安吾ってかっこいいなあ。そのかっこよさとは、生き方から文章による作品のあれこれまで。ぼくの卒業した大学のもっとも誇れる先輩でもあります。大学では悟りを得ようと仏教を研究するために印度哲学倫理学科に学んだけれど、悟りは得られず、文学、作家への道に舞い戻ったという。売れない作家として身を立てつつ、第二次世界大戦の真珠湾攻撃の時には、国のために身を捧げることを覚悟し、その後は戦争に行くことを免れるために、あれこれと画策し、軍部のために軍の嘱託で映画の脚本を書く仕事に形だけ就いたという。戦争を生き延びたい、と願いながら、空襲に燃え、瓦礫となった東京をいつまでも離れなかった。その相矛盾するそれぞれの行動と恣意を、真珠の粒に例え、安吾の全体をつらなる真珠の首飾りに喩えたこの展覧会のキュレーターはさすがだと思う。
この『坂口安吾展』を見つつ、安吾の言葉はけっして古くならず、ふと、ぼくは、安吾のいくばくかの言葉を、はげましの言葉としてガザの人たちにも贈りたいとも思ってしまったのは不遜だろうか? いや、人を愛し、人の営みを愛し、風が吹きとおるかのように、故郷を形なきものとして称えた安吾大兄、安吾大先輩ならば、許してもくれよう。安吾の生涯すら安吾の作品のように思えてしまいながら、ぼくの一番好きな坂口安吾の言葉による作品は「青鬼の褌を洗う女」なのです。ぼくはこの戦争の世界に「青鬼の褌を洗う女」に出てくる青鬼の調子外れの胴間声を今一度、響かせたいのです。
神奈川近代文学館の隣の港の見える丘公園にある英国式庭園も素晴らしかった。いつ来てもここでは花が咲いてるねえ。つかの間の癒しのひとときでもありました。
十月十四日、新宿末廣亭にて令和七年十月中席です。見た演目を書き出してみます。前座の三遊亭夢ひろくんの「他行」、二つ目の三遊亭花金くんの「やかん」、春風亭吉好師匠の「熊の皮」、国分健二さんの漫才、春風亭笑好師匠の漫談、日向ひまわり師匠の 講談「木っ端売り」、ぴろきさんの漫談、春風亭柳太郎師匠の「カレー屋」、三遊亭竜楽師匠の「蛙茶番」東京ボーイズのお二人の歌謡漫談、桂伸治師匠の「替り目」、三遊亭円丸師匠の「お菊の皿」で仲入りです。雷文音助師匠の「宮戸川」、東京太さんの漫談、三遊亭遊馬師匠の「転失気」、春風亭柳好師匠の「なめる」、鏡味正二郎師匠の太神楽曲芸 、主任は春風亭柳之助師匠の「子別れ」でした。
その後、新宿から中野に列車で移動し、なかのZERO小ホールで『桃花一葉』という落語の二人会を見ました。見た演目です。蝶花楼桃花師匠と桂二葉師匠のトーク、前座の三遊亭東村山くんの「牛ほめ」、桂二葉師匠の「看板のピン」、蝶花楼桃花師匠の「元禄女太陽伝」で仲入りとなりました。蝶花楼桃花師匠の「やかん」、主任は桂二葉師匠の「子は鎹(子別れ)」でした。
今日はなんといっても桂二葉師匠の「子は鎹」です。関西弁で語られる人情噺に江戸の粋ではない上方の伝統の深い根っこを感じます。すごくいいものを聴いたという感じです。感動しました。がつんとやられました。素晴らしい人が出てきたものだ。
暗いこの世のつらさ忘れ、落とし噺は心のオアシスです。
ガザの停戦を心から喜べない自分がいる。イスラエルは70年以上、民族差別、民族隔離、民族虐殺を行ってきた国だ。世界の心ある人はイスラエルをさらに注視し、何かあれば、ただちに抗議の声をあげなくてはならない。
『猫と藤田嗣治』を読みました。藤田嗣治の画集なので、読んだというより見たというほうがいいのかもしれません。監修をポーラ美術館の内呂博之さんが行い、文を美術ライターの浦島茂世さんとネコ研究者の荒堀みのりさんが書いた本です。生涯にわたって藤田嗣治は、ここにも猫がいる、あそこにも猫がいる、といった具合に、戦争画の数年間の期間を除いて、猫を描きつづけたのでした。ピカソの鳩、藤田の猫、とぼくは思うのでありまして、しかも、藤田嗣治の猫は、躍動感に満ち、生きているかのようで、いかにも可愛く、藤田自身の猫への愛を感じてしまうのであります。
猫と藤田嗣治
府中市美術館で『フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫』を見ました。戦前期の藤田嗣治の何気なく描く猫がリアルでありながら、かわいい。戦後はカリカチュアされた猫なども藤田はいっぱい描いている。本当に猫が好きだったんだ。藤田は日本画で「猫」も描いているのだけど、自ら日本画を知っていたから西洋で自分の絵が認められた、などと語っていたらしい。付け加えるに、西洋では単なる動物で背景や象徴にすぐぬものが、日本では心のある生きものなのです。真言宗の胎蔵界曼荼羅にはたくさんの心ある生きものも描かれているではないか。などという講釈はここまでとして、日本画からは、原在明の「虎耳草と猫図」、菱田春草の「黒猫」、岸田劉生の「眠猫」なんかがまたいい。ひさしぶりに熊谷守一の「白猫」も見れました。中村寛の「猫の子」や長谷川潾二郎の「猫と毛糸」のもふもふ感。猫好きにはたまらない垂涎の展覧会のようです。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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