えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

七月八日、新宿末廣亭令和七年七月上席昼の部を見に行きました。見た演目を書き出してみます。前座の桂伸都くんの「寄合酒」、二つ目の桂しん華さんの「ぞろぞろ」、桂伸衛門師匠の「八五郎出世」、ぴろきさんのウクレレ漫談、神田紫師匠の講談「お富与三郎」、三遊亭愛楽師匠の「猿後家」、宮田陽さんと宮田昇さんのお二人の漫才、桂南なん師匠の「へっつい幽霊」、玉川多福師匠の浪曲「男はつらいよ第20作 寅次郎頑張れ!」、林家今丸師匠の紙切り、滝川鯉朝師匠の「松山鏡」、春雨や雷蔵師匠の「強情灸」で仲入りです。二つ目の桂伸べえくんの「鼻毛カマキリ」、松廼家八好さんの幇間芸 、桂宮治師匠の「権助魚」、三遊亭笑遊師匠の「片棒」江戸家まねき猫師匠の動物ものまね、主任は桂伸治師匠の「ちりとてちん」でした。
印象にとくに残った演目です。桂しん華さんの「ぞろぞろ」ののんびりした感じがいい。桂伸べえくんの「鼻毛カマキリ」のシュールな噺に爆笑してしまいます。松廼家八好さんの幇間芸は幇間芸というものを初めて見ました。幇間芸をする人は浅草に六人しかいないそうです。ばかばかしさに笑えます。桂宮治師匠の「権助魚」と三遊亭笑遊師匠の「片棒」に大爆笑。桂伸治師匠の「ちりとてちん」は大好きな噺でこれも大爆笑。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスなのです。


国立能楽堂にて能楽を見ました。狂言は大蔵流『萩大名』、能は喜多流『楊貴妃』でした。
『萩大名』はこんな話。和歌を読ませるという邸宅に訪問するという大名に太郎冠者は「七重八重九重とこそ思ひしに十重咲き出づる萩の花かな」という歌を授けますが、覚えの悪い大名が失敗ばかりします。落語の粗忽者噺のルーツであるような気もしました。
『楊貴妃』は白楽天の「長恨歌」を基にした、政変により、玄宗によって悲劇の死となった楊貴妃の蓬莱の黄泉の国で一人暮らす、寂しく悲しい曲。この曲の途中から客席のいろんな席からすすり泣きが聞こえていました。真後ろの一列にほぼ外国人ばかり、多分、アメリカ人が座っていたのだけれど、そこからも誰かのすすり泣きが聞こえます。ぼくも、中国由来の曲から日本人の精神性のもっとも美しい能の精髄を感じさせる舞台に感動した次第です。素晴らしかった。


六月三十日、新宿末廣亭で令和七年六月下席昼の部でした。いつものように見た演目を書き出してみます。前座の柳家小きちくんの「金明竹」、二つ目の柳家小もんくんの「強情灸」、二つ目の林家ぽん平くんの「松竹梅」、小林けん太さんの音まね、柳家平和師匠の「死ぬなら今」、鈴々舎馬るこ師匠の「夢の国コブシーランド」、遠峰あこさんのアコーディオンと歌、三遊亭武蔵丸師匠の「不精床」、吉原朝馬師匠の「松山鏡」、江戸家猫八師匠の動物物ものまね、柳家さん喬師匠の「替り目」、柳家小満ん師匠の「宮戸川(お花半七馴れ初め)」で仲入りとなりました。柳家海舟師匠の「三方一両損」、林家楽一師匠の紙切り、古今亭志ん輔師匠の 「ふぜいや」、林家正雀師匠の「鼓ヶ滝」、鏡味仙志郎師匠と鏡味千成師匠のお二人の太神楽、主任は柳家小里ん師匠の「三人兄弟」でした。
柳家小もんくんの「強情灸」がよかったね。三遊亭武蔵丸師匠の「不精床」のなりきりようがとても笑えます。柳家さん喬師匠の「替り目」の正統の古典落語がうれしい。柳家海舟師匠の「三方一両損」は大岡越前も登場するの気持ちのいい政談もの。主任は柳家小里ん師匠の「三人兄弟」の絶妙な落ちになるほどと納得します。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスなのです。




六月十六日、浅草演芸ホールで令和七年六月中席昼の部の『初代林家三平生誕百年記念興行』を見ました。
見た演目です。二つ目の林家あんこさんの「北斎の娘 シーボルトの注文」、柳家わさび師匠の「ミクロマリスト」、寒空はだかさんの漫談、二つ目の林家咲太郎くんの「鶴」、林家たけ平師匠の「電車風景」、立花家あまね師匠の三味線弾きの唄いの民謡、林家木久蔵師匠の「勘定板」、林家うん平師匠の「佐野山」で一回目の仲入りです。ロケット団のお二人の漫才、春風亭清朝師匠の「悋気の火の玉」、林家種平師匠の「ぼやき酒屋」、林家ペーさんの漫談、柳家小ゑん師匠の「鉄の男 序」、柳家小さん師匠の「不精床」で二回目の仲入りです。林家つる子師匠の「箱入り」、関根勤さんと林家三平師匠の初代林家三平にまつわる対談、春風亭小朝師匠の「源平合戦 扇の的」、林家正蔵師匠の「お菊の皿」、翁家勝丸師匠の曲芸、主任は林家三平師匠で遠峰あこさんのアコーディオン付きの小噺の連発でごさいました。
その後、寄席を出て、浅草の街をぶらぶらしながら、こんな白日夢のようなものを見ました。初代の林家三平さんがぼくの目の前に現れます。林家三平は特攻隊の生き残りだったそうで、ぼくは三平師匠に、おまえみたいのがいたから、日本は負けたんだ、なじりました。すると三平師匠は例のポーズの頭にげんこつをかざし、どうもすみません、というのです。そして、次には笠智衆が出てきて、負けてよかったじやないか、といいます。すると、加東大介が出てきて、そうかもしれねえな、バカな野郎がいばらなくなっただけでもね、というのです。林家三平さん、ありがとう。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスなのです。


国立能楽堂で能楽を見ました。坂井孝一先生の講演『平家物語と能が生み育てた優美なる救済劇』があり、狂言は大蔵流『真奪』、能は観世流『敦盛』でした。
『真奪』では「どろなわ」の言葉の由来を知りました。「どろなわ」とは泥棒を捕まえてから縄を結うことで、なるほどの滑稽劇であります。
『敦盛』は平家物語からの話です。源氏の武者、熊谷次郎直実が数え十五歳もしくは十六歳の幼き平敦盛を征伐し、斬りすてたのを後悔し、仏道に入り、その斬りすてた敦盛を回向し、敦盛の霊は慰められ、敵も味方もなく、仏道の前では仲間である、と悟るという話でございました。世阿弥による名作であります。ついには平らかな和解となることに、ぼくも涙するしだいです。能の美しい精神性を感じざるえません。めでたし、めでたし。


六月四日、池袋演芸場での令和七年六月上席昼の部です。池袋演芸場は久しぶりに来ました。四軒ある都内の寄席のうちで一番小さい寄席で、百席も満たないキャパシティ。マイクもありません。地下二階のシチュエーションが少し怪しげでもあります。
さて、見た演目です。前座の三遊亭歌きちくんの「牛ほめ」、二つ目の鈴々舎美馬さんの「元犬」、二つ目の林家咲太朗の噺はすっかりねむってしまって、メモし忘れました。すみません。青空一風さん、青空千風さんのお二人の漫才、柳家緑也師匠の「権助魚」、柳亭こみち師匠の「蚤のかっぽれ」、寒空はだかさんの漫談、三遊亭天どん師匠の「安兵衛狐」、柳家はん治師匠の「鯛」、小梅さんの奇術、橘家文蔵師匠の「馬のす」で仲入りとなりました。二つ目の吉原馬雀くんの「暴走族」、林家正蔵師匠の「雛鍔」、ロケット団のお二人の漫才 、主任は柳家小ゑん師匠の「恨みの碓氷峠」でした。
印象に残った演目です。鈴々舎美馬さんの「元犬」はのんびりした感じがとてもいい。三遊亭天どん師匠の「安兵衛狐」のとぼけた感じがとてもいい。仲入り後の爆笑は吉原馬雀くんの新作「暴走族」で、今年の秋に真打に昇進するといいます。おめでとう。林家正蔵師匠の「雛鍔」は美しい人情噺。最近、林家正蔵師匠の「雛鍔」をよく聴きます。この「雛鍔」はぼくは大好きです。ロケット団のお二人で大爆笑。柳家小ゑん師匠の新作「恨みの碓氷峠」は柳家小ゑん師匠の生涯のテーマの鉄道落語の一つで大笑いしました。古典もいいが、新作もいいね。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスなのです。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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