えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ



五月十二日、新宿末廣亭での令和七年五月中席昼の部です。いつものように見た演目を書き出してみます。つきましては「新作」という表記のない落語は古典落語です。前座の三遊亭歌ん太くんの「桃太郎」、二つ目の三遊亭ぐんまくんの新作「新・北三国志」、入船亭扇橋師匠の「高砂や」、寒空はだかさんの漫談、古今亭志ん五師匠の新作「魚男」、金原亭馬治師匠の「権助魚」、笑組のお二人の漫才、鈴々舎馬るこ師匠の新作「タトゥーに込めた愛」、古今亭菊春師匠の「替り目」、アサダ二世さんの奇術、林家錦平師匠の「看板のピン」、柳家小里ん師匠の「長短」で仲入りです。仲入り後、弁財天和泉師匠の新作「謎の親戚」、林家ペーさんの漫談、柳家きく麿師匠の新作「託おじさん所」、桃月庵白酒師匠の「粗忽長屋」、翁家勝丸師匠の太神楽曲芸。主任は柳家小ゑん師匠で新作「ほっとけない娘」でした。
今日は柳家小ゑん師匠が主任ということで、新作ばかりかと思っていたら、古典落語もそれなりの数が聴けて、よかったです。古今亭菊春師匠の「替り目」とか、すごくよかった。弁財天和泉師匠の新作「謎の親戚」が法事で出会ってしまう知らない親戚のあるある話で、わが身のことのようでもあり、とても面白かった。柳家きく麿師匠の新作「託おじさん所」がシュールでまたよい。桃月庵白酒師匠の「粗忽長屋」は笑いっぱなし。主任の柳家小ゑん師匠で新作「ほっとけない娘」は小ゑん師匠ならではの滑稽噺ですな。この仏像マニアの女子の噺には何度聴いても笑ってしまう。
暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスなのです。


五月七日、上野鈴廣演芸場での令和七年五月上席昼の部を見ました。例のごとく、見た演目を書き出してみます。前座の柳亭市遼くんの「狸の鯉」、林家まめ平師匠の「真田小僧」、松旭斎美智さんと松旭斎美登のお二人のマジック、古今亭文菊師匠の「出来心」、林家たけ平師匠の「てれすこ」、ニックスのお二人の漫才、三遊亭圓歌師匠の「やかん工事中」、柳家三三師匠の「筍」、立花家橘之助師匠の三味線弾きの唄いの浮世節、古今亭菊之丞師匠の「太鼓腹」で仲入りとなりました。三増紋之助師匠の曲独楽、林家つる子師匠の「箱入り」、入船亭扇遊師匠の「家見舞い」、林家二楽師匠の紙切り 、主任は林家正蔵師匠の「雛鍔」でした。
ぼくの印象にとても残った演目です。素人の曖昧な感想ということでご容赦ください。仲入り前は、古今亭文菊師匠の「出来心」、柳家三三師匠の「筍」、古今亭菊之丞師匠の「太鼓腹」などがよかったです。仲入り後は、みんな楽しかった。三増紋之助師匠の曲独楽のノリノリの楽しさ。林家つる子師匠の「箱入り」は何度、聞いても面白い。入船亭扇遊師匠の「家見舞い」の大爆笑。林家二楽師匠の紙切りのとぼけた味わい。主任の林家正蔵師匠の「雛鍔」は笑いながらも、どこか胸に染みる人情もので、円熟しております。
あー、暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスなのです。


浜松町にある劇団四季の自由劇場で企画・構成・台本・演出、浅利慶太さんによる『ミュージカル李香蘭』を見ました。あったことの羅列による歴史ではなく、人びとの経験したことの前の大戦の歴史がよく分かりました。それこそが演劇の力だとぼくは思います。
このミュージカルの原作は山口淑子さんと藤原作弥さんの共著による『李香蘭 私の半生』。山口淑子さんは、李香蘭であったことを消し去りたいと自分を恥じて、インタビューで語っておられました。だからこそ、それを残すために『李香蘭 私の半生』を書いたのだと思うのです。『ミュージカル李香蘭』にしろ、『李香蘭 私の半生』にしろ、李香蘭こと山口淑子さんの経験したことの凄まじさにぼくは驚いてしまいます。
この『ミュージカル李香蘭』は戦争の終わりとともに幕がおりるのですが、常に自己を詳察し、自己を更新する山口淑子さんは、戦後、さまざまな名前を持つにいたります。ハリウッドの映画に出演した彼女の名前の「シャーリー・ヤマグチ」もそのひとつで、後にパレスチナと日本の友好に国会議員として尽力もし、パレスチナでは「ジャミーラ・ヤマグチ」と親愛を込めて呼ばれました。イスラエルは李香蘭という少女を間違った戦争の宣撫工作に映画を通してかりたてた満州国のようだ、とも山口淑子さんはおっしゃっておられます。
さて、『ミュージカル李香蘭』は間違ったこと、戦争を繰り返さないためにも、一人でも多くの人に見てもらいたい、そのような名作、演劇、ミュージカルなのであります。


四月二十八日、上野の鈴廣演芸場での令和七年四月下席昼の部を見ました。例のごとく見た演目を書き出してみます。前座の林家うどんくんの「子ほめ」、二つ目の鈴々舎美馬さんの「エステサロン」、マギー隆司さんの奇術、柳家福多楼師匠の「寄合酒」、ロケット団のお二人の漫才 、鈴々舎馬るこ師匠の「真田小僧」、桃月庵白酒師匠の「浮世床」、立花家橘之助師匠の三味線弾きの、唄いの浮世節、古今亭文菊師匠の「金明竹」で仲入りとなりました。ホンキートンクのお二人の漫才、林家しん平師匠の漫談 、春風亭一朝師匠の「雑俳」、林家楽一師匠の紙切り、主任は柳家小せん師匠の「木彫りの師匠」でした。
特に印象に残った演目です。マギー隆司さんの奇術は究極のゆるさで、よかったです。ロケット団のお二人の漫才で大爆笑。定番の鈴々舎馬るこ師匠の「真田小僧」と桃月庵白酒師匠の「浮世床」で大爆笑。古今亭文菊師匠の「金明竹」は途中で寝てしまい、起きると会場いっぱいに大爆笑の声が響いていて、ぼくも笑ってしまいます。林家しん平師匠の漫談で大爆笑。林家楽一師匠の紙切りもゆるくていいなぁ。主任の柳家小せん師匠の「木彫りの師匠」は、新作にして江戸時代の木彫師、日光東照宮の眠り猫などを彫った木彫師、左甚五郎をモデルにした噺だそうで、人の善意、徳ということが心に染みるかのようです。
さて、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」にも出てくる八つの徳とは何でしょう? 「仁義礼智忠信孝悌」でございます。
「仁」思いやり、いつくしみの心をもつこと。
「義」間違ったことをせず、道理にかなった行動をすること。
「礼」人を大事に思う心を行動にあらわすこと。
「智」正しいことと間違っていることの違いを知ること。
「忠」まごころで人とお付き合いすること。
「信」嘘を言わないこと。相手の言葉を疑わないこと。
「孝」お父さん、お母さんを大切にすること。
「悌」自分よりいいところがある人を尊敬すること。
これを忘れた人のことを「忘八」。今のNHK大河ドラマ『べらぼう』にもこの言葉は出てきますな。みなさん、忘れがちではござんせんか?
あー、それにしても寄席はパラダイス。


四月十六日、上野の鈴廣演芸場で令和七年四月中席昼の部を見ました。見た演目を書き出してみます。ストレート松浦さんのジャグリング、春風亭三朝師匠の「お花半七馴れ初め」、柳家小ゑん師匠の「ミステリーな午後」、立花家橘之助師匠の唄いの三味線弾きの浮世節、春風亭一之輔師匠の「金の大黒」、三遊亭ときん師匠の「権助魚」、ロケット団のお二人の漫才、柳家わさび師匠の「亀田鵬斎」で仲入りです。寒空はだかさんの漫談、三遊亭歌奴師匠の「子ほめ」、五街道雲助師匠の「強情灸」、江戸屋猫八師匠の動物ものまね、主任は三遊亭金馬師匠の「子別れ」でした。
柳家わさび師匠の「亀田鵬斎」や三遊亭歌奴師匠の「子ほめ」がよかったです。「強情灸」の五街道雲助師匠はいよいよのっている感じです。江戸屋猫八師匠の動物ものまねにぼくはほっとしてしまいます。三遊亭歌奴師匠の「子ほめ」に胸がじーんとしました。寄席はパラダイス。


『ガムラン×獅子 バリ島×日本「Interactions(相互作用)Vol.2 Light 光」』というコンサートをラゾーナ川崎プラザ・ソルで見ました。インドネシアのバリ島のガムランと日本の鹿踊りのコラボレーションのコンサートでした。
横浜のガムランのチーム、トゥラン・ブランにバリ島からのゲストが入っております。ガムランの金属楽器の音が場内に響きわたり始めると鳥肌が立つかのような何ともいえない驚きの感動をおぼえます。生の演奏にまさるものはありません。篠笛の大野利可さんの演奏も入ります。バリ舞踏の荒内琴絵さんの舞いも入ります。このバリ舞踏はバリからやって来た人が踊っているのかと、ぼくは思ってしまっていました。素晴らしい。
岩手に伝わる鹿踊りを舞うグループは横浜の金津流横浜獅子躍のみなさんで、日本の伝統の力を見せつけてくれるかのようです。聖獣バロンの踊りもありました。鹿踊りを見て、聖獣バロンの踊りを見ると、なんだか近しいもののようにもぼくには感じられ、人びとの移動の歴史とその伝わり、東アジアの文化の共通性を思わずにはおられません。鹿踊りをどこかの森の中の神社の参道で見てみたい。聖獣バロンの踊りを熱帯の森の中の村人の集まるどこかで見てみたい。鹿踊りの鹿もバロンもぼくには神の使いか神そのものであるのは疑いようもないことなのです。素晴らしいコンサートでありました。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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