えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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『ガムラン×獅子 バリ島×日本「Interactions(相互作用)Vol.2 Light 光」』というコンサートをラゾーナ川崎プラザ・ソルで見ました。インドネシアのバリ島のガムランと日本の鹿踊りのコラボレーションのコンサートでした。

横浜のガムランのチーム、トゥラン・ブランにバリ島からのゲストが入っております。ガムランの金属楽器の音が場内に響きわたり始めると鳥肌が立つかのような何ともいえない驚きの感動をおぼえます。生の演奏にまさるものはありません。篠笛の大野利可さんの演奏も入ります。バリ舞踏の荒内琴絵さんの舞いも入ります。このバリ舞踏はバリからやって来た人が踊っているのかと、ぼくは思ってしまっていました。素晴らしい。

岩手に伝わる鹿踊りを舞うグループは横浜の金津流横浜獅子躍のみなさんで、日本の伝統の力を見せつけてくれるかのようです。聖獣バロンの踊りもありました。鹿踊りを見て、聖獣バロンの踊りを見ると、なんだか近しいもののようにもぼくには感じられ、人びとの移動の歴史とその伝わり、東アジアの文化の共通性を思わずにはおられません。鹿踊りをどこかの森の中の神社の参道で見てみたい。聖獣バロンの踊りを熱帯の森の中の村人の集まるどこかで見てみたい。鹿踊りの鹿もバロンもぼくには神の使いか神そのものであるのは疑いようもないことなのです。素晴らしいコンサートでありました。
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玉川せせらぎホールで第七回せせらぎ寄席の昼の会「江戸前の落語を聞く会」を見ました。見た演目を書き記します。前座の柳家しろ八くんの「鶴」、病気療養の柳家権太楼師匠の代演での瀧川鯉昇師匠の「時蕎麦」、古今亭文菊師匠「棒鱈」で仲入り。主任は桃月庵白酒師匠の「笠碁」。

桃月庵白酒師匠の「笠碁」がとてもよかったです。社会への皮肉もちくりと刺さる絶妙なる枕の爆笑から入る定番の古典落語に滑稽と人情の機微の両方もいたく感じ入った次第です。落語は楽し。
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三月二十一日、上野鈴本演芸場で寿真打昇進襲名披露興行でした。見た演目を書き出してみます。二つ目の金原亭杏寿さんの「狸の恩返し」、柳家勧之助師匠の「鈴ヶ森」、米粒写経のお二人の漫才、古今亭菊之丞師匠の「長短」、ダーク広和さんの奇術、春風亭一朝師匠の「湯屋番」、柳家花緑師匠の「岸柳島」、鏡味千成さんと鏡味仙志郎さんのお二人の太神楽曲芸、柳家さん喬師匠の「天狗裁き」で仲入りとなりました。柳家緑太くんの真打昇進襲名披露口上、林家楽一師匠の紙切り、春風亭一之輔師匠の「牛褒め」、松柳亭鶴枝師匠の「金の大黒」、立花家橘之助師匠の浮世節、主任は真打になりたばかりの柳家緑太師匠の「三枚起請」。

古今亭菊之丞師匠の「長短」、春風亭一朝師匠の「湯屋番」、柳家さん喬師匠の「天狗裁き」など、ベテラン勢のお馴染みの噺がとてもよかったです。林家楽一師匠の紙切りについて、いつか「猫」のお題で注文し、切り絵を入手したい、と思っているのだが、いつになることやら。新しい真打の柳家緑太師匠の「三枚起請」はなかなかのものでした。あっぱれです。

真打昇進襲名披露興行ってお目出度い賑わいで、とてもいい感じ。時折、楽屋の方から、大きな笑い声すら聞こえてきます。寄席はパラダイス。
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国立能楽堂で能楽を見ました。狂言は和泉流「手取川」、能は金春流「景清」でありました。「手取川」は名をつけられた若い僧侶が、その名を書いた紙を川に流してしまい、右往左往する話なのでしたが、結構、眠ってしまいました。狂言界の若かりしホーブ、野村萬斎くん、すまぬ。「景清」は零落した武士の父に娘が会いにくる話。けっして楽しくはなく、悲しく、哀れな話に涙が誘われます。

終演の後、ロビーを歩いていると、小さな女の子とお母さんが話しておりました。お父さんは外国の人らしいのです。お母さんは、今、見た能を、あのお侍さんは、昔はかっこよかったたんだよ、そのお侍さんに別れた娘であるお姫さまが会いに来たんだよ、などと解説らしきことしていて、女の子は興味深そうに聞いております。それを傍で聞きつつ、ぼくは、能というのは普遍的な人類共通の心の営みを現したものであるような気がしたのです。
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三月十一日の上野鈴本演芸場での令和七年三月中席昼の部にはせ参じました。例のごとく、見た演目を書き出してみます。前座の柳家小じかくんの「道灌」、二つ目の柳家小はぜくんの「平林」、小梅さんの奇術 、五明樓玉の輔師匠の「紙入れ」、柳家福治師匠の「居酒屋」、ニックスのお二人の漫才、柳家さん喬師匠の「長短」、隅田川馬石師匠の「たらちね」、小春師匠の三味線弾きの、唄いの浮世節、古今亭菊丸師匠の「ふぐ鍋」で仲入りとなりました。柳家小ゑん師匠の新作落語「ほっとけない娘」、古今亭文菊師匠の「出来心」、ストレート松浦さんのジャグリング、主任は柳家はん治師匠で、新作落語の「鯛」でありました。

小梅さんの奇術ですが、何でこんな綺麗な人が寄席でマジックとかをしているのだろう、とマジックの方を見ずに、小梅さん自身のことを、ぼくは見とれてしまいます。我ながらこまったものですな。柳家さん喬師匠「長短」と隅田川馬石師匠の「たらちね」は定番の噺でおおいに笑ってしまいました。主任の柳家はん治師匠の新作落語「鯛」は上方落語界の重鎮、桂三枝師匠、今の桂文枝師匠の創作落語で、料理屋のいけすの中の鯛どうしが会話をしているという、不思議でシュールな噺。柳家はん治師匠のいけすの古株の鯛の語り口が、とても合っていて素晴らしい。ついには、いけすの鯛の人生、鯛生の悲哀にぼくは胸いっぱいになるようでした。落語は自由だ。寄席はパラダイス。
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日本橋の三越劇場で第六三七回三越落語会を見ました。見た演目を書き出してみます。前座の名前のよくわからなかった若手の人の「寿限無」、春風亭一蔵師匠の「佐野山」、古今亭文菊師匠の「やかんなめ」、三遊亭小遊三師匠の「ん廻し」で仲入りとなりました。立川龍志師匠の「五人廻し」、主任は林家正蔵師匠の「蜆売り」でした。

ぼくの好きな古今亭文菊師匠の「やかんなめ」は、くだらぬことを、古典落語として、これだけ真面目にやれば、なんとも可笑し。

仲入りの後の立川龍志師匠はぼくの初めて見る噺家さんではないかしら? 「五人廻し」は遊郭の噺で、これも初めて聞いたような気がします。立川龍志師匠は、子どもの頃、玉ノ井でよく遊んだ、と枕の語り。遊んだ、といっても決して大人の遊びではない。多分、入り組んた町で、駄菓子か何かを買って、友だちとかくれんぼとか、缶蹴りとかをしていたのだろうか? 姐さんたちは、みな、やさしかった、と目を細めて、語っておられましたが、それは、漫画家の滝田ゆうのようではないか? 滝田ゆうの「寺島町奇譚」は再読したい。しかし、「五人廻し」のこの落ちは、気持ちよくていいね。

林家正蔵師匠の「蜆売り」はなんともいい噺。子どもの語りが、テレビで見た五代目柳家小さんのようです。なんともいじらしい。

しかし、昭和も江戸のように遠くになりにけり。いいことなのか、つまらぬことか?

落語のことではないけれど、三越劇場は日本橋の三越本店の6階にあるのです。そこは高級な工芸品とか絵画が飾ってあって、横山大観の富士山の絵に50,000,000円の値札がついていた。びっくりしたな、もう。
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国立能楽堂で能楽を鑑賞しました。狂言は大蔵流の「口真似」、能は観世流の「三山」でした。

「口真似」は酒席の口真似が思わぬ騒動となる、昔の人のおおらかな笑い。

「三山」は今の奈良、大和の国の三山、香久山、耳成山、畝傍山にまつわる能。桜の花の咲き誇る中を、桂の木は自らの咲かぬ花に泣きくれ、いつか山の池に身を沈めども、僧侶に弔いを頼む。僧侶は桂、桜ともに弔いをし、夜が明け、怖いような中に侘しさと寂しさがあって、それは日本人の美しい精神性でもあるように思えた。

併設された展示室には宝生流の能面や衣装がところ狭しと展示されていて、そこに能のおおまかな歴史を書いた展示もされていた。それを読みながら、能が、奈良時代に渡来した散楽をもとにしつつ、平安の時に日本の舞楽と混ざり合い、猿楽となり、世阿弥という天才の出現もおおきいけれど、いくたの良き偶然によって能楽として今に続いているような気もした。今や、世界に日本が誇る、ユネスコの文化遺産で、伝統よ、続け、とぼくは願うのです。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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