えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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国立劇場あぜくら会の会員証がやっと届きました。これで国立劇場主催の能楽、演芸、歌舞伎、文楽などの公演の予約が一般発売の1日前とかに行えます。少しだけチケット価格が安くなります。会報が送られてきます。しかし、これほど日本の古典芸能(とくに古典落語と能楽)面白いもので、はまってしまうとはわれながら思いませんでした。これからも楽しみでごさいます。

(写真はあぜくら会から送られてきたチケットホルダーと会報です。)
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十二月四日、浅草演芸ホールにて令和七年十ニ月上席昼の部です。見た演目です。前座の桂伸都くんの「寄合酒」、二つ目の春風亭昇りんくんの「サンタがママにキスをした」、宮田陽さんと宮田昇さんのお二人の漫才、ニつ目の三遊亭玄馬くんの「弥次郎」、春風亭昇也 師匠の「初天神」、ぴろきさんのウクレレ漫談、瀧川鯉八師匠の自作の新作落語、春風亭柳太郎師匠の「大安売り」、コント山口君と竹田君のお二人のコントでお仲入りです。お仲入り明けて、一玄亭米多朗師匠の「饅頭恐い」、三遊亭遊之介師匠の「雛鍔」、林家今丸 師匠の紙切り、柳亭楽輔師匠の漫談で二度目のお仲入りです。お仲入り明けて、春風亭昇羊師匠の「権助提灯」、東京ボーイズのお二人の歌謡漫談、三遊亭遊雀師匠の「替り目」、桂伸治師匠の「時蕎麦」、北見マキさんの和妻と奇術 、主任は春風亭昇太師匠の「猿後家」でした。

特によき印象の残った演目です。春風亭昇りんくんの「サンタがママにキスをした」はほっとするような微笑ましい新作落語。ぴろきさんのウクレレ漫談のとぼけたしょうもない笑いがよかったです。コント山口君と竹田君のお二人のコントで大爆笑。柳亭楽輔師匠の漫談も面白い。今度、楽輔師匠の古典落語を聞いてみたい。三遊亭遊雀師匠の「替り目」は今日の演目の中でなんとも面白く、一番、笑いました。遊雀師匠の独演会を見てみたい。北見マキさんの和妻(日本の伝統的な奇術・手品)の「胡蝶の舞い」ば初めて見る美しさでした。「笑点」の司会の人気者の春風亭昇太師匠の「猿後家」で、締めの大爆笑でした。

今日は卒業旅行の小学生のお客さんが多かったな。みんなほどよく笑っとったよ。こんなところに連れてくる引率の先生方が粋ですな。今日、来た子どもたちはいい大人に育つでしょう。暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
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国立能楽堂で能楽を見ました。令和7年度(第80回)文化庁芸術祭主催公演ということであります。『明治時代と能 岩倉具視生誕200年』とタイトルされております。明治十二年に能楽の再興を推進した岩倉具視の岩倉邸での天覧ということで、演ぜられた演目でございます。

一、観世流の観世銕之丞さんによる独吟の「起請文(きしょうもん)」
二、観世流の梅若紀彰さんのシテによる仕舞の「玉ノ段(たまのだん)」
三、和泉流の三宅右近さんのシテのよる狂言「隠狸(かくしだぬき)」
四、金剛流の金剛永謹さんのシテによる能「石橋(しゃっきょう) 和合連獅子(わごうれんじし)」

狂言の「隠狸」を見ながら、落語の狸の出てくるいくつかの演目を思い出したりします。太郎冠者が今の女子高生がカバンやリュックに付けていたりする狸のぬいぐるみをぶら下げで出てくるのがわわいく、つい笑ってしまいました。のんびりとほがらかに気持ちもゆったりしますな。

能の「石橋 和合連獅子」はこんな話。中国に参り修行中の高僧が文殊菩薩の住まう清涼山へとつづく石橋に行き当たる。出会った木樵は、相当に修行した僧でなければ、この石橋は渡れぬ、という。渡ろうとすれば、霊獣である二頭の獅子に出会うだろう、という。次に出会った修行の仙人はこの石橋はあってはなきのごとくのもので、霊妙な神力と仏力によってかけられており、渡ることはできない、といい、聖なる霊獣の気配を感じ、立ち去っていく。すると文殊菩薩の化身である二頭の獅子が顕現する。「舞混合」などともいうらしいけれど、静から動へのダイナミックで激烈な舞いにぼくは驚き、感動したのであります。

話は少し変わって、本居宣長は日本を言霊幸う国といったが、能を見れば、日本は神と仏が幸う国でもあるだろう。NHKの朝ドラの「ばけばけ」を見つつ、精霊と妖精の国でもあるアイルランドの血を受け継ぎ、ニューオーリンズのブードゥーに惹かれたラフカディオ・ハーンがさらに日本にも惹かれた、その秘密の一つが能の中に見えるようでもあるのです。
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十一月二十七日、上野の鈴本演芸場にて令和七年十一月中席昼の部です。見た演目を書き記します。前座の柳亭すわ郎くんの「平林」、二つ目の柳家小ふねくんの「都々逸親子」、鏡味仙成師匠と鏡味仙志郎師匠のお二人の太神楽曲芸、二つ目の柳家小次郎くんの「戦艦山城」 、柳亭市馬師匠の「芋俵」、ロケット団のお二人の漫才、三遊亭わん丈師匠の「新ガマの油」、古今亭菊之丞師匠の「短命」、小梅さんのマジック 、入船亭扇遊師匠の「夢の酒」でお仲入りです。江戸家猫八師匠の動物物真似、古今亭文菊師匠の「寝床」、五街道雲助師匠の「品川心中」、立花家橘之助しの三味線弾きの唄いの浮世節、主任は柳家喬太郎師匠で「時そば」でした。開演してすぐにほぼ満席になる柳家喬太郎師匠の人気にびっくり。女の人がやけに多い。

印象に残った噺です。柳家小次郎くんの「戦艦山城」は船上で自衛官が第二次世界大戦で沈み、海の藻屑と消えた戦艦山城の幽霊船に出会う噺。寄席中がしーんと静まり、聴きいる。柳家小次郎くんは元海上自衛官だった落語家であるそう。この噺を聴きながら、ぼくは為政者の軽はずみな発言が、国を愛するがゆえの、自衛官の忍耐と自制を毀損しているようにも思えるのだが、どうだろう? ぼくは平和を願い、祈るばかり。重い噺であったが、これも落語。よかったです。三遊亭わん丈師匠の「新ガマの油」で爆笑。小梅さんのマジックで小梅さんは和装の着物でありました。マジックもそうですが、その装いが素敵です。入船亭扇遊師匠の「夢の酒」で完全に盛り上がりました。古今亭文菊師匠の「寝床」は一番、今日の演し物の中で、ぼくは笑ったのではないかしら? 五街道雲助師匠の「品川心中」に落語の神髄を感じました。柳家喬太郎師匠の「時そば」は唯一無二の喬太郎師匠の落語の爆笑が素晴らしい。

暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
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十一月十三日、上野の鈴本演芸場にて令和七年十一月中席昼の部です。見た演目を書き出してみます。前座の三遊亭歌ん太くんの「大安売り」、二つ目の春風亭㐂いちくんの「浮世床」、ダーク広和さんの奇術、橘家文蔵師匠の「道灌」、三遊亭丈助師匠の「寿限無」、青空一風師匠、青空千風師匠のお二人の漫才、三遊亭白鳥師匠の「シンデレラ伝説」、橘家圓太郎師匠の「小言念仏」、鏡味仙志郎師匠と鏡味仙成師匠のお二人の太神楽曲芸、春風亭一朝師匠の「目黒の秋刀魚」でお仲入りとなりました。お仲入りの後、林家楽一師匠の紙切り 、春風亭柳枝師匠の「権助魚」、桂藤兵衛師匠の「地見屋」、柳家小菊師匠の三味線弾きの、唄いの粋曲、主任は五明樓玉の輔師匠の「芝浜」でした。

春風亭㐂いちくんの「浮世床」が初めに笑いの火をつけておりました。三遊亭丈助師匠の「寿限無」がなんとも面白い。三遊亭白鳥師匠の「シンデレラ伝説」で大爆笑。橘家圓太郎師匠の「小言念仏」もよかった。これを聞いた浄土真宗などの念仏宗の僧侶はどう思うのか? などと妄想もたくましくしてしまいます。春風亭一朝師匠の「目黒の秋刀魚」にうつらうつらと眠りに入りそうにながら、にやにやと笑ってしまう自分がいました。至福のひとときです。林家楽一師匠の紙切りのゆるさがいい。五明樓玉の輔師匠の「芝浜」に心底、感動しました。噺が始まり、その三年後の大晦日に除夜の鐘が鳴る光景が素敵です。今年も高座に「芝浜」のかかる季節となって、一年の過ぎるのが、とても速いのを感じますな。

暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
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十一月五日、新宿末廣亭にて令和七年十一月上席昼の部です。見た演目を書き出してみます。前座の神田紫天くんの講談「仙台の鬼夫婦」、二つ目の桂小右治くんの新作「ぜんざい公社」、昔昔亭A太郎師匠の新作「罪と罰」、おせつときょうたのお二人の漫才、古今亭今輔師匠の新作「釣りの酒」、立川談四楼師匠の「熊の皮」、瞳ナナさんの奇術、瀧川鯉朝師匠の「平林」、桂三若師匠の新作「妻の旅行」、宮田陽さんと宮田昇さんのお二人の漫才、桂幸丸師匠の新作「幸丸流吉田茂伝」、柳家蝠丸師匠の「義眼」でお仲入りです。瀧川鯉斗師匠の「強情灸」、ナオユキさんのスタンダップコメディー 、三遊亭遊雀師匠の「四段目」、三笑亭可龍師匠の「七段目」、ボンボンブラザースのお二人の曲芸 、主任は桂枝太郎師匠の「中村仲蔵」でした。

特に印象に残った演目です。立川談四楼師匠の「熊の皮」は江戸の正統の落とし噺にほれぼれとします。桂三若師匠の「妻の旅行」は、柳家はん治師匠の高座でよく聞いておりましたが、もともとは桂文枝師匠の噺で、上方の関西弁となるとこうなるのか、と感心いたしました。宮田陽さんと宮田昇さんの漫才で大爆笑。桂幸丸師匠の「幸丸流吉田茂伝」もよかった、よかった。瀧川鯉斗師匠の「強情灸」は意地っ張りの粋な江戸の風がさわやかに吹いておりました。ナオユキさんのスタンダップコメディーでクスクス笑いも楽しい。三遊亭遊雀師匠の「四段目」と三笑亭可龍師匠の「七段目」は、歌舞伎の芝居を題材とした滑稽噺でとても楽しゅう笑わせていただきました。そして、ついに、ボンボンブラザースのお二人の曲芸では、ぼくは帽子を投げるという大役を仰せつかったのでこざます。うまくできなかったけれどこれも楽しかった。主任の桂枝太郎師匠の「中村仲蔵」は、ついこの前、見た柳家さん喬師匠の「中村仲蔵」も思い出してしまいます。桂枝太郎師匠の「中村仲蔵」は初々しくも、緊張しているのがつたわってくるようでした。客席からは指先の動きすらよく見えるのでごさいます。芸の道は果てしなく長い、というのをエールとしてお送りしたい、と存じます。

暗いこの世のつらさ忘れ、寄席は心のオアシスです。
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よみうり大手町ホールで『日本凱旋公演Bunraku 人形浄瑠璃文楽✕アニメーション背景』と題された公演を観ました。アメリカ合衆国での文楽の公演の凱旋公演です。簡略な舞台セットに「もののけ姫」で美術監督をした男鹿和雄さんが背景のアニメーション画像をてがけておられ、その画像(動画)の最小の動きが、不思議に文楽の世界と美しく呼応しておりました。

この公演は、ぼくが観る初めての実物の文楽の公演であります。いとうせいこうさんの解説付き。当日出演した三味線奏者の鶴澤清志郎さんとおしゃべりをされて、三味線のさわりのことなども話されておりました。いとうさんもおっしゃっておられましたが、太棹のしゃみせんの濁った大きな音と朗々と謡われる義太夫の声の音と合わさると、ジミ・ヘンドリックスのロックのようでもあり、とてもかっこいいのです。

演目は「曾根崎心中 天神森の段」と「伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段」。どちらも夢幻能に通ずるかのような美しく、あやしく、哀しい世界。大島渚監督の映画「愛のコリーダ」や「愛の亡霊」なども思い出してしまいます。特に「曾根崎心中」は強烈な内容であるのをあらためて感じました。江戸時代、事件があいつぎ、公演禁止となりもしたそうなのです。再び、今度は全編のすべての段を観たい文楽であります。

これで歌舞伎も観たし、能楽も観ているし、文楽も観た。この三つを日本の三大古典芸能というそうで、どれも素晴らしく、もっと若くからこれらの古くから日本にある舞台芸術に触れておればよかった、との悔いもぼくにはあります。映画「国宝」の影響か、客席には若い人もちらほらとおり、未来の古典芸能の存続を思って、ほっと胸をなでおろすのでした。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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