えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ

映画も素晴らしかったら、妹尾河童さん著した「少年H」を読んだ。そして、戦争のことを考え、思いをめぐらせた。少年の低い目から見た戦時下の日常がリアル。例えば、子どもに向かって戦闘機から機銃掃射するのか、恐いな、と思った。大本営発表の統制報道などは今の原発事故・放射能報道と似ていて、こわい、こわい、とも思う。それから、少年Hのお父さんはすごく尊敬に値するぞ。家族を守るためにこんなことを言う。
「そうやないんや、踏んでもええのや。信仰は自分の心にあるんやから、それを護るんは正面から抵抗するだけやないとというのを知っておいて欲しいんや」
ぼくはクリスチャンではないのだけど、何か胸の底に来ました。
戦後、少年Hが大人たちにこの負けた戦争について尋ね、、敵機が飛来し始めたころには、もう日本は戦争に負ける、と少なからぬ人たちが思っていたことに、少年Hは驚くのだが、特攻隊として死んでいった青年たちの至純には嘘はない、と書いた坂口安吾の随筆を思い出したりもした。
今が戦前だという暗い予感が当たらないことを祈りながら本を閉じました。

<< On the Road
HOME
灰色もしくは銀色のシートの列車の夢 >>
[705] [704] [703] [702] [701] [700] [699] [698] [697] [696] [695]
[705] [704] [703] [702] [701] [700] [699] [698] [697] [696] [695]
この記事にコメントする