えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ



ヘンリー・D・ソローの「森の生活 ウォールデン」を読了する。この本の中でソローーの思考はウォールデン池から出発し、さまざまに飛翔し、再びウォールデン池に戻ってくる、長大な散文で書かれた詩なのだった。難しいけど、美しかったです。それから、ソローって反逆者だったんだと思った。強固で頑迷な奴隷制反対論者でもあったのはこの本にも出てきて、それはリンカーン登場、アメリカ南北戦争前夜のことであった。失われた最良のアメリカがあるようで、そんなところにも惹かれます。ぼくが読んだのは佐渡谷重信さん訳の日本語なのだが、ここでは「池(Pond)」と題された章のおしまいの一段を英語で引用して、この自然の緑が陽光を受けて輝くかのような明るい瞑想家に敬意を表します。
White Pond and Walden are great crystals on the surface of the earth, Lakes of Light. If they were permanently congealed, and small enough to be clutched, they would, perchance, be carried off by slaves, like precious stones, to adorn the heads of emperors; but being liquid, and ample, and secured to us and our successors forever, we disregard them, and run after the diamond of Kohinoor. They are too pure to have a market value; they contain no muck. How much more beautiful than our lives, how much more transparent than our characters, are they! We never learned meanness of them. How much fairer than the pool before the farmer's door, in which his ducks swim! Hither the clean wild ducks come. Nature has no human inhabitant who appreciates her. The birds with their plumage and their notes are in harmony with the flowers, but what youth or maiden conspires with the wild luxuriant beauty of Nature? She flourishes most alone, far from the towns where they reside. Talk of heaven! ye disgrace earth.


会社帰りに新百合ヶ丘の川崎アート・センターで「魔女と呼ばれた少女」という映画を見る。カナダの新進気鋭のキム・グエン監督の内戦絶えぬ中部アフリカのとある国を舞台にしたこの映画の重さに打ちのめされてへこむ。ぼくは川崎アート・センターの小さなシアターの一番前の方の席でこの映画を見ていたのだけど、映画が終わり、ふと振り向くと、十人ほどのこの映画を見ていたいた人の表情は沈痛に打ちひしがれていたのだった。
映像も劇中に挟まれるアフリカのポップスも美しかったので、その内容の苛烈さに言葉もないのだけど、いい映画だと思う。エイモス チュツオーラの「やし酒飲み」とかジョゼフ・コンラッドの「闇の奥」といった小説を思い出した。そして、帰り路を急いでいると、ジャマイカのルーツ・レゲエ・シンガー、Burning SpearことWinston Rodneyの歌う"Throw Down Your Arms"が天啓かのように頭の中をめぐり始めたのだった。武器を捨てろ!
http://majo.ayapro.ne.jp/index.html




中古楽器屋さんでステラのギターを見つけ、それほど、値が高くなかったので買ってしまって、弾いています。戦前の伝説のカントリー・ブルーズ・マン、ブラインド・レモン・ジェファーソンやブラインド・ウィリー・ジョンソン、ブラインド・ブレイクが使っていたモデル、ブランドだそうです。その中でも、最もぼくが興味をもっていたパーラー・ギターと呼ばれるネックの長さが四分の三のギターが楽器屋さんに置かれてあって、値段も手頃なので、つい買ってしまった。買って家に持って帰って弾いて遊んでいるのです。
このギター、1930年代や1940年代にアメリカの南部で、何と今の値段にすると二千円とか三千円で雑貨屋さんとかで売られていたものらしい、という知恵をぼくにさずけてくれたのは友だちのカナダに一年間のワークング・ホリデイに行っていたある人なのだが、彼にステラとかハーモニーというブランドで安いギターがあれば、買ってみるべきですよ、と言われていたのだった。ありがとうシュンゴくん。そのありがたいアドバイスにぼくは従ったのでした。楽器屋さん買う時、店員さんにここに傷があってリペアの後があるなどと言われたが、ぼくはほとんど気にしない。骨董品を飾って見るのではなく、ぼくはギターを弾いて楽しむんですよ。そう、その弾いた時の感想です。
ショート・ネックだからか、ちょっとだけ太めのネックは左手によくなじんで、ぼくの手には引きやすいです。音は、驚くべき、かわききったブルーな音が出ます。低音や高音の倍音は強くなく、中音に音があつまっていて、それがいかにもカントリー・ブルーズの風情で、音に綿花畑の綿花摘みの労働の憂鬱、ブルーズがこもっているように感じます。そして、小ぶりな胴体なのに音はでかいです。ボデーでかなり共鳴していて、鉄のコーンがつけられたリゾネーター・ギターみたいな響きも感ぜられます。しかも、ホールから出てくる音に、確かな残響、エコーとかリバーブが聞こえます。しいて言えば、古い真空管のラジオの音とでも言いましょうか。ああ、一般的な意味であまりいい音とはいえないようにも思えますが、これは'Stella'というもう一つのギターなんだ、と得心しました。ぼくはまだ上っつらだけど、ブルーズ・ギター、奥が深くて、限りなしです。
こんど、これを持って、どっかに歌いに遊びにいくね。チャオ・・・


きのうの夜はこんなのを聴いて眠りました。今朝も起きて聴いています。
すばらしい音楽はほんものの日本語のソウル・ミュージック。そして、歌詞カードに添えられた作家の太田和彦さんの「41年前のカセットテープ-このアルバムの経緯」の文責に思いがじんわり溢れている。太田さんは三人組のころのRCサクセションのライブにいつも通うほどのファンで、楽屋にお酒を差し入れなどをしていたそうだ。太田さんの文から引かせてもらいます。
「それは清志郎永遠のテーマ<魂の救済>の最初の発露だった」
そして、こうも書いているのに回りを見回しても、ぼくはまったく賛成してしまう。
「清志郎は偉大だった。反体制マインドを片時も失わず、リリカルに心情を歌い上げた真の音楽家だった」
すばらしい音楽はほんものの日本語のソウル・ミュージック。そして、歌詞カードに添えられた作家の太田和彦さんの「41年前のカセットテープ-このアルバムの経緯」の文責に思いがじんわり溢れている。太田さんは三人組のころのRCサクセションのライブにいつも通うほどのファンで、楽屋にお酒を差し入れなどをしていたそうだ。太田さんの文から引かせてもらいます。
「それは清志郎永遠のテーマ<魂の救済>の最初の発露だった」
そして、こうも書いているのに回りを見回しても、ぼくはまったく賛成してしまう。
「清志郎は偉大だった。反体制マインドを片時も失わず、リリカルに心情を歌い上げた真の音楽家だった」


映画の「兵隊やくざ」をひさしぶりに見たらおもしろかった、と友だちに話したら、小説の「兵隊やくざ」があると言い、その本を貸してくれた。小説の原作があるのか、と思い、読み始め、有馬頼義の書いた「兵隊やくざ 貴三郎一代」を読了した。戦争を舞台にした軽いエンターテイメントかと思って読み始めると、そんなことはなく、「兵隊やくざ」という小説は、本格的な小説であって、一級の文学なのだった。しかも、おもしろくて一気読みしてしまった。そして、ギリシャの文豪、二コス・カザンザキスの名作「その男ゾルバ」を思い出し、再読してみたくなった。しかし、その前に「続兵隊やくざ 続貴三郎一代」を読むぞ。これも貸してもらっているのです。


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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。


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