えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

entry_top_w.png

曽利文彦監督の『八犬伝』を見ました。江戸の世の滝沢(曲亭)馬琴の人生とその周辺と、その300年前を舞台にしたの滝沢馬琴の著した『南総里見八犬伝』が交互に描かれます。

江戸の世のパートでは、役所広司さんの演ずる滝沢馬琴と内野聖陽さんの演ずる葛飾北斎と立川談春さんの演ずる鶴屋南北の江戸文化を代表する三人が文学論、芸術論をかわすシーンなどの面白みもありますが、この映画に深みを与えているのは馬琴の女房のお百を演ずる寺島しのぶさんと馬琴の病弱な息子のけなげな妻のお路を演ずる黒木華さんであるような気がします。

『南総里見八犬伝』な活劇パートは今の映画風であり、VFXと殺陣の融合がかっこいい。J・R・R・トールキンの『指輪物語』のような世界が、日本では、もう江戸時代には成立していたことに驚きました。

おもしろかった。

映画『八犬伝』公式サイト|2024年10月25日劇場公開
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png

東京都美術館での『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』の二度目の鑑賞にはせ参じました。会期末が近いためか、激混みです。会場内の歩みも遅く、全部、見るのに三時間以上かかりました。これほどの大回顧展は二度とないのではないかしら? 生前は一度の展覧会も開かれずにいたのだけれど、このごった返した展示場のどこかを古い大島紬を羽織った田中一村さんの霊が笑みを浮かべ、歩いているのではないかしら、という気もしてきていました。

晩年の「南の琳派」とも称されている奄美大島での絵は、あらためてすごい。多くは落款もなく、一村さんは、その絵を描くことに精も根も吸いとられ、疲れ果てて死んでいったのか? フィンセント・ファン・ゴッホやポール・ゴーギャンにたとえられるその生涯は、ぼくには、ジョルジュ・スーラのようだとも思えるのです。
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png

島キクジロウ & NO NUKES RIGHTSのアルバム"DANCE IN LOVE"を聴きました。かっこいいダンスチューンばかりが並ぶ。今の戦争の世(いくさのゆ)、そんなこの世界におれも抵抗し、反抗し、愛の中で踊りたい。ライブも見たい。爆音の中で反戦と平和のために踊りたい。
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png
11月25日は三島由紀夫の命日で、1970年の燎原の火のように学生たちの叛乱の広がり、それが少しづつおさまりつつあった時の切腹による自害だった。本当は、三島はその叛乱に治安部隊の先頭の私兵の隊のそのまた先頭で、叛乱する無数な学生たちに突入し、無数の角材にめった打ちにされ、三島の愛するイタリアのファシスト、詩人、作家、劇作家、ガブリエーレ・ダンヌンツィオの「聖セバスチャンの殉教」よろしく、「天皇陛下万歳」とのたまいながら、殺され、散華し、自らの霊を前の大戦で死した無念の仲間らのもとへ走らせたかったのではないか?

時は経ち、1990年ぐらいの瀬戸内寂聴さんのインタビューで、この三島由紀夫に懇意にしていた女流の大作家にして僧侶は、こんな時代になっちゃって、三島さん、死なない方がよかったんじゃないのって思うのよ、と答えていた。時はバブル景気と「Japan as Number 1」のころであった。もしも、その後も生きていれば、大谷崎のように奇怪、変態な小説をたくさん書いて、三島由紀夫は谷崎潤一郎と並ぶ、気持ちの悪い大作家、世界的文豪となっていたのじゃないかしら? 残念でならない。言葉は剣よりも強し。ぼくは三島由紀夫が死者を忘れていく戦後を、その腐臭に鼻をつまみながらも、忘れることのできない無念の死者とともに、生きていって、書いてくれていったならと思ったりするのです。
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png

吾妻光良 & The Swinging Boppersの最新アルバム "Sustainable Banquet"を聞きました。ユーモアとペーソスとポイズンをちりばめた愛たっぷりのジャイブ・ミュージックをありがとう。ちなみに、このアルバムの11曲目の「誰もいないのか」はNHKラジオのラジオ深夜便の「深夜便のうた」に採用された、ぼくみたいな今の時代について行けないおじさんが主人公の歌で、とても笑えます。
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png

竹内まりやの2008年のベスト・アルバム"Expressions"を聞きました。デビュー30周年を記念したこのアルバムのどの曲もポップ・ミュージックとして天才的に最高です。しかも、年代順に並べられたこのアルバムを聞くと、竹内まりやさんの人生の30年間の走馬灯を見るかのようでもあります。
entry_bottom_w.png
entry_top_w.png

ERIC CLAPTONのついこの前に出されたライブ・アルバム"TO SAVE A CHILD AN INTIMATE LIVE CONCERT"を聞きました。ガザで爆撃により殺されていく子どもたちへの追悼のためのような哀切にみちた演奏から始まり、いつかブルースナンバーの連続となり、ささくれだった、やさぐれた、戦争をするやからへの怒りの演奏になり、それがとてもかっこいい。ラストの"Prayer of a Child"に涙です。
entry_bottom_w.png
<< 前のページ 次のページ >>
[18]  [19]  [20]  [21]  [22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28
plugin_top_w.png
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
4 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
えいちゃんのお奨め

ライブのお知らせ

ぼくのTwitter

plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新コメント
[05/19 Pg Soft]
[05/04 ペコ]
[12/23 ロンサム・スー]
[07/27 gmail account]
[08/29 えいちゃん]
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
ブログ内検索
plugin_bottom_w.png
plugin_top_w.png
最新トラックバック
plugin_bottom_w.png
Copyright えいちゃん(さかい きよたか) by えいちゃん All Rights Reserved.
Template by テンプレート@忍者ブログ