えいちゃん(さかい きよたか)

えいちゃんのぶろぐ

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赤坂真理さんの著した「箱の中の天皇」を読む。想像力による答えのない思考実験のような小説だと思った。

たしか、中上健次は日本の物語について考えていくと、そこには被差別部落と天皇制に行き当たるというようなことを言っていたことがあったと思う。その「日輪の翼」を書いた中上健次は、そして、「英霊の聲」を書いた三島由紀夫は、「みずから我が涙をぬぐいたまう日」を書いた大江健三郎は、「風流夢譚」を書いた深沢七郎はどうこれを読むのだろうかなどと考えてしまうのも小説を読む楽しみの一つ。

同じ本に収められている「大津波のあと」はさらに良く、散文詩のようで、祭りの後のみんなが去ったような透明な読後感が心地よかった。







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黒澤明監督の「八月の狂詩曲」をレンタルDVDで見る。

この映画は黒澤組の最後の映画で、ラストの「終」の字を見ながら、黒澤明の壮大な何十年もかけて綴られた夢の世界も終わったのかと思い、なんともいえない感じ。そして、この映画は大林宣彦監督のふるさと映画の原型でもあるような気もし、平和への願いは今もかなえられずに、祈りのように静かにつづく。

夏休みに子どもたちがおばぁちゃんの田舎に家に帰ると、不思議なことがあるのは、ぼくも経験したことでもあるのです。

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本厚木駅から小田急線沿いに厚木駅に向かって歩いて5分ちょっとのところに「麺や食堂」があって、そこの味玉そばがおいしかった。醤油ラーメンのだしは魚貝系、麺はちぢれていない細麺。昭和風味に小さなこだわりが今風。店内は懐かしい風情。ごちそうさま。

麺や食堂(本厚木/ラーメン) - Retty
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暖かくなった春の午後、飯山観音長谷寺にいって参りました。若葉が萌え始め、花も散ってしまっていない、こんなころの桜が一番好きかもしれません。





御神籤をひくと、「大吉」でした。次の満月はいつだっけ? いいことあるよ。

「おみくじ

第五十番 大吉

月ごとに
眺むる月ぞ
くまもなき
光を四方の
海にうつして

岩ばしる真清水。照り映える月光。平安静寂の極み。心の奥にしみ込む清らかさ。将になにも言う余地がないほど完璧だとはいえ治にいて乱を忘れずの自戒を要す。」
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カビール・カーン監督の「バジュランギおじさんと、小さな迷子」を見ました。なんと、世界一の年間2,000本近く作られるインドの映画の中でも歴代3位の興行成績なのだそう。迷子の子どもを隣国、パキスタンに送り届けるヴィム・ヴェンダースのようなストーリーもインドの映画では歌あり、踊りありのもりだくさんで、あきなく楽しい。迷子のシャヒーダーを演じる子役のハルシャーリー・マルホートラがとてもいい。ラストの想像していたとおりのめでたしめでたしの物語もすばらしく、共感してしまう。ロード・ムービーでのパキスタンとインドにまたがるカシミールの美しさ。映画に込められたてらいもない真摯なメッセージ。そうさ、国境の壁も柵も鉄条網もなくなってしまえ。

バジュランギおじさんと、小さな迷子
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「野口久光 ジャズの黄金時代」を読了した。この二段組、250頁以上もある大著はジャズ評論の伝説的草分けである野口久光さんのジャズと呼ばれる音楽についての文集なのだ。もっとも古き文は、一九三九年の「スイング」。その2年後に日本はアメリカと戦争を始めるのか。この本の題名となった「ジャズの黄金時代」とは1920年代は、まさに、F・スコット・フィッツジェラルドの「ジャズ・エイジ」。「戦争と「ジャズ」」という文もあるよ。たくさんの野口氏自身によるイラストも添えられたジャズ・ミュージシャンへ愛に満ちた文集は、ぼくの知らない名前もたくさん出てくるのですが、それは、とても美しくまぶしい。




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黒澤明監督の「どですかでん」を見る。暗く救いのない話を美しい映像で描いていた。物語とかストーリーもほとんどなく、黒澤組初のカラー映画は、フランスのヌーベルバーグというよりも、色彩のあるイタリアのネオレアリズモという趣。そして、ラストのシーンはほんのかすかな曙光のよう。1970年代にたくさん作られたインディーズ、ATGの映画は、この「どですかん」がルーツだろうかと思わせる。「どですかん」の残酷さの中の一筋のヒューマニズムに、ぼくは当惑し、この映画のように、空想の家を作ったり、空想の汽車を走らせ、いつか命の木は等しく枯れてゆく。

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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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