えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
温泉に入りたくて、いつも行く下部温泉の「湯本ホテル」に向けて旅をしました。旅すがら、いくつか寄ってみたところがあります。
甲斐善光寺に寄りました。日本一の鳴き龍が天井に描かれた浄土宗のお寺だそうです。宝物館を訪ねたのは、最近、読んだ柳宗悦の本に出てくる木喰上人の最期の書画あると聞いたからです。木喰上人のものがあると聞いたのですが、とお坊さんに尋ねると、あれがそうですよと解説していただけました。人の背丈の何倍もあるそれはそれは大きくて立派な書画に驚く。これはきっと遺言の思いで描いたのかなと思う。お坊さんは、温泉町の下部の生んだ山梨の郷土の誇りでありますと胸をはっておられましたが、この書画はいろいろと真贋について論争があり、国の重要文化財には指定されていないとのこと。残念です。そうです、「ゆめゆめうたがふことなかれ」ですよ。
武田神社を参り、ドライブしつつ、金櫻神社、夫婦木神社とめぐります。
影絵美術館に行きました。藤城清治さんの初期の影絵が飾ってあって、本当に美しい。ぼくと同じ世代ならば、ちびっこだったころのケロヨンを思い出したり、もう少し大きくなってからの、東京12チャンネルで深夜に放送していた天気予報の番組で、藤城清治さんのかわいいこびとの影絵が使われていたのを思いだすかもしれません。「裸の大将 山下清展」も開催されていて、版画で復刻された山下清の貼り絵や本人の直筆のペン画を見ながら、清さんの声を空の上から聞いた気がしました。こんなすさんだ世の中になってしまっている日本を感じつつ、清さんの声、「ぼくは生きていなかったほうがよかったのかな?」。生きていなかったほうがよかったなんて全然ない!
いつも温泉旅館、湯本ホテルに着き30度ぐらいのぬる湯と沸かし湯に交互に入る。ぬる湯は入った時は少しひゃっこいけれど、すぐに温かく感じます。ぼくの体の内側に小さな火が燃えているのを感じます。熱くないのでいつまでも入っていられる。飽きたら沸かし湯に入り、また、ぬる湯に入って、それを繰り返す。戦で負傷した武田信玄公の武士たちが入りに来ていた秘湯だそうで、打ち身とか、湯につかっていればたちどころに治りそう。多分、この旅館ができたのは1960年代の後半ぐらいではないかしら? 昭和の遺構のようでもあり、できた当時は「湯本ホテル」の名から思い浮かべるに、少ししゃれた旅館ではなかったのかしら? それから半世紀、枯れつくしたこの湯宿にとがったところ、奇をてらったところはまったくなく、ただただ普通の古い旅館で、本当にいい。夕食、朝食は、絵の飾られた昭和のころからあるような食堂らしきところでいただくのですが、テレビもなく、BGMで古い映画音楽がかかっている。耳をそばだてると「日曜はダメよ」だったり、「八十日間世界一周」だったり、あるいは「ひまわり」とか「太陽がいっぱい」とか、1960年代にヒットした名画の主題歌。時が止まっているかのよう。泊まっているのは、ぼくを入れて二人のみ。働いている仲居さんが寂しそうでした。翌朝、出発の時、「Go Toキャンペーン」に必要だという幾枚かの書類をもらいました。「Go Toキャンペーン」なんか、忘れていたよ。「Go Toキャンペーン」がなくとも、ぼくはここに来たかったから、来たのだろうなと思う。それらの書類に書くものを書いて郵送すると、口座に返金されるそうです。けれど、どうなるかは分かりません。それが今の日本です。昭和に帰りたい。
「木喰の里 微笑館」に行きました。甲斐善光寺で見たものととても似ている、小ぶりの書画が飾られているのにびっくりしました。木喰さんは生涯、旅をした人だったそうですが、この丸畑という生まれた地には、たびたび、もどって来たそうです。個人で運営している「木喰記念館」というのもあると聞いていて、見学には電話連絡が必要ということで、数日前から何度か電話をしていたのですが、つながらず。「微笑館」から少し歩いて探したのですが、見つからなかった。
写真は撮らなかったのですが、本栖湖、精進湖、西湖、河口湖とドライブする。精進湖はいいなぁ。この小ささもいい。ジョーン・G・ロビンソンの「思い出のマーニー」とか、ヘンリー・デイヴィッド・ソローの「森の生活 ウォールデン」に出てくる湖って、こんなところではないかしら?
「音楽と森の美術館」へ。大きなオルゴールがたくさんありました。係りの人がかけてくれて、ドビュッシーの曲を聴く。ピアノで聴くドビュッシーとはまた違った味わい。「オルゴール」は日本風の呼び方で、ヨーロッパやアメリカで「ミュージック・ボックス」と呼ぶのだそう。ストラディバリウスのバイオリンが展示されていた。係りの人の説明によると、三億円のもの。見るではなく、音が聴いてみたいなぁ。ギブソンのギターも三百年経って、三億円になるのかしら? 部屋中に鳴り響く「ダンス・オルガン」という自動のパイプ・オルガンを見て、聴きました。百年前、フランスのダンス・ホールでかけられていたものだそう。かかった曲は「タイガー・ラグ」。踊りたかったな。
さて、帰ります。
甲斐善光寺に寄りました。日本一の鳴き龍が天井に描かれた浄土宗のお寺だそうです。宝物館を訪ねたのは、最近、読んだ柳宗悦の本に出てくる木喰上人の最期の書画あると聞いたからです。木喰上人のものがあると聞いたのですが、とお坊さんに尋ねると、あれがそうですよと解説していただけました。人の背丈の何倍もあるそれはそれは大きくて立派な書画に驚く。これはきっと遺言の思いで描いたのかなと思う。お坊さんは、温泉町の下部の生んだ山梨の郷土の誇りでありますと胸をはっておられましたが、この書画はいろいろと真贋について論争があり、国の重要文化財には指定されていないとのこと。残念です。そうです、「ゆめゆめうたがふことなかれ」ですよ。
武田神社を参り、ドライブしつつ、金櫻神社、夫婦木神社とめぐります。
影絵美術館に行きました。藤城清治さんの初期の影絵が飾ってあって、本当に美しい。ぼくと同じ世代ならば、ちびっこだったころのケロヨンを思い出したり、もう少し大きくなってからの、東京12チャンネルで深夜に放送していた天気予報の番組で、藤城清治さんのかわいいこびとの影絵が使われていたのを思いだすかもしれません。「裸の大将 山下清展」も開催されていて、版画で復刻された山下清の貼り絵や本人の直筆のペン画を見ながら、清さんの声を空の上から聞いた気がしました。こんなすさんだ世の中になってしまっている日本を感じつつ、清さんの声、「ぼくは生きていなかったほうがよかったのかな?」。生きていなかったほうがよかったなんて全然ない!
いつも温泉旅館、湯本ホテルに着き30度ぐらいのぬる湯と沸かし湯に交互に入る。ぬる湯は入った時は少しひゃっこいけれど、すぐに温かく感じます。ぼくの体の内側に小さな火が燃えているのを感じます。熱くないのでいつまでも入っていられる。飽きたら沸かし湯に入り、また、ぬる湯に入って、それを繰り返す。戦で負傷した武田信玄公の武士たちが入りに来ていた秘湯だそうで、打ち身とか、湯につかっていればたちどころに治りそう。多分、この旅館ができたのは1960年代の後半ぐらいではないかしら? 昭和の遺構のようでもあり、できた当時は「湯本ホテル」の名から思い浮かべるに、少ししゃれた旅館ではなかったのかしら? それから半世紀、枯れつくしたこの湯宿にとがったところ、奇をてらったところはまったくなく、ただただ普通の古い旅館で、本当にいい。夕食、朝食は、絵の飾られた昭和のころからあるような食堂らしきところでいただくのですが、テレビもなく、BGMで古い映画音楽がかかっている。耳をそばだてると「日曜はダメよ」だったり、「八十日間世界一周」だったり、あるいは「ひまわり」とか「太陽がいっぱい」とか、1960年代にヒットした名画の主題歌。時が止まっているかのよう。泊まっているのは、ぼくを入れて二人のみ。働いている仲居さんが寂しそうでした。翌朝、出発の時、「Go Toキャンペーン」に必要だという幾枚かの書類をもらいました。「Go Toキャンペーン」なんか、忘れていたよ。「Go Toキャンペーン」がなくとも、ぼくはここに来たかったから、来たのだろうなと思う。それらの書類に書くものを書いて郵送すると、口座に返金されるそうです。けれど、どうなるかは分かりません。それが今の日本です。昭和に帰りたい。
「木喰の里 微笑館」に行きました。甲斐善光寺で見たものととても似ている、小ぶりの書画が飾られているのにびっくりしました。木喰さんは生涯、旅をした人だったそうですが、この丸畑という生まれた地には、たびたび、もどって来たそうです。個人で運営している「木喰記念館」というのもあると聞いていて、見学には電話連絡が必要ということで、数日前から何度か電話をしていたのですが、つながらず。「微笑館」から少し歩いて探したのですが、見つからなかった。
写真は撮らなかったのですが、本栖湖、精進湖、西湖、河口湖とドライブする。精進湖はいいなぁ。この小ささもいい。ジョーン・G・ロビンソンの「思い出のマーニー」とか、ヘンリー・デイヴィッド・ソローの「森の生活 ウォールデン」に出てくる湖って、こんなところではないかしら?
「音楽と森の美術館」へ。大きなオルゴールがたくさんありました。係りの人がかけてくれて、ドビュッシーの曲を聴く。ピアノで聴くドビュッシーとはまた違った味わい。「オルゴール」は日本風の呼び方で、ヨーロッパやアメリカで「ミュージック・ボックス」と呼ぶのだそう。ストラディバリウスのバイオリンが展示されていた。係りの人の説明によると、三億円のもの。見るではなく、音が聴いてみたいなぁ。ギブソンのギターも三百年経って、三億円になるのかしら? 部屋中に鳴り響く「ダンス・オルガン」という自動のパイプ・オルガンを見て、聴きました。百年前、フランスのダンス・ホールでかけられていたものだそう。かかった曲は「タイガー・ラグ」。踊りたかったな。
さて、帰ります。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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