えいちゃん(さかい きよたか)
えいちゃんのぶろぐ
信州に小さな旅に出ました。
まず向かったところは、前の大戦で亡くなった画学生の絵を展示する「無言館」。来ると姉妹館である第二の展示のための「傷ついた画布のドーム」もたくさんの人の寄付によって新たにそこにできていた。
昭和二十年で時が止まったかのような二つの美術館。人もまばらな静かな美術館で絵を見ていると、古い時代の服を着た快活な若者がぼくに明るい声でを話しかけてくる。
「あの肩のあたりがうまくいっていないんですけどね」
ぼくは答える。
「そんなことはないさ。すごく良く描けているよ。ぼくは今、感動しているところさ」
「いや、あの肩のところだけは描き直したいな。今度、機会があったら、描き直しますよ。その時は、また見に来てください」
「そうだね、また是非、見に来るよ」
ふと、声のした方を見ると、誰もいない。
ぼくは美術館から外に出て、森の中の木立の道を歩きながら、嗚咽し、泣き始めていた。
あの青年との約束を守るためにも、ぼくは「無言館」と「傷ついた画布のドーム」にまたいつか来るでしょう。
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プロフィール
HN:
えいちゃん
性別:
男性
職業:
S.E.
趣味:
音楽
自己紹介:
音楽を演奏したり聴いたりするのが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
歌ってしまいます。そしてギターも少々。
Sam CookeやOtis Reddingなど古いR&Bが好きです。
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